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スモールワールズ TOKYO でシン・エヴァの第 3 村ミニチュアを見てきた

先日のエヴァンゲリオン展 VISUAL WORKS に引き続き、今週は有明の「スモールワールズ TOKYO」でエヴァ関連の展示を見てきました。

スモールワールズ TOKYO

small worlds TOKYO

先日の NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも取り上げられていた、『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の「第 3 村」パートのアングル検討のために作られたというミニチュアが、有明にあるミニチュア専門のテーマパーク「スモールワールズ TOKYO」にて 9 月末まで展示されています。本当は GW に行こうと思っていたのが緊急事態宣言に伴い GW 期間中は閉館していたため(現在は緊急事態宣言下ながら開館時間を短縮して営業中)、日を改めて行ってきました。

なお本エントリーに掲載した写真は全て α7 III+FE 24-70/F4 ZA、動画は Xperia 5 II(手持ち)にて撮影。

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これが第 3 村のミニチュアセット。NHK で放送されていたとおり、スタッフが制作したこのミニチュアに庵野総監督が建物や電柱の配置を直したり、この中に実際にカメラを置いて構図の検討が進められたものです。本来は展示のために作られたものではないためディテールは省略されているものの、それでもアニメの制作のためにこのサイズのミニチュアを作ってしまうのがすごい。しかもこのミニチュアを使ったアングル検討に半年かけたといいますからね。
アニメだからって見える範囲だけ想像で描くのではなく、実際に設定を起こした上で整合をとる緻密さと、リアリティがあってかつ見たことのない映像を目指して様々なアングルを検討したこだわりはこちらの想像を超えています。

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第 3 村のシンボルがこの転車台。天竜浜名湖鉄道の天竜二俣駅に実在する転車台がモチーフになっているそう。そして左側にある車庫の一部がトウジの診療所、手前の平屋がトウジの家という位置関係。この「路線(=行き先)が切り替わっていくポイント」が第 3 村に存在する、というのがなんだか象徴的じゃないですか。

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ミニチュアの中には当然のように新生湯/記念湯(公衆浴場)や電車図書館といった建物が配置されています。映像を見ながら位置関係をなんとなく想像していただけだったものがこうして物理的に示されると、自分の中での作品の解像度がグッと上がる感覚。

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展示には建物だけでなく 3D プリンターで出力されたキャラクター(メインキャラだけでなくモブも含む)が並べられていました。これはあくまで今回の展示のために用意されたものらしいですが、アスカがちゃんとプラグスーツの上にパーカーを羽織っていたり、ケンスケのカーゴパンツのポケットまで再現されているこだわりに脱帽せざるを得ません。

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ケンスケの家もありました(これは第 3 村から少し離れている設定なので別展示)。ここにもちゃんとケンスケとアスカのフィギュアがいますね。また「電車がどのように転がっているか」まで検討された跡が感じられるのが興味深い。

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こちらはシンジが逃げ出した先で行き着いたネルフ施設跡地のジオラマです。タイムラプス的な映像で時間経過を表現するシーンがありましたが、あれもこのミニチュアを使って検討されたものなのでしょう。

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いじけるシンジと見守るアヤナミレイ(仮称)。映像の中のイメージだと二人の間はもう少し近いように見えていましたが、実際はけっこう距離があるんですね。

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スモールワールズ限定販売のヒューマンスケール初号機(全高 210cm)。本体と LED 点灯用の電源を兼ねたアンビリカルケーブルのセットで 340 万円(!)。
エヴァの立体物ってフィギュアやプラモ含め多数ありますが、これくらいのスケールのものを見る機会ってなかなかないので興奮しますね。上海のエヴァ初号機立像を見に行くわけにもいかないし。

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造形といい仕上げといい非常にクオリティが高い。さらに目が光るのがいい。
340 万円は出せないし買っても置き場所がないけど、見るだけでも眼福でした。

なおスモールワールズ TOKYO にはこの第 3 村以外にもエヴァ関連の展示物が複数あります。

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まずは第 3 新東京市のジオラマ。これはスモールワールズの恒常展示物となっていて、第 3 村とは違って展示のために作り込まれたセットです。だからスケールもディテールもこちらのほうが圧倒的にすごい。

この歩道橋、新劇場版に出てきましたよね。

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第 3 新東京市にあるあらゆるものが立体化されています。もちろんシンジたちが通う第 3 新東京市立第壱中学校もあり、屋上をよく見るとシンジとレイが!
他にもあちこちにキャラクターが配置されていて、『ウォーリーを探せ』状態です(もう古いか)。でもアスカやマリが見当たらなかったからこれは「序」準拠のジオラマなでしょうか?その割にはカヲルらしきフィギュアがあったから逆にテレビ版準拠なのでしょうか。そんなことを考えながらジオラマの隅々を観察しているだけで時間が過ぎていきます。

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エヴァの兵器といえばこれ、的な VTOL 機。こんな街中に駐機していたとは(笑。
しかも塗装違いで国連軍機とネルフ機がある芸の細かさ。ネルフ機はもしかして「シン」の回想シーンで加持が乗ったやつなんですかね。

