スポンサーリンク

F1 メキシコシティ GP 2024

F1メキシコシティ決勝速報|サインツJr.がポール・トゥ・ウィン! 角田裕毅は1周目の接触で悔しいリタイア

三連戦の真ん中メキシコシティ GP は前戦オースティンに続いてフェラーリが優勝。フェルスタッペンとノリスのチャンピオン争いを尻目にフェラーリが好走を続けています。

■フェラーリ

カルロス・サインツが予選から決勝まで好きのない走りでポールトゥウィンを決めました。アメリカ GP でルクレールが勝ったと思ったら今度はサインツ。二人で合計 5 勝、獲得ポイントのバランスもマクラーレンの二人と同じくらい良く、このコンビが来年見られなくなってしまうのが改めて惜しい。ハミルトンが加入したらフェラーリはこんなにバランスの取れたチームではいられないのではないでしょうか。
マクラーレンがサマーブレイク明け移行失速気味なのに比べてフェラーリはなんかどこに行っても速そうに見えます。現時点での最速マシンはもしかしたら SF-24 なのかもしれません。

コンストラクターズでは遂にレッドブルを上回って 2 位、現在の勢いを加味すると最終的にはマクラーレンを上回ってチャンピオン獲得の目も出てきました。例年だとドライバーズチャンピオンシップこそが本命でコンストラクターズはおまけという感覚がありますが、今年はコンストラクターズが最終戦までもつれそうで目が離せません。

■レッドブル/RB

メキシコシティ最大の敗者は間違いなくレッドブル・グループですね。入賞はフェルスタッペン(6 位)のみ、それ以外の三人はいずれもノーポイント。しかも全員何らかの「やらかし」でポジションを落とす厳しいレースでした。

まずはフェルスタッペン。今回もハナからフェラーリは追わずにノリスとの一騎打ちだったわけですが、コーナリング時の強引な追い越し・押し出しが重なって合計 20 秒のタイムペナルティー。無茶をしなければ少なくともノリスの直後でチェッカーを受けられたはずが大きくポイントを落とすことになりました。オースティンではお咎めなしとなったけど今回は FIA もさすがに看過できなかったのでしょう。合理的にチャンピオンを防衛することだけを考えれば残りのレースは全部ノリスのすぐ後ろでゴールすれば十分なのに、先着しなければ気が済まないあたりが良くも悪くもマックス・フェルスタッペン。勝ってるときは落ち着いてるけど勝てなくなると急に荒くなるんですよね…。残り 4 レースで 47pt 差はそうそう逆転されないだろうけど、コース上で大人の振るまいができなければそれも危ういかも知れません。

ペレス。母国グランプリながら予選 Q1 脱落、が全てでした。レースでは入賞圏まで上がってくることはできないままローソンにぶつけられて万事休す。

角田は金曜フリー走行が 2 セッションとも 3 番手タイムで大きな期待を抱かせてくれました。が、予選 Q2 でクラッシュを喫し、ローソンを道連れにする形で敗退。でも 11 番手スタートからレース展開次第では十分入賞が狙える位置にいながらも、スタート直後にアルボンと接触して 0 周リタイヤ…。アルボンとの接触はガスリーも含んだ 3 ワイドで互いの存在が見えておらず避けようがないレーシングインシデントではありましたが、そこは一時的にポジションを落としてでも安全に行くべきだったと思うし、そもそも予選で Q3 に行けなかったことが遠因でもあります。ハーストのコンストラクターズ争いが過熱する中で僚友がローソンに交代し、どちらの意味でも一つでも上の結果を持ち帰りたいのは分かりますが…ここに来て初年度のようなミスが目立ち始めたのが気になります。今の角田にこそ求められているのがシーズン序盤のような落ち着いたレースだというのに。クルマの戦闘力が落ちてきて同じようには走れないのも分かりますが…。

しかし結果的に角田以上にレッドブル内での評価を落としたのはローソンではないでしょうか。角田と遜色ないタイムを刻んでいた予選までは良かったけど決勝でのハードスタート戦略が(前回とは違って)うまくいかず、入賞圏外を走り続ける羽目に。そしてレース終盤に近くを走っていたペレスと接触。それ自体もローソンの強引さが招いたもので避けられたアクシデントだったとは思うものの、すれ違いざまにペレスに中指を立てていったのは最悪でした。角田のチームラジオに対して「落ち着け」と言っている以上、レッドブルとしてはお咎めなしとはいかないでしょう。

ということで四人のドライバー全員が評価を下げることになったメキシコでした。その中では角田のミスは比較的マシな方だった、という見方さえあると思います。でも各ドライバーのミス以上に、そのトラブルを誘発している理由はレッドブル・グループ内でのチーム内競争(ペレスと RB の二人を比較している以上、チーム内ですらない)が必要以上に過激だから、ということはないでしょうか。F1 グランプリはレッドブルのオーディションの場ではなく各チームとドライバーがチャンピオンシップを賭けて戦う場なわけで。ハースがコンストラクターズランキングのためにチームとしてのレースを最優先しているのとは対照的だし、その結果がコンストラクターズランクにも反映されています。レッドブルにはドライバーに反省を促すだけでなくチームとして自省してほしいし、残念だけどやっぱり段々と応援できるチームではなくなってきているなあ…と思います。

コメント

スポンサーリンク