「海に行ってぼけ~っとしたいなあ。でっかいの釣って捌いてもらって…」
今日は GW の最終日。最後に休みらしいことをしようと思い立ち、一昨日放送されたばかりの『孤独のグルメ Season6』の舞台、三軒茶屋までやって来ました。
ブタ肉炒めや大阪出張など、原点回帰ともいえる原作オマージュ回の多い Season6 の中でも、先週の放送は異色でしたね。原作第 2 話の吉祥寺の廻転寿司回をかなりストレートになぞった内容で、放送後に改めて原作コミックを読み返したほど。
普段はこっち方面には来ないから、三軒茶屋、久しぶりに降りたなあ。
田園都市線沿いということで、このあたりは活気がありながらもどこか品のある雰囲気。ドラマに登場したブルジョワマダムや親切なおばあさんがいてもおかしくありません(笑
駅前の交番の脇に、「喰うてかへんか?」というコテコテのアーチが出現。ここが目的の店のある「すずらん通り」です。ここだけ唐突に三軒茶屋感がない(笑
さして長くないこの通りの奥に、その店はあります。
台所家(だいどこや)。このドラマにしては珍しいチェーン店で、渋谷にも店舗があるようですし、入ったことはないけど焼肉屋の業態をとっているお店も見たことがあります。
私が来店したタイミングがたまたま良かったのか?放送二日後のお昼過ぎにも関わらず、行列は 4 組ほど。しかも回転寿司だけにお客の回転もいいらしく、ほんの 10 分ほどの待ち時間で着席できました。しかし退店する頃には行列が倍くらいに延びていたので、やはりタイミングが重要なようです。
店内はこんな感じ。コンパクトなカウンターだけの店構え、確かに吉祥寺の天下寿司に通じるものを感じます。こういうスタイルが東京の昔ながらの回転寿司屋なんだろう。回転寿司激戦区の北陸だと、回転寿司と言いながらボックス席や座敷まであったりして、随分雰囲気が違うんだよなあ。
コンベアに乗っていろんな寿司が流れてくるけど、ここでは基本的に食べたいものを注文するスタイルらしい。
でも、ドラマほど殺伐とはしていないまでも、多くのお客さんがかなりの勢いで注文を入れていくので、押しの弱い自分としてはどうしても「間」を掴むのが難しい。いかんな…タイミングがズレてる。
それでも何とか間合いを読んで大声で注文するわけですが、体感的に五回に一回は注文したのを忘れられるし、接客もやや雑な感じ。それでもこれはこれで回転寿司屋らしくて良し。負けずに大声で注文してやったらええねん。
おすすめメニューはホワイトボードに。
ドラマにも登場したネタと…おっ、ホタルイカもあるのか。
ようし、今日は何で口火を切るかな。
何を狙う?今俺が釣り上げるべきネタは、何だ?
