[ Canon EOS M5 | Canon EF28mm F1.8 USM ]
28mm(45mm 相当)、F2.8、1/4000 秒、ISO100、-1EV
キヤノン EOS M5 のテスト撮影、先週までは悪天候が多くてあまり腰を据えて撮影できませんでしたが、今週末は気持ちの良い秋晴れ。改めて撮りに行ってきました。今回は EF マウントアダプタを使って一眼レフ用レンズを中心に撮ってみました。
まずは昔から愛用している EF28mm F1.8 USM。だいぶ古い設計のレンズですが、収差はそれなりにありながらも現在でも十分通用する描写をしてくれます。弱点の色収差はボディ内蔵のレンズデータを使って補正してくれることもあり、安心してガンガン使っていけます。
[ Canon EOS M5 | Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4 ZE ]
85mm(136mm 相当)、F8、1/400 秒、ISO100、+1/3EV
続いて他社レンズ。コシナの Planar 85/1.4 ZE です。F8 まで絞り込めばクラシックな構成のレンズとは思えない解像度の高さを発揮します。
[ Canon EOS M5 | Carl Zeiss Planar T* 85mm F1.4 ZE ]
85mm(136mm 相当)、F1.4、1/4000 秒、ISO100、+1/3EV
絞り開放だと合焦部でも少し緩めの描写になりますが、それが Planar の味。
ピント面が紙のように薄くて扱いの難しいレンズでも、EVF ならではのピント拡大機能のおかげで EOS 5D よりも撮りやすい。ピント拡大の操作(フォーカスエリア選択ボタン→タッチで拡大箇所選択→ダイヤルで拡大率選択)は α のピント拡大機能よりも使いやすいと思います。が、あえて言うならば拡大表示時にいちいち SET ボタンを押さなくてもシャッターボタン半押しで全体表示に戻って欲しいし、コシナ ZE レンズのように電磁絞り式のレンズだと、絞り優先 AE 時に絞り選択ダイヤルが拡大率選択ダイヤルに変わってしまうので、MF するよりも先に絞り値を決めておく必要がある、というのが面倒。オールドレンズを使い慣れていると絞り開放で MF→レンズ側の絞りリングで絞り変更という手順を踏むので、これと手順が違うと扱いづらいんですよね。EOS M シリーズ自体があまりオールドレンズ遊びを重視していないカメラなのだと思いますが、せっかく EVF がついたのならここの操作性にはこだわってほしかったところです。
[ Canon EOS M5 | SIGMA 50mm F1.4 DG HSM A014 ]
50mm(80mm 相当)、F2.8、1/1600 秒、ISO100、+1/3EV
シグマ [Art] 50/1.4。超音波モーター搭載の EF マウントレンズで、キャノン純正の USM レンズと同じ操作感で使えます。
こういうスポーツ撮影でも十分な AF 性能を発揮してくれました。先日も書いたとおり、タッチ&ドラッグ AF で被写体を選択してからカメラ側の動体追尾機能に任せて追っかける、という撮り方がむちゃくちゃ使いやすい。これに慣れると他のカメラで動体を撮る気がしなくなりそうです。
[ Canon EOS M5 | SIGMA 50mm F1.4 DG HSM A014 ]
50mm(80mm 相当)、F2.8、1/3200 秒、ISO100、+1/3EV
解像度もボケも素晴らしいレンズ。EOS M5 と組み合わせると完全にフロントヘビーになってしまう点だけが惜しい(笑。
[ Canon EOS M5 | Canon EF28mm F1.8 USM ]
28mm(45mm 相当)、F2.8、1/400 秒、ISO100、-2/3EV
ふたたび EF28mm F1.8 USM。けっこう寄っても使え、APS-C だと 45mm 相当になる標準レンズとして扱いやすい一本。
EF-M レンズでは今のところ大口径レンズと言えるのが 22mm F2 しかなく、せっかくの APS-C センサの大きなボケ(マクロフォーサーズ機と比較した場合)を作画に活かせないのがもったいないところ。かといって F1.4 級のレンズをつけるとバランスが悪くなってしまいますが、この EF28mm F1.8 は EOS M5 の標準単焦点レンズとして許容できるサイズ感で、キットズームからのステップアップにオススメです。
[ Canon EOS M5 | Canon EF28mm F1.8 USM ]
28mm(45mm 相当)、F8、1/2500 秒、ISO100、-1/3EV
けっこう長らく EOS 5D/7D 系と α7 シリーズばかり使ってきたので、久しぶりに流儀の違うボディを使うと、このカメラのポテンシャルをどうやって引き出してやろうか?と逆に自分の普段開けない引き出しを開かせてくれるように感じます。これはなかなかいい刺激になりました。
操作性に不満がないわけではないけれど、撮れる画はやっぱり EOS の流れを汲む安定感があり、安心してカメラにディテールを委ねられますね。全部自分でこだわるのもいいけど、ある程度は機械に任せながら一点だけ自分のこだわりを入れる、というのが大人の趣味というやつなのかも。そういう意味では、とてもよくできたカメラだと思います。
■関連リンク
EOS M5 レビュー (1):ハードウェア編
EOS M5 レビュー (2):タッチ&ドラッグ AF 編
EOS M5 レビュー (3):実写編
EOS M5 レビュー (4):新機構の付属ストラップ
EOS M5 レビュー (5):ボディとレンズのバランスを見る
EOS M5 レビュー (6):スナップ撮影に持ち出してみる
EOS M5 レビュー (7):動体撮影性能を試す
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