「ていうか、ここはどこ?どこ島?」
『劇映画 孤独のグルメ』に登場する南風島(ナンプンド)の聖地巡礼に行ってきました。
南風島は韓国領という設定の架空の島。実は実際のロケ地は国内でしかも何カ所かに分かれており、三浦半島・房総半島・伊豆・山梨などで撮影された模様。中でも農地のシーンはダニエル役として出演されていたマイケル・キダ氏の葉山の私有農園らしい、というのが面白いところです。
私が今回巡礼してきたのは主に五郎が SUP での遭難のすえ漂着し、その場の食材でサバイバル鍋を自作した海岸のロケ地。三浦市にある「黒崎の鼻」と呼ばれる岬です。ここに行くにはいくつかのルートがありますが、私は京急三崎口駅から 25 分ほどはるばる徒歩で向かいました。三浦半島の畑の間を映画の主題歌『空腹と俺』を聴きながら(まだシングルがリリースされてないからラジオからの録音。エアチェックなんて三十年ぶりにした)のんびり歩くのは楽しかったです。
ロケ地は離島ではなく岬ということでアングルによっては背景に土地や建物が写り込むのですが、映画では離島に見せるため CG でいろいろと加工してあるようですね。
なお、今回の聖地巡礼にあたっては孤独のグルメ情報さんからいろいろとアドバイスいただきました。ありがとうございました。
農道を越えて、背丈よりも高い草をかき分け急坂を上り下りした果てにまず目に飛び込んでくるのが五郎が漂着した海岸。周辺はほぼ岩場なのにここだけ誂えたように砂浜になっています。
映画では奈留島から流されて辿り着いたことになっていますが仮に南風島が旧助羅(クジョラ)の沖合にあると仮定して直線距離で軽く 200km は離れているので、そこに五体満足で流れ着いたというのはさすがにツッコミどころしかありません(笑。
海岸から岩場を回り込んでいくと、一枚目の写真を撮った崖の真下にゴローがアジトにしていた地点を発見。これを見た時点で私の心は三浦半島ではなく韓国の離島にいます。
特に観光名所という場所でもないから周囲に人はほとんどいないか、時間帯によっては 2~3 人いるか、といった程度。完全に無人島気分。
岸壁が抉れて洞っぽくなっている部分が、劇中では幕がかかっていて五郎が古びたキャンプセットを見つけた場所です。ここには廃材を組み合わせてベンチっぽくしたものが置かれていて、誰かがキャンプした形跡がありますね。なんだかまるで本当に五郎がここでキャンプしてた感ある。もしかして他にも聖地巡礼に来てキャンプした人がいるということでしょうか?崖の上なら実際にテント立ててキャンプしている人がいました。
ここまでたくさん歩いてきたし、キャンプ飯のことを想像したらなんだか、
腹が…
減っ
た!
※三枚目の写真はアクスタを支えていた手を合成で消してあります
「孤独カット」、実際に自分で撮ってみるとカットごとにカメラ位置も五郎の立ち位置も絶妙に調整してあって意外と難しいですね。撮影の苦労が垣間見えたような気がしました。
ちなみに映画のこのシーンでは三段引きではなくレアな「四段引き」になっているのですが、これ以上引いた画を撮るにはドローンが必須なため今回は割愛。
さて、昼食にするか。
現地で貝やキノコを採って食べるわけにもいかなかったので、ここに来る前に東急ストアで一人鍋キットを買ってきました(笑。
貝は入ってないけど海鮮鍋。本当は何かキノコを足そうかとも思ったのですが、鍋の具材がいっぱいで入らなさそうだったしエノキが入ってるからこれで良しとしました。市販の鍋セットならば食後に泡吹いて倒れることもあるまい(笑
劇中でゴローが採っていたキノコ、あれは絶妙に毒キノコっぽくも見える食用キノコをスタッフが探してきたらしいですね。
持ち込んだマイクロストーブを使って調理。もうやってることが『孤独のグルメ』じゃなくて『ゆるキャン△』ですね。
バーベキューとかキャンプ飯っぽいのって好きだけど、こういう鍋をアウトドアで食べた経験はさすがにない。
あ、そうだ、
海鮮キノコ納豆鍋にしちゃえ。
ドライなっとう、機内だと現在はファーストクラスでしかもらえないらしいのですが、空港の JAL PLAZA や Amazon で買うことができます。
ということで鍋にドライなっとうを投入して 7 分間グツグツ煮込んだら完成。
おお、うまそう。
ドライなっとう、当然だけど煮込んだらほぼ納豆に戻るのね。
外気温一桁、海風も吹いて凍えてたところにこの鍋はあったまる~。
海を見ながらの海鮮鍋、いい出汁が出てる。納豆菌も働いてるな。うどんも入ってて食べ応えあり。
うまかった~。はあ、生き返った。
ごちそうさまでした。
ちなみにこの五郎のアジトはその後の五郎と志穂が海を見ながら語り合うシーンでも使われています。あの夕景も印象的でした。
南風島、架空の島だから巡礼できるかどうか…と思っていたけどこういう形で来ることができて良かったです。
空腹と俺 どこへ行こう
空腹と俺 どこまででも
そういえば、帰りの京急線でマイケル・キダさんによく似た外国人(日本語を喋っていた)を見かけたんですが、あれはもしかしてご本人だったのだろうか…。
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