ガンダム UC は先日の episode 7 『虹の彼方に』をもって大団円を迎えましたが、『UC』の名を冠するイベントとしてはラストになるであろうコンサートに行ってきました。好評のあまり追加公演が催されるほどの人気イベントでしたが、チケットを確保できるとは、私もよくよく運のいい男だな。
場所はパシフィコ横浜の国立大ホール。パシフィコといえば今まで展示会関係で展示ホールと会議センターには入ったことがありましたが、国立大ホールに入るのは初めて。音響の良い、立派なホールでした。
機動戦士ガンダム UC FILM&LIVE the FINAL “A mon seul desir”
『貴婦人と一角獣』のタペストリー脇にユニコーンとバンシィが佇むキービジュアルの脇に、ユニコーン/バンシィそれぞれのブレードアンテナを模したオブジェの添えられた厳かなステージ。ちゃんとしたホールでオーケストラ編成のコンサートを聴く体験自体が久しぶりということもあって、自然と背筋が伸びます。3 階席でステージの手前側が微妙に見切れ気味でしたが、音は十分に良かったです。
演奏は先に発売された『オリジナルサウンドトラック 4』からの選曲を中心に、たっぷり 18 曲+アンコール。合計 2 時間半におよぶ大ボリュームのコンサートでした。
以下セットリスト。
- -Introduction-
- StarRingChild (Vo. Aimer)
- 20090522or0331
- MSGUCEP7
- RE:I AM MARIE
- EGO <nZk Ver.> (Vo. 小林未郁)
- ν TYPE-OYM
- UXO-→RX0
- A LETTER <nZk Ver.> (Vo. Cyua)
- UNICORN GUNDAM
- 20140517
- BANSHEE
- MOBILE ARMOR
- Sternengesang (Vo. Cyua)
- MAD-NUG
- MOBILE SUIT→GUNDAM
- REMIND YOU (Vo. 小林未郁)
- BEGINNING <ORCH-VER>
- 流星のナミダ <ORCH-VER>
- bl∞dy F8 (Vo. Aimer)
- RE:I AM (Vo. Aimer)
-episode 1-3 digest-
-MC-
-Intermission- (トークコーナー)
-episode 4-6 digest-
-MC-
-episode 7 digest-
-Encore-
冒頭からサイアム・ビストの語りに始まり、いきなり Aimer の『StarRingChild』と来るところでハートを鷲掴みにされます。完結記念ということで、途中に各話のダイジェスト動画が挟まれたり、演奏の BGV として再編集されたアニメ映像が流されるわけですが、コンサートのサブタイトル “A mon seul desir”(私のたった一つの望み)にちなんで、各登場人物の「たった一つの望み」に焦点を当てた再編集になっているのが印象的でした。
サントラで歌を担当した女性シンガー陣(小林未郁、Cyua、Aimer)が勢揃いでピアノは澤野弘之氏本人という豪華メンバー。途中のトークコーナーでは、澤野氏に加えて古橋一浩監督、福井晴敏氏、声優陣から内山昂輝さん、藤村歩さん、池田秀一さんも登場する、ファンにとってはたまらないコンサートでした。澤野氏は自ら「MC はニガテ」と仰っていましたが、確かに一人での喋りは若干ぎこちなかったものの、福井氏や内山さんといった「振り役」がいると俄然輝くキャラ(主にボケ役的な意味で)なんですね(笑。
このコンサート自体が「FILM&LIVE」というテーマなので、基本的には映像をバックに音楽を楽しむイベントなのでしょうが、映像部分と不可分と言えるくらいに UC の世界観と一体化した澤野氏の音楽は、映像がなくても演奏だけで十二分にそれぞれの場面を想起することができます。また、ep5 の際に開催された「FILM&LIVE 2012 Reader’s Theater」とは違って純粋にコンサート形式のイベントなので、各声優陣の朗読劇はないのか…とちょっと残念に思っていましたが、ラストでまさかの藤村歩さんによるミネバのモノローグが。これが、ミネバ自身の「たった一つの望み」をテーマにしており、ep7 のラストシーンの演説の裏側に位置づけられるような内容になっていました。小説とは異なり、アニメでは「真のニュータイプの境地」からバナージを呼び戻すのはリディの役目で、ミネバとの共感は抽象的な映像表現に留まっていましたが、ミネバも演説を講じながら心の中でバナージに呼びかけていた…という意味でのモノローグ。これでようやく、ep7 のラストシーンに欠けていた 1 ピースが埋まったような気がしました。
