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嘉手納の沖縄中華「食堂ウミユリ」

孤独のグルメ聖地巡礼で沖縄に行った際、もう一軒ぜひ行っておきたい店がありました。それが嘉手納にあるこちらのお店です。

食堂ウミユリ

ドラマに登場したお店ではないのですが、松重さんがラジオで「ロケのときにスタッフと行ったこの店がとても良かった」と仰っていて気になっていたのでした。松重さんのラジオ「深夜の音楽食堂」では食べ物にまつわる話題が挙がることが多いのですが、具体的に紹介されたお店はまずハズレなし。だからこの店も私にとってはある意味聖地巡礼のつもりで伺いました。

事前に調べてはいたんですがネット上にはあまり情報が出回っておらず、広く知られた人気店というよりは地元に根付いた飲食店という感じ。そういう意味でも孤独のグルメっぽい。

入店する際、「週末は定食やってなくて、お酒を楽しむ人向けという感じなんだけどいいですか?」と確認されました。むしろ望むところです!という具合に入店。

いかにも南国らしい雰囲気が漂う店内。お店は「ユリさん」というおかみさんが一人で切り盛りしています。他のお客さんはほぼ地元の常連さんで、みんな知り合い同士または知り合いの知り合いという感じで和気藹々。常連さんがユリさんに代わって生ビールを注ぎに行くのも普通っぽい。
そんな中、一見さんな我々も適当な距離感で共存させてもらっている感覚が心地良い。

目が泳いでしまいそうなほどいろいろあるメニュー。整理しながら読んでみると、基本的には沖縄流創作中華といったところか。
一部には名前から想像がつきにくいのもあるけどどれもおいしそう。これは何から頼むべきや。

まあ何よりもまずは生ビールでしょう。
沖縄の夏にオリオンビール、本当にスルスルと喉を流れていく。暑い一日の後ならいくらでも飲んでいられそうな気がする。

お通し的にモズクと野菜の酢の物。
この酸っぱさがイイ!味覚の横の方にキューンとくる酸味が、暑さを一瞬忘れさせてくれる。それをビールで流し込む。

島豆腐の冷やっこ。島豆腐をこうやって食べるの、もしかして初めてかも。
一般的な木綿豆腐と比べてもかなりズッシリした食べ応えとしっかりした豆の風味。これおいしい!冷やっこって割と「つなぎ」のつまみとして頼みがちだけど、この島豆腐はメインを張れるボリューム感。めっちゃ気に入りました。

揚春巻。パリパリのアツアツの具だくさんというお手本のような揚春巻。
味付けはちょっと濃いめでビールがとてもよく進みます。若干アツアツすぎて上顎の裏側を軽く火傷してしまったけど、それでもがっつきたくなるうまさ。

水餃子…を頼もうとしたら品切れだったので焼餃子。
想像してたのとちょっと違う、大ぶりで皮がもっちもちの焼餃子が出てきました。

これはもう見た目からして優勝確定の焼餃子。厚めでモチモチした皮にしっかり味付けされた餡。付け合わせのキャベツのシャキシャキも良い。

こんなん食べさせられたらオリオンおかわりするしかないじゃないですか!

普段の定食からこういう味付けなのか、居酒屋タイムはちょっと濃いめの味付けにしてるのかは分かりませんが、どの料理もすごくお酒を煽ってくる。

豚ロースとゴーヤのオイスター炒め。そういえば沖縄に来たのにまだゴーヤを食べていなかったけど、ここで摂取。かなりたっぷりのゴーヤが入ってくるのが嬉しい。

チャンプルーとは違う味付けで、豚ロースやもやしと一緒に炒められたゴーヤがおいしい。特にシャキシャキした食感をしっかり残して炒められているのがいい。ゴーヤってチャンプルー以外で食べる機会はあまりなかったけど、ゴーヤの新たな一面を知れた気分。

壁にはケツメイシ、ORANGE RANGE、Def Tech、湘南乃風…といった名だたるバンドのサインが記入されていました。どうやらここはミュージシャン御用達の店のようですね。『孤独のグルメ』の地方ロケ回は現地のフィルムコミッションの協力で制作されることが多いようですし、もしかすると松重さんも現地プロモーターの紹介でこの店に来たのかもしれません。

お店全体に漂う南国らしさと、おかみさんや常連さんたちの人柄に触れてほっこりしました。もちろん料理も期待以上においしかった。松重さんがラジオで紹介したくなった理由がよく解りました。
他にもまだ食べてみたい料理はいろいろあったし、またこの近辺に来る機会があったらぜひ立ち寄りたいところです。

ごちそうさまでした。

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