描写力と機能性が向上したフラッグシップレンズ「SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN II|Art」 – デジカメ Watch
シグマがミラーレス用大口径標準ズームの新型を発表しました。王道中の王道レンズ、24-70mm F2.8 DG DN の第二世代モデルです。
旧型は 2019 年発売。この五年の間の技術進化で各メーカーが「画質を向上させつつ小型軽量化する」トレンドにシグマも乗っかってきた形になります。加えて絞りリングや絞りでクリックスイッチ、AF ロックスイッチなどの機能性も向上。これも近年のトレンドですね。
そういえばシグマは SIGMA GLOBAL VISION 以降「A024」=Art の 2024 年モデル のようなエディションナンバー制を採っていて、同スペックのレンズがモデルチェンジしてもエディションナンバーで判別できるとしていましたが、今回は普通にレンズ名称に「II」を追加してきました。まあエディションナンバーがあってもレンズ名が同じだと販売店での誤購入があり得るし、ここは現場からの声が強かったのでしょう。
新旧でどれくらい変わったのか、ついでに Contemporary シリーズの 28-70/F2.8 も含めて比較してみました。スペックは E マウントのもの、価格はシグマ直販価格です。
モデル | 24-70/F2.8 DG DN | 24-70/F2.8 DG DN II | 28-70/F2.8 DG DN |
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焦点距離 | 24-70mm | 24-70mm | 28-70mm |
開放 F 値 | F2.8 | F2.8 | F2.8 |
レンズ構成 | 15 群 19 枚 | 15 群 19 枚 | 12 群 16 枚 |
特殊レンズ | FLD×6、SLD×2、 非球面×3 | FLD×6、SLD×2、 非球面×5 | FLD×2、SLD×2、 非球面×3 |
防塵防滴 | ○ | ○ | (簡易防塵防滴) |
フィルター径 | 82mm | 82mm | 67mm |
サイズ | Φ87.8×124.9mm | Φ87.8×122.2mm | Φ72.2×103.5mm |
重量 | 830g | 735g | 470g |
価格 | ¥135,000 | ¥198,000 | ¥99,000 |
II 型は旧型比でサイズこそほとんど変わっていませんが重量が 100g 近く軽くなっています。一方で価格も 1.5 倍くらいになってしまいましたが、これは為替を考慮したものと思われます。シグマレンズは国産ですが、むしろ海外流通時の内外価格差を嫌ってドル建ての価格を基準にした結果国内価格が上がったのでしょう。
あとは新型で非球面レンズの枚数が一気に 5 枚になっていることが少々気になります。一般的に非球面レンズは多用するとボケが硬くなりがち。まあ近年は非球面レンズの成型精度が向上して以前ほどはタマネギボケが目立ちにくくなってきているのと、メーカー公式の撮影サンプルを見る限り良好なボケには見えます。
ちなみにソニーの 24-70/F2.8 GM II(Φ87.8×119.9mm/695g)と比較するとちょっとだけ長くて重いけどけっこう良い勝負をしているんですよね。それでいて値段は GM II の 2/3。価格差を考えれば大きさ重さの差は許容範囲でしょうか。あとは描写や AF 速度、対応連写スピードなどの差が実際どの程度か、ですね。
私は今までは小三元+単焦点レンズを愛用していたのですが、近年は大口径レンズの小型軽量化が著しいし、去年 70-200/F2.8 GM II を試してから「これは頑張って GM II の大三元を揃えてレンズはもう『上がり』にしてしまったほうが良いのでは」と考えていたところなのでした。そこに価格も含めたトータルバランスで勝負し得るシグマの II 型が出てきたかー。ちょっと試してみたいんですが、体験イベントとかやってくれませんかね。できれば黒川じゃなく都内で。
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