素晴らしい楽曲と演奏に、非常に満足度の高いイベントだったわけですが、以下に会場の様子も少し。
ロビーには関連アイテムがいろいろと展示されていました。このビスト家&ミネバ・ザビの肖像画は ep6 の「FILM&NIGHT MUSEUM」でも展示されていましたが、改めての登場となりました。
首相官邸「ラプラス」のミニチュアや、
フル・フロンタルのマスクのレプリカも再登場。このあたりは他の UC 関連イベントでも使い回されているようですが。
そして ep7 のイベント上映時に新宿ピカデリーに展示されていたフル・フロンタル専用オーリスも再登場。これ、UC 関係者による打ち上げでは都内を普通に走行して現地入りしたとのことですが(笑)、今回も横浜まで普通に走って来たのでしょうか…。
それから、私は今回初めて実物を見た HGUC ネオ・ジオング。話には聞いていたけど、確かにデカい!!!真ん中のシナンジュが HGUC の標準(より少し大きい)サイズですからね。これは買えないわ(汗
あと、何故かここにソニーのハイレゾオーディオ体験コーナーが。こんなコラボやってるなんて知らなかったよ(笑
ハイレゾ対応機器に、各配信サービスで提供中の『UC』サントラのハイレゾ版と、先日復刻された『逆シャア』のサントラを今回のイベント用に特別にハイレゾ収録した音源が視聴可能でした。このイベント限定ということで、UC よりも逆シャアのサントラのほうが目立っていたような(^^;;。
あとはキービジュアル等のポスターの展示とか。イベント上映用のキービジ、初回限定版 BD/DVD 用スリーブのカトキハジメ描き下ろしイラストのほかに、このイメージビジュアルはあまり見覚えがないんですが、タッチからすると内田パブロ氏のイラストかな?
このマリーダさんのイラスト、妖艶な感じでいいなあ。クシャトリヤ好きなんですよね…。
フロンタル×シナンジュも。このフロンタルも邪悪な雰囲気満載でいい(笑。キャラ設定的にはアニメ版のフロンタルよりも小説版に近いような気もします。
展示物で一番の人だかりができていたのが、今回初お披露目となる作画監督陣のイラストコメント。まあ他の展示物はコアファンにとっては何度か見たものばかりなので、ここに集まりますよね…。すごい人で、なかなか色紙に辿り着けません。
全部をじっくり見ることはさすがに諦めましたが、作監さん直筆のイラストを目にすることができて感激。ようやく完結できた解放感が色紙からも滲み出ています。
ちなみに、イラストコメントは会場にて販売されていたパンフレットに全種類掲載されていました。
そうそう、リディの台詞は「バナージ!」じゃなくて「ブァナァァジィィィィィ!」なんですよ(笑
スタッフの皆さん、5 年間本当にお疲れさまでした。
物販コーナーがこれまたすごい行列で、開場直後に並んだのに開演に間に合わなくなりそうな長さだったこともあり、そうそうに購入を諦めてパンフレット 1 部だけ買いました。終演時にはグッズもきれいさっぱり売り切れていましたが、公式サイトでは 7/10(木)から期間限定で通信販売を開始するとのこと。
ちなみに、コンサートのトークコーナーで福井さんが「イベント上映の限定ガンプラ、ジュアッグだけ 100 個も売れ残ってしまって、この場を逃したらもう在庫処分する機会もなくなっちゃうので、お願いだから買ってください」(意訳)と仰っていましたが(笑、終演後には皆さんのご厚意で無事完売したようです(笑
なお、今回のイベントの映像は、今週末にバンダイチャンネルで有料配信されるとのことです。
これは生演奏を聴いてこそのイベントだと思っていますが、行きたくてもチケットが取れなかった人もいることと思います。ep7 をより深く味わう意味で価値ある内容だと思うので、是非。そのうち ANIMAX あたりで放送されるかもしれませんが。
この後は、開催日未発表ながら、朗読劇『白の肖像』も計画されているとのこと。これも、日程が合ってチケットが取れたら、ぜひ聴きに行きたいところです。
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