少し間が開きましたが、シグマ 50mm F1.4 EX DG HSM のレビューを続けます。
今回は、一つの被写体を絞り値を変えながら撮影して、描写の変化を見ていきます。
[ Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM ]
F1.4、1/2500 秒、ISO100
まずは開放から。何枚か撮影した中からチョイスした一枚なので、ピントが合っていないわけではないと思うのですが、ピントが合いきっているのかいないのか分からない程度に柔らかい、悪く言えば緩い描写です。おしべから花弁のあたりまではまるでソフトフォーカスレンズのようなふわっとした描写で、こういう画があまり好きではない人もいるでしょう。まあ F1.4 のレンズに開放からカリカリシャープな描写を期待するのも無理な話だとは思いますが。あとは、前回開放で撮影した作例の中には遠景ならば開放でもビシッと描けているものもあったので、レンズと被写体との距離関係によるものもあるのかもしれません。
[ Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM ]
F1.8、1/1250 秒、ISO100
それでも、ほんの F1.8 まで絞っただけで、おしべの輪郭がずいぶんシャープになってきました。背景のボケの大きさを考慮すれば、これ以上絞らなくても全然使い物になると思います。
[ Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM ]
F2.8、1/640 秒、ISO100
F2.8。オニユリの花弁全体までシャープに描けてきました。いっぽうで F1.8 に比べてボケが少しうるさくなってきた印象で、主題を際立たせるほうをとるか、主題のシャープさをとるか、という選択になってきます。個人的にはもう少し背景のボケを滑らかにしたいので、背景の種類や主題との距離にもよりますが、F2~2.5 くらいのバランスが良さそうでしょうか。背景が細かい花でなければ、F2.8 でも十分すぎると思います。
[ Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM ]
F4、1/250 秒、ISO100
F4、このあたりからはもう完全に安心して見ていられる画質です。
[ Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM ]
F5.6、1/160 秒、ISO100
F5.6 まで絞るとオニユリの花全体がかなりシャープに描かれています。花弁の輪郭あたりに微妙に偽色っぽいものが出ているのが、気になると言えば気になるかな。
[ Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM ]
F8、1/80 秒、ISO100
F8。大口径単焦点でここまで絞ることは稀でしょうが、風景を風景として撮るならこのくらいでも。
[ Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM ]
F11、1/40 秒、ISO100
F11。被写体がこれだけ近いと、ここまで絞ってもパンフォーカス気味にはなりません。
[ Canon EOS 7D / SIGMA 50mm F1.4 EX DG HSM ]
F16、1/15 秒、ISO100
最小絞りの F16。F5.6~8 あたりと比べるとピント面の先鋭さがむしろ劣って見えますが、回折現象の影響ですかね・・・。
ということで、細かく解説するよりも画像で比較したほうが早いと思うのでここまでにしますが、このレンズの傾向はなんとなく見えてきたような気がします。個人的には F1.8~5.6 あたりが常用かな。
シグマ / 50mm F1.4 EX DG HSM (キヤノン用)
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