最近カメラ関係の新製品情報をあまり追っかけなくなり、噂サイトもほとんど見なくなりましたが、これだけはさすがに気になりました。
キヤノンの「EOS Kiss M」とオリンパスの「E-PL9」が海外の認証機関に掲載|軒下デジカメ情報局
Bluetooth 認証にキヤノンの「EOS Kiss M」が登録されたとのこと。
ミラーレスカメラの性能が十分以上に高まり、一般的な撮影用途において機材が一眼「レフ」である必要がほぼなくなってきた今、EOS の中上位機種はともかく Kiss シリーズがミラーレスに移行するのは時間の問題だろうと思っていました。もしかすると初代 EOS M から「EOS Kiss ●」の名称で出てくるのではないかとさえ思っていましたが、商品戦略に関しては保守的なキヤノン、さすがにそこまではしてきませんでした。しかし昨年 EOS M5 でデュアルピクセル CMOS AF が採用されて実用的な AF 性能に達し、EOS でもレフ機からミラーレスへの主役交代カウントダウンが始まったな…と感じていたところで、いよいよ伝統の「Kiss」の名を冠したミラーレスが出てくるようです。
スペック的には 24Mpixel でデュアルピクセル CMOS AF を搭載した EOS M100 に近いものになるだろうと予想しています。でもそれよりも気になるのは、カメラとしてのスタイリングを EOS M5/6 のようなカメラ然としたものに寄せてくるのか、EOS M100 のようなコンデジライクな路線で来るのか、です。
個人的な予想としては、私の知人関係でここ数年の間に Kiss を買った人の選択理由の多くが「カメラらしいカメラで撮りたかったから」というのがキーになると考えています。もはやミラーレスでもスマホでもある程度十分な写真が撮れる現在、あえて新規に一眼「レフ」に手を出す人の多くは、レンズ云々よりも「ちゃんとしたカメラで撮ってる感」を求めているのだと思っています。海外では分かりませんが、少なくとも「Kiss」のイメージが通じる国内でこの名称をつけるなら、コンデジの延長線上にある M100 の路線はあり得ない。同じくコンデジ路線だった「M10」が一世代で「M100」にモデルチェンジし、二桁のモデル名を明け渡したのも、この EOS Kiss M の海外でのモデル名が「EOS M50」となる前提だったと考えれば辻褄が合う。キヤノンは今後 EOS M を一眼レフの EOS D 同様にハイアマ向けの一桁とエントリー向けの二桁&Kiss、コンデジ代替の三桁というヒエラルキーに整理しようとしているのではないでしょうか。そういうことも踏まえると、Kiss M/M50 は一眼レフに寄せたデザインにしてくるはず。従来の Kiss テイストをどの程度踏襲してくるかは分かりませんが。
EOS M5/M6 はレンズラインアップの貧弱さで「EOS D のサブボディ」たり得る状態にはなっていませんが、ダブルズームレンズキットを買って満足するユーザーが大半な Kiss のラインとしてであれば、今の EF-M レンズのラインアップは最低限はあるとも言えます。キヤノン以外のミラーレスはエントリー機が今手薄なので、出来さえ良ければ Kiss M はミラーレスにおけるキヤノンの起死回生のモデルになる可能性を秘めているかもしれません。
正式発表は来年の CP+ なのか、それとももっと早いのか。注目して待ちたいと思います。
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