逸る気持ちを抑えて、まずは生ビールから。
この連休は思ったほど飲まなかったけど、最後に昼酒を頼んでようやく GW を満喫できた気分(笑
飲兵衛どもの、昼飲み天国だ。
とりあえず順当にマグロで行くか。赤身で小手調べだ。
回転寿司屋だと「いかにもって色」のマグロが出てくることもあるけど、ここのは無理に繕ってない自然なマグロ色。
味の方は…うん、うまい、ダイジョブ。
これで 120 円は安い。この店、当たりかも。
続いてイカ。ドラマのこの「マグロからのイカ」という順序、ちゃんと原作の廻転寿司回の順序を踏襲しているんですよね。こういう細かいコダワリがファンとしては嬉しいところ。
このイカ、うっすらとワサビの緑が透けていて、見ただけでイカにもって感じの新鮮さが伝わってます。
柔らかくて美味しい。そうそう、こういうイカに出合えると、自分の回転寿司のリズムが乗ってくるんだよなあ。
そして「ひかり三種」。
光り物好きに、このセットはありがたい。
サバ、良し。締まりすぎてなくてとろける食感が残ってるのがいい。
アジもうまい。それに、時季によっては意外と食べられないことが多いイワシの握り、好物なんですよね~。これが食べられただけで、今日来て良かった。
イクラ。小粒だけど軍艦からこぼれるほどのイクラがどっさり載っていて、お得感の高いイクラ。
高そうな色の皿も相まって、プチ贅沢してる感があるなあ(笑
でもって、北陸民としては外せない、ホタルイカ。GW の終わりと共に旬も終わっていくから、今年の最後のホタルイカのつもりで。
小さい身の中にパンパンに旨味が詰まっていて、こりゃたまらん。
寿司じゃないけど、北陸つながりでブリ大根もいっとこう。これこそ北陸民のソウルフード。
少量だけど田舎に帰ってきた感のあるブリ大根、嬉しいなあ。
さあ、ちょっと気分をリセットさせるためのカニサラダ。回る寿司ならではのネタ。
いいねいいね、マヨ風味もよし。こういう子ども味、けっこう好き。
エンガワも見逃せず。
コリコリした食感と脂のとろける感じがイイ。久住さんが食べてた炙りエンガワも気になったけど、今度来ることがあったら炙りで頼んでみようかな。
炙り穴子。
おおっと、こいつはうまい。炙って正解。
実は穴子って鰻に比べるとうま味が落ちる気がしてそんなに好きじゃなかったんだけど、この炙り穴子はうまい。穴子の寿司で珍しく美味しいと思ったかも。
んー、汁ものもいっとくか。
久住さんが飲んでた海苔汁も美味しそうだったけど、ここは初志貫徹で真鯛のうしお汁。
あ~、しみる。胃が癒される。
これだけ汁にうま味が出ていたら鯛の身はパサパサしてそうなもんだけど、身もちゃんとうまい。
そして、ゴローちゃんのように回ってきた一味をゲットしてパパッと振れば、また味わいが変わってうまい。
この汁、本当においしいです。
まぐろ三種。
まずは中トロ。普通にうまい。
赤身、こいつは何貫食っても飽きない。
トリは、大トロ。
中トロもうまいと思ったけど、その後に大トロを食べるとやっぱり違う。大トロは寿司の王様だ。
ま、正直な話ここよりも強烈にうまいトロを出す寿司屋はいくらもあるけど、マグロ三貫で 580 円。そう考えたら十分すぎるんじゃないの。
そろそろラストスパート、大物もいっときますか的な大赤えび。
尾頭付きのえび寿司、これはかなりインパクトあるなあ。
味のほうも見た目に負けず劣らず、とろっとした身がうまい、甘い!海老反りそうだ。
北陸の甘えびでも、なかなかこのレベルのものには出合えんぞ。
本当は劇中のように限定トロハマチが出てくるのを今か今かと待っていたんですが、今日は入荷しなかったようで。
悔しいので、中トロを単品で追加注文。
うまい、確かにうまいんだが、今日の俺にはこの中トロのうまささえどこか上滑りしていく。
トロハマチ、食べたかったなあ…。
〆は大好物の特上ウニ。
安いウニってザラザラしてて全然ダメだけど、この特上ウニはとろける身から海そのものが染み出してくるかのようで、本当にうまい。トロハマチにありつけなかった悔しさも、一緒に融けていくようだ。
うーん、ウニの大人食い、最強。
店内には松重さんや久住さんのサインはありませんでしたが、ドラマ放送の告知が貼り出されていました。
回転寿司もいいもんだ。思いもよらないいろんなネタが飛び出してくるし、楽しいメシが食えた。
東京の回転寿司ってあまり期待してなかったけど、これくらいの店があるなら、たまに来てもいいかな。渋谷店なら行く機会もあるだろうし。
しかし、久しぶりの回転寿司に浮かれて、ちょっと食い過ぎたか。
ラストの二枚が効いたな…。
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