珍しく池上でランチしてきました。
この付近には昔住んでいたことがあるんですが、このお店のことを知ったのは引っ越した後。沿線ではけっこうな有名店らしいのですが、ここに住んでいた頃は矢鱈と忙しくて地元の食べ歩きなんてする余裕がなかったもんなあ・・・。ともあれ、この界隈で独りグルメをする機会があったので、迷わず来てみました。
お店は 2 階建てで、店内 1F はほぼカウンターのみ、2F は座敷になっているようです。こないだ行ったみやこやとか、蒲田の鈴文とか、こういったカウンター重視のお店はハズレがないような気がしているので、自ずと期待も高まります。
食事を注文すると、まず出てきたのが小皿に盛られたポテトサラダ。いかにも手作りって感じのポテトサラダですが、じゃがいもがけっこうしっかりした形のままつかわれていて、しかもホクホク。じゃがいもの味と食感をそのまま味わうようなポテトサラダで、もうちょっと追加で欲しくなってしまうほどでした。気取った味付けではないのがまたいい。
そこから待つこと 30 分弱。お・・・きたきたきましたよ。
注文したのはロース定食。カツランチが 850 円、とんかつ定食が 1,200 円のところこれは 2,000 円もする定食ですが、たまにはいいでしょということで奮発しました。
通常のカツランチやとんかつ定食はあらかじめある程度仕込みがされているのか、あるいは肉の厚さが違うのか 30 分も待たずに出て来ているようでしたが、ロースカツは注文してからじっくり揚げ始めるので、時間がかかるようです。この 30 分でまた空腹が進み、うまさを助長するという。
ロースカツの両隣にはコシヒカリのご飯と豚汁。豚汁は豚肉がけっこう多めに使われていて、あとは大根とゴボウ。豚肉のうまみが味噌汁にじーっくり染み渡ったような汁で、なんだかホッとする味です。この際、豚がダブってしまったことはむしろ僥倖と言えよう(ぉ
そして本題のロースカツですよ。肉厚 2.5cm といったところで、これなら揚げるのに 30 分かかるのも無理はない。
衣は本当に「サクッ」と音がするほど軽く揚げられています。そして中身は歯を立てるだけで、三元豚の脂身からうまみがじゅわっと溶け出してきて、えもいわれぬ幸福感。脂身はすごくジューシーなのに、赤身の部分は引き締まっていて、衣の油分もしつこさがなく、とてもいいバランス感。これはうまい。
テーブルにはソースのほかにソルトミル(岩塩の削り器)も置いてあり、せっかくなので半分ずつかけてみましたが、個人的にはシンプルに岩塩で肉のうまみそのものを味わうほうが美味しいと感じました。
ロースカツの合間にはコシヒカリ、キャベツ、そしておしんこ。このおしんこがまた、塩味と酸味がいい感じに効いていて、カツや豚汁の合間の箸休めに最良。
このおしんこは正解だった。漬かりぐあいもちょうど良い。ぶたづくしの中ですっごく爽やかな存在だ。
ごちそうさまでした。いやあ、久々に美味しいとんかつでした。この界隈には今でもちょくちょく来ているので、お昼どきに合うことがあったらまた来たいと思いました。ちなみに隣駅の千鳥町にも支店があるほか、もともとこの店に暖簾分けをした本店が新橋(御成門)にあるそうです。覚えておこう。
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