機動戦士ガンダム UC episode 4 『重力の井戸の底で』 [Blu-ray]
イベント上映で観ていた作品ではありますが、BD の一般発売を心待ちにしていました。どのくらい心待ちにしていたかというと、勢いで MG デルタプラスを組み上げてしまったくらいには(笑。しかし、Amazon に発注してしまったので、大阪物流センターから日本郵便のゆうメール扱いで発送されてしまい、発売前日に出荷されていたにも関わらず、発売当日時点でまだ「お近くの配達店まで輸送中です」。しかも、届け先を職場にしていたので、週末は受け取れずという、残念すぎる状況に(´д`)。結局週末ガマンせざるを得なかったというorz。
で、本題。往年のモビルスーツ大集合な胸熱映像であることはイベント上映のときに書いたとおりなので割愛しますが、個人的には今回の見どころはむしろ人間ドラマ中心で展開する前半の 30 分にあると感じています。ep3 までは最初から緊迫感あるバトルシーンや人間同士の駆け引きが目白押しで息つく間もなく、終盤に登場人物の誰かが死ぬなりしてバナージが悲しみに暮れるシーンが演出的にも心情的にもクライマックス、という展開ですが、ep4 はクライマックスの熱さもさることながら(とはいえ、映像化にあたって省略された設定やリディの立ち位置によって醒まされてしまうのも一部ありますが)、序盤のオードリー(=ミネバ)中心のエピソードや、バナージがジンネマンと砂漠を旅するシーンが重い台詞のオンパレード。相対的に後半のバトルシーンで出てくる台詞が軽くすら感じてしまうほどでした。やはり UC は大人向けの作品だけあって、宇宙世紀ガンダムの中では最も人間と戦争の本質に切り込んだ台詞が多い。
中でも深みのあるやりとりが行われる、ミネバが訪れた地球のダイナーのマスターの声がかつてガルマ・ザビを演じた森功至氏という配役(キャストを見るまで気がつかなかった・・・)というのが憎い。だってその人がミネバ・ザビと宇宙移民政策について語り合うんですよ・・・。
余談ついでの話をすると、小説版では今作に登場する MA「シャンブロ」の連邦内でのニックネームが「シーゴースト」という『終戦のローレライ』にちなんだ呼び名だったり、特殊部隊エコーズの小隊名が『亡国のイージス』内の設定にちなんでいたり、と同氏の他作品とのクロスオーバーが一部行われているので、それぞれの原作や映画を知っている人であれば、UC も原作を読んでみる価値はあると思います。まあ、そういう遊びの要素がただでさえ長い福井作品を冗長にしている元凶の一つでもあるのですが(´д`)。
最後に画音質について。イベント上映に行った横浜ブルク 13 のシアターは本当にひどい音響で、低音がブワンブワンなるだけでとても聴けたものではない音質でした。スピーカ自体が悪いわけではないと思うので、調整の問題だと思いますが、それに比べて我が家の MDR-DS7000 の聴きやすさと言ったら。まあ、いいアンプとスピーカからリアルマルチ ch で出すのとは比べようもありませんが、深夜に一人で楽しむならこれくらいのバランスでも十分かも。ようやく ep4 をまともに楽しめたような気がしました。
画質については、こちらは逆にブルク 13 の画質にさほど不満を感じなかったこともあって、やはり大スクリーンで楽しめるイベント上映は一度は観ておいて正解だと思います。逆に、我が家の BRAVIA(KDL-X5050)では、モーションエンハンサーの逆効果で動きの速いシーンで輪郭が崩壊してしまうシーンが何箇所かあり、それがちょっと気になったかな。フル HD がドットバイドットで表示できる直視型ディスプレイならではのパリッとした画質はアニメを観ていて気持ちが良いものですが、そろそろ限界を感じ始めたのも事実です。
ep5 は来年 5 月公開ということですが、それまで ep1~4 を何度か繰り返し観そうな予感。やっぱり UC は良い作品です。
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