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F1 ブラジル GP 2013

ブラジルGP決勝 ヴェッテル9連勝、レッドブル1ー2

2013 年の最終戦ブラジル。私はアメリカに続いての録画観戦でしたが、大方の予想通りヴェッテルが同一シーズン内 9 連勝という新記録、およびミハエル・シューマッハーに並ぶシーズン 13 勝の最多勝記録を打ち立てての終戦となりました。
ヴェッテルはスタートでこそロズベルグに先行されたものの、1 周目の最終コーナーの立ち上がりであやまたずロズベルグを捉えると、そのまま誰にもポジションを脅かされることなくチェッカーまでマシンを運びました。とはいえ、例によっていつ雨が降ってくるか分からないインテルラゴスで、しかもボッタスとハミルトンの接触を契機に慌てて入ったピットではタイヤが用意されておらず 10 秒以上のロス、というアクシデントもありました。とどめはレース終盤にどんどん天候が悪化する中、最後まで走りきれるのかどうか、という怖さもあり。5 年前のブラジルのように、ラスト数周で雨によるドラマが用意されていないとも限らないので、ちょっと手に汗握る展開ではありましたね。

結果的にはいつも通りヴェッテルが優勝、それも後半戦全勝という圧倒的な強さを見せつけたわけですが、2 位以下はなかなか熱い戦い。フェラーリ・メルセデス・ロータスと、マクラーレン・フォースインディア・ザウバーあたりのドライバー/コンストラクター順位を懸けた最後のレースだけに、力が入りました。その中でも際立ったのが、ラストレースとなったウェバーの気を吐いた走りと、いつも通り勝負所をわきまえたアロンソの走り、そしてスムーズに順位を上げていくバトンの走り、あたりでしょうか。今シーズン最終戦の表彰台がヴェッテル・ウェバー・アロンソという顔ぶれになったのは、今季を締めるという意味で象徴的だったと言えます。また、長らくそれぞれのチームに貢献してきたウェバーとマッサの別れを惜しむような表情にも、印象的なものがありました。


ともあれ、シーズンが終わったらもう気持ちは来季ですよ。テクニカルレギュレーションがガラリと変わるシーズンとはいえ、ここまで蓄積してきたヴェッテル&レッドブルの強さというのはそうそう覆せるものではありません。2 枚エース体制になるフェラーリはマシン開発とチームのガバナンスが、ロス・ブラウンが離脱すると言われるメルセデスは求心力・政治力と安定性のあるマシンパフォーマンスが、ロータスはそもそも資金が、そしてマクラーレンは技術部門の立て直しが鍵になると言えるでしょう。こうして見ると、よほど他チームが新パワートレインの開発で圧倒的なアドバンテージを築くか、例によってダブルディフューザーのようなレギュレーションの抜け穴を見つけるかでもしない限り、レッドブル優勢は変わらないように思えます。

ドライバー市場のほうは、結局資金のめどがつかないロータスがスポンサー持ち込みを欲し、いっぽうでペレスを放出するマクラーレンが提携関係にあるフォースインディアにペレスをねじ込もうとしていることで、そこから芋づる式に埋まっていきそうな気配。おそらくロータスはグロジャン&マルドナド、フォースインディアはヒュルケンベルグ&ペレス、ザウバーはスーティル&グティエレス or シトロキン、といった形で落ち着きそうです。新レギュレーションを全くの新ドライバーラインアップで迎えることは得策ではないと思いますが、資金確保とパフォーマンスの狭間で悩める中団チームにとっては、背に腹はかえられない状況ということなんでしょうね。

F1 はこれから約 3 ヶ月半の冬休みに入ります。とはいえ 1 月末くらいから順次新車が発表されていくでしょうし、来季はレギュレーション変革でクルマのスペックも見た目も現在とは大きく変わります。これだけ新車発表が待ち遠しいオフシーズンも久しぶり。どんなマシンが出てくるのか、今から楽しみです。

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