先日横浜方面に行った際に、ちょっと気になっていたお店でランチしてきました。
桜木町駅近くにある洋食レストランです。1938 年創業(!)という老舗中の老舗。戦前からやってるわけですからね。伊勢佐木長者町のトルーヴィルといい、昭和から続く洋食レストランが多いように感じるのはやはり昔から日本の玄関口であった横浜ならではでしょうか。
それにしてもこの界隈なんか見覚えがあると思ったら斜向かいは都橋商店街じゃないですか。どおりでディープな雰囲気を感じるわけだ。
外観は新しく見えるけど中は相応の歴史を感じます。複数階構成になっていて地下が厨房、地上が客席。
思いのほか席数が多くて、しかもなんだか格調を感じる。きっと昔は「ちょっと特別な日に食べに行く洋食レストラン」だったんだろうなあ。
壁に貼られたメニューも独特な感じで、タイムスリップしてきたかのような感覚があります。
主力メニューはハンバーグやシチュー、オムレツ、カニクリ、ポークカツ…とまさに由緒正しき洋食レストラン。お値段も格調高し。
これは「ハンバーグの副菜にカニクリ」みたいなことを気軽にやるような店じゃなさそうだから、注文は正攻法でいくべきか。
というわけでシンプルにハンバーグセットを頼んでみました。
注文を済ませるとまずはサラダから運ばれてきました。料理は地下の厨房から配膳用エレベーターで上階に上げられるようですね。
見た目はごく普通のグリーンサラダ、だけどドレッシングになんか懐かしさを感じる味。
そしてハンバーグとライス。
おお…このホタテの貝殻を模した鉄板が何とも言わせない。
デミグラスソースの茶色に卵黄が鮮やか。このコントラストが食欲を刺激する。
デミグラスがまだグツグツ言っているうちにいただきます。
ああ、このデミグラス、主張が強い。酸味を含むパンチを感じる。
前半は純粋にデミグラスの味を堪能しつつ、途中から卵黄を崩してマイルドにして楽しむ、そういう食べ方が合ってる気がする。
大ぶりなハンバーグは想像とちょっと違って緩め。いや、緩いというよりフワフワと言った方が良いか、とにかくそういう食感。
柔らかいハンバーグで濃いデミグラスソースを受け止めながら食べる感覚。デミグラスを活かすために作られたハンバーグ。
こういうタイプのハンバーグはあまり食べたことがないけど、何故か懐かしい。心象風景にあるようなハンバーグだ。
野毛の名店のデミハンバーグ、確かにいただきました。
昭和に戻ってきたような、不思議な感覚を味わえるレストランでした。
ポークカツとかオムレツとかカニクリとか、どんな味なんだろう。自分にとって未知の、でも懐かしい扉を開けてくれそうな予感。
また機会を見つけて食べに来たいところです。
ごちそうさまでした。
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