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このジオラマは静展示ではなく、時間経過(昼~夜~昼を繰り返す)が表現され、また自動車やモノレールが走り回るようプログラムされています。これを観察するのもまた楽しい。そういえば子どもの頃、鉄道模型が走っているのを眺めるのが好きだったなあ…というのを思い出させてくれます。

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ジオラマ内を走るクルマの中で特筆すべきはこれ。葛城ミサトの愛車であるアルピーヌ・ルノー A310 が特定の時間帯にだけ出現するのを発見したときにはさすがに高揚しました。
これがけっこうなスピードで山道を走り、目指すのがここ。

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第 3 新東京市の中心街エリアを見下ろせる丘です。
これは遠景なので他のジオラマよりも小さなスケールですが、全容が見渡せる形で展示されているのが胸熱。

そしてこの展示には定期的に戦闘形態~通常形態への移行ギミックが仕込まれています。

これが立体物で見られるのは胸熱すぎるでしょう…!
この動きが見られただけでも、わざわざ有明まで来た甲斐がありました。

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「これが使徒迎撃専用要塞都市、第 3 新東京市…私達の街よ。そして、あなたが守った街」

この位置にシンジとミサトのフィギュアが配置されているのも素晴らしい。

このジオラマだけで小一時間過ごしてしまいましたが、エヴァの展示はまだあります。

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ネルフ本部内、エヴァ格納庫のジオラマ。
零号機(改)、初号機、2 号機の三体のエヴァが拘束具にセットされています。

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初号機。新劇場版準拠のデザインで、おそらく前述のヒューマンスケールモデルと同じモデリングデータを基にしているものと思われます。

サイズが大きいからディテールの入りっぷりが半端じゃないですが、特に目が光っているのが市販のフィギュアより数段カッコ良く見えるポイントじゃないでしょうか。

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2 号機もちゃんと複眼が光るし、零号機も単眼が赤く光ります。

劇中では(特に新劇場版では)主要スタッフ以外のネルフ人員はあまり描かれませんが、足元に多数の整備員が並んでいるだけでリアリティを感じますね。

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初号機ドック上のコントロールルームにはなんとゲンドウ、リツコ、ミサトの三人が(笑)。芸が細かい。

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で、この格納庫もまた可動式ジオラマになっていて、演習という設定で三体のエヴァの発進シークエンスを見ることができます。
ここも軽く動画を撮ってきました。

発進前にエントリープラグ挿入手順があるのが嬉しい。またオペレーターの声がちゃんと伊吹マヤなのもイイ。
欲を言えばあの発進シーンの BGM もつけてくれればもっと気分が上がったんでしょうけど、そこは自分の脳内で補完しました。

第 3 村の展示だけだと少し物足りないかな?と思っていたのですが、これだけエヴァの世界観を満喫できれば大満足です。

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ちなみにスモールワールズ TOKYO は何もエヴァ専用の展示施設ではなく、他にも様々なミニチュアを展示するテーマパークです。
当然ながら他のミニチュアも本当によくできていて、エヴァがなくても半日くらいじっくり回れそうなボリュームの展示があります。

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こちらは関西国際空港のミニチュア。単に空港施設と飛行機のミニチュアが展示されているだけでなく、メイン滑走路では着陸シークエンスの動展示もあったりするのが楽しい。

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空港の建物もこのディテールですからね。

そういえば私は関西は伊丹空港は行ったことあるけど関空はまだないんですよね。一度行ってみたかったけど、このミニチュアを見たらなんか行った気になってきました(笑

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こちらはマクロスシリーズの河森正治氏が手がけた「未来の宇宙空港」のミニチュア。ロケットの発射デモがあるのが盛り上がります。
というか、そもそも河森氏がこのスモールワールズ TOKYO 自体のチーフクリエイティブオフィサーなんですよね。であればこの変態的(誉め言葉)なまでのディテールへのこだわりや動展示のギミックの凝り具合にも納得です。

いやー、期待以上に楽しいテーマパークでした。
これはエヴァ関係なく、一日いるつもりでもう一度来る価値がありそうです。100mm クラスのマクロレンズがあればもっと楽しめたに違いない。なお展示はどれも暗めなので高感度に強いカメラは必須と言えます。

ちなみに 9 月末までは『シン・エヴァ』のパンフレットを持参すると入場料が 1,000 円になるキャンペーン中です。エヴァファンの方はパンフレット片手に有明へ是非。

コメント

  1. 丁稚 より:

    BさんがYouTuberだった!

    それはそうとスモールワールズ、すごいボリュームですね。エヴァゾーン含めてレンズも交換しながら、あれこれやってたら楽しく丸1日が過ぎちゃうじゃないですか!行くとしたら持って行くレンズ悩んじゃうなぁ。

    >> 「路線(=行き先)が切り替わっていくポイント」が第 3 村に存在する、というのがなんだか象徴的じゃないですか

    素晴らしい。確かにそういう示唆というか意味合いもあったんでしょうね。

    • B より:

      最近写真よりも動画の方が伝わると思えるものは積極的に動画で撮るようにしています。自撮りとかナレーションは入れませんが(笑

      スモールワールズ、メチャ楽しかったですよ。当初はエヴァだけ見て帰ろうと思っていたけど想像以上に滞在してしまいました。
      是非お店がお休みの日にカメラ持って行ってみてください!

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