「今年も一年、いろんなことがあったなあ…」
今年で八年目となった『孤独のグルメ』の大晦日スペシャル。今回はレギュラーシーズンとは趣向の異なる『それぞれの孤独のグルメ』が放送された後ということもあり、久しぶりに井之頭五郎がメインに戻ってきたドラマという意味でも感慨深い。
近年の大晦日スペシャルの傾向に倣い、今年もクルマ(ミニ)に乗ってのロードムービーでした。しかも横浜~八王子~飯田(長野)~穴水(石川)という大変なルート。聖地巡礼するにしても行きにくい場所ばかりです。
が、市部とはいえ都内で一店舗ロケをやってくれたのは巡礼的には助かる。というわけで、放送前に最初に登場したお店に食べに行ってきました。中央線の立川と八王子の間、豊田駅から歩いて 7~8 分のところにあるこちらのお店です。
「イタリア家庭料理」と銘打っていながらも雰囲気はけっこうちゃんとしたイタリアンレストラン。でも肩肘張らずカジュアルに楽しめそうな雰囲気で落ち着けます。この日は予約だけで満席だったようで、家族連れや友人同士で楽しんでいるお客さんが主体に見えました。
ゴロー席は↑の写真中央付近ですね。壁際に飾られたさまざまな食器類が良い感じ。
メニュー、食材にこだわりがありオススメの料理もたくさん。どれもおいしそうで目移りしてしまう。
ゴローは食べてなかったけどアンティパストミストはワインと一緒にいっときたいところ。
ということでデキャンタの白ワインから始めます。
そういえば『孤独のグルメ』では大衆向けイタリアンや洋食レストランはよく出てくるけど、こういうタイプのイタリアンレストランが取り上げられるのって珍しいような。
ワインに続いて料理も出てきたところで、いただきます。
この店、テーブルにはナイフやフォークといったカトラリーもちゃんと用意されているのに主に割り箸を使ってほしそうな様子で置いてあるのが『孤独のグルメ』に出てくる店らしくていいじゃないか。
アンティパスト、いろいろ食べたかったけどその後の料理もたくさん頼むだろうし…と思って 3 品セットをオーダー。
左から順にムール貝のマリネ、サーモンとイトヨリダイのテリーヌ(だったかな)、鴨肉とイカ墨のガランティーヌ。いずれも期待に違わぬ白ワインとの相性の良さ、うまい。
続いてピッツァは「モッツァレラチーズとアンチョビ」。王道中の王道であるこのピッツァも間違いなくうまい。トマトソースとモッツァレラの約束されたうまさ。そこに別種のうまみをジワリと足してくれるアンチョビ。薄くてパリパリクリスピーな生地もいい。
全部大好きな類いのピザですよこれは。今年のチーズ納めに相応しい。
この小瓶に入ってるのはピッツァ用の辛味オイル。見た目的にはむしろイチゴジャムっぽいかわいらしさなのに、ちょっとかけただけでしっかり辛い。
でもこの辛さ、好きな辛さだ。モッツァレラのうまみを引き出してくれる感覚もあり、遠慮なくかけて味わいたい。
そしてパスタは「紋甲イカのイカ墨ソース」。漆黒のスパゲッティーに真っ赤なトマトペーストが鮮やか。
おお、濃ゆ!イカスミ濃い。
イカスミパスタって久しぶりに食べたけど、イカのうまみがしっかり出てておいしい。白ワインともよく合います。
パスタもう一品、キャベツとアンチョビ、ベーコンのクリームソースフィットチーネ。先ほどのイカ墨とは対照的に平たい生麺と白いクリームソース。
ピッツァとパスタでアンチョビがダブってしまったが、大好物だからむしろ大歓迎。
きしめんのような平打ち麺にホワイトソースが絡みまくり。
しかも生麺だからもっちりした食感、食べ応えある。同じパスタといってもイカ墨とは全然別モノとして食べられる一皿。
白黒パスタ合戦、甲乙つけがたし。
メイン料理はイベリコ豚のカツレツを頼んでみました。
肉汁とうまみの権化みたいなイベリコ豚、肉厚はそれほどなくても十二分に存在感ある。それをカツレツにしてチーズとトマトソースをかけたら優勝確定、天にも昇るうまさ。一年頑張った自分へのご褒美みたいなごちそうだ。
こんなにおいしいイベリコ豚があったらワインは赤にしたくなるよね。ということでグラスで一杯いただいてみました。
肉のうまみとワインの深みが互いに高め合うようにおいしい。この店の料理、どれも本当においしいです。
まだ行ける感じだったから最後にもう一品、「シェフご自慢ペペロンチーノ」を注文。
パスタばかり三品はさすがにやりすぎかと思ったけどあまりにおいしかったから、この店の看板料理もいただいてみることにしました。
出てきたのは何の具も入っていない素スパゲッティー…に見せかけて、目の前で炒めニンニクをドバドバかけてくれます。
おおう…ペペロンチーノだからってこんなにニンニク入ってることある!?というくらい大量のニンニク。
ステーキ店で出てくるニンニクチップのようにカリカリだからなおのこと香ばしい。
さらに目の前でダイナミックに混ぜる!混ぜる!
こうした手順を経てペペロンチーノが完成しました。
見た目はシンプルなスパゲッティーなのに、全体にガーリックオイルがたっぷり染み渡っていてうまい!ニンニクの香りが食べるほどに食欲を刺激する。
しかもちょうどアルデンテに茹で上がった麺がまたおいしい。イカ墨、クリームソース、ペペロンと種類ごとに麺の茹で加減が違っていて、シェフの芸の細かさを感じます。
こういうしっかりしたイタリアンを食べたなら、ドルチェは王道のティラミスで締めたい。
手作り感ありつつもふわっとした食感のよくできたティラミスでした。エスプレッソとの相性が最高だった。
大満足。最初から最後まで全部おいしかった。
自宅から遠い場所だけど、2024 年最後の聖地巡礼がこの店で良かった。またはるばる食べに来る価値ある店だと思いました。
2024 年大晦日スペシャルの聖地巡礼、他は遠方ばかりだからすぐには行けないけど年が明けたら巡礼の計画を立てようと思案中。飯田の焼肉も穴水のちゃんこ鍋も楽しみだなあ。
さておき、本年も『孤独のグルメ』聖地巡礼にお付き合いいただきありがとうございました。
またお邪魔したお店の方々にも感謝しています。
ごちそうさまでした。よいお年をお迎えください。
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