久しぶりに美味しい焼き鳥をいただきに行ってきました。
西麻布って、いい店多いですよね。でも、電車だとどこの駅からも微妙に遠いし、六本木以上に「大人の街」というイメージだったので、二十代の頃はほとんど来たことがありませんでした。この界隈に来るようになったのは、豚組に行くようになった頃からかな。
そんな「西麻布らしい」焼き鳥屋が、西麻布の交差点のすぐ近くにあります。階段を下りて入る、通りすがりにはなかなか入りにくい佇まいのお店です。
まずはビールでひと息。最近本当に暑いので、この一杯目のビールがあたかも砂漠に垂らされた一滴の水のように胃袋に吸い込まれていきます(ぉ
先ず野菜より始めよ、ということで「彩り温野菜」。アスパラ、ブロッコリー、ヤングコーン、といった野菜類って温野菜にすると妙に美味いんですよね。身体にもいいし…と思ったら、上にたっぷりとガーリックバターがとろけちゃってるよ!(;´Д`)ヾ
これじゃあ身体にいいんだか悪いんだかわかりませんが(笑)、このガーリックバターの風味が野菜のうまみをさらに引き立てて、これがまたたまらない。焼き鳥を食べに来たはずなのに温野菜をおかわりしたくなりました(ぉ。
焼き鳥の前にもう一品。続いては、もも肉の唐揚げ。
これがまた、肉質・味付け・揚げ具合のどれ一つとして隙のない、非常に完成された唐揚げでした。私は鶏唐にはうるさいほうだと思いますが、外で食べる鶏唐でこれ以上のものにはなかなかお目にかかれません。焼き鳥を食べに来たはずなのに、唐揚げをおかわ(ry
そんなわけで、満を持して焼き鳥に移行。まずはささみからですが、写真左がさび焼き、右が柚子胡椒です。
ささみって肉質が悪いとパサパサしがちですが、これはそのへんのささみとは一線を画すしっとり感。焼きすぎず、ささみの柔らかさを存分に味わえるところへ、わさびが爽やかに華を添えます。これはいい。
ねぎま。焼き鳥の代名詞のようなオーソドックスな一品ですが、だからこそ手抜きは一切なし。いい仕事してます。
うずら玉子。
これがまた…見た目でただのうずら玉子と侮るなかれ。外はちゃんと火が通っているのに、黄身が半熟なんですよ!これは、とろける。
焼き鳥屋で食べるうずら玉子って中までしっかり火が通っているのが当たり前だったので、これは口に入れた瞬間、嬉しい驚きでした。ここに来たら、これは絶対に食べるべき。
そしてレバー。レバーが苦手な人でも食べられそうな、くさみのないレバーで、ちょうどいいとろけ感で焼き上がっています。
ここの焼き鳥、どれも焼き加減が絶妙。これより焼きが足りなくても焼きすぎてもいけないという一瞬を捉えた焼き鳥。これはいい店に出会えた。
こういう上質な焼き鳥をいただいたら、ビールから焼酎に進まざるを得ないというものです。
定番の中々をロックでいただきます。和食ならどんな料理にでも合う、スタンダードながら存在感のある焼酎。こういういい仕事をする店には、こういう王道の酒が合うんですよ。
さらに夏だけど、鍋!鶏の火炎鍋を頼んでみました。
その名の通り、そして見ての通り、真っ赤な熱い鍋。暑い時期に汗をかきながら熱い鍋をいただき、それを冷たい酒で追いかける。これがいいんですよ。
ぐつぐつぐつぐつ。
辛いんだけど、見た目ほど激辛ではなくて、どちらかというとスープに凝縮された鶏のうまみを辛さが引き立てるタイプの味付け。辛味鍋って、これだけ深い味にできるものなのか…!
鶏も、野菜も、残らずおいしくいただきました。
そして鍋の〆はうどん。雑炊とラーメンもあったけど、お店のお勧めは火炎鍋にはうどんとのことで。
火炎鍋のうまみをこのうどんに凝縮して、最後まで堪能。最初の一品料理に興奮し、焼き鳥の仕事ぶりに感動して、最後は鍋のうまさが全身に染み渡る。
満足感の高い時間を過ごさせてもらったなあ。
最後のデザートは「なめらかプリン」。一日六食限定とのこと(!)。
これがまた……!、「なめらか」とはこういうことをいうのだ、という滑らかさと濃厚さを併せ持った、本当においしいプリン。焼き鳥屋じゃなくてこれを看板商品にスイーツ売ってもいいんじゃないかというレベル。最後の一品まで、手を抜いていないなあ。
西麻布という立地もあるのでしょうが、ガヤガヤせず落ち着いた隠れ家的な雰囲気のお店で、接客も細やか。そして何より、仕事が丁寧。ここは気に入りました。
必ずまた来よう。そして、こういうお店の良さが解る人だけ連れてきたい、「とっておきの店」の一つにしたいと思います。
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