GQuuuuuuX より、シャア/シュウジの乗る赤いガンダムの HG キットを作成しました。
5 月末の発売日、店頭に買いに行ったけど買えず。その後も再販がかかるたびに店頭も通販も瞬殺でなかなか買うことができませんでした。「どこへ消えたのですか、赤いガンダム」と心の中でつぶやきながら赤いガンダムを探して彷徨い歩く私は完全にシャリア・ブルでした。
それが十日ほど前の再販でようやくゲット。先日の軍警ザクもそうでしたが、GQ のキットは当初買えなくても一ヶ月半くらい経てばそれなりに手に入るようになる、という感じですかね。
「シャアが乗る赤いガンダム」。劇場先行版で初めて見た時の衝撃は今でも忘れられません。今までは『ギレンの野望』シリーズに登場する IF 設定・キャスバル専用ガンダムとして知られていたものが、デザイン違いとはいえ正規の映像作品に登場するとは。
しかしツインアイで V 字アンテナがついていること以外、いわゆるガンダムとは似ても似つかないデザイン。GQ は主にジオン視点の物語だから、ジオンから見た際のガンダムの恐ろしさを表現しているのであれば(カッコイイかは別として)その狙いは成功しているように思います。
でもモビルスーツとしての構成は確かにガンダムなんですよね。近年の RX-78 のガンプラが内部フレーム+装甲という「実質ムーバブルフレーム」なのに対して、この赤いガンダムは本来の設定に忠実なセミモノコック構造。科学的な合理性や正当性から積み上げでメカデザインをする山下いくと氏らしいアプローチだと思います。
ちなみに組み立て上のこだわりポイントがここ。袖口と手の甲にあたる部分の保護フレームを塗り分けました。ここを塗らないと袖口は赤(サーモンピンク)、手の甲はグレーのままでせっかくのデザイン上のアクセントになっているこのフレームが活きない。全体的に赤とグレーしかないこのキットにおいて、手先に視線を誘導する黄色(私はクレオスのキャラクターイエローを使用)が入ることで全体の見栄えがグッと良くなります。マスキングは死ぬほど大変でしたが。
あとはスミ入れもかなり重要です。特に顔は情報量が多いのですが、無塗装だとどうしてものっぺりと間延びした印象になります。ここをしっかりスミ入れしてやることで GQ ガンダムのあの怖い顔が再現できるようになります。
また胸部ダクトの黄色も塗装しました。成型色はグレーだし赤い装甲に隠れて見えにくい部分ではありますが、劇中の U.C.0079 パートでオリジナルをオマージュする際にここから排気させるためにあえてつけたダクトだというからしっかり存在感を示してもらわなくてはなりません。
当初は腕部と胸部のイエローを部分塗装してスミ入れしたらあとの色分けはネグろうかな…と思っていたのですが、塗っていたらどんどん興が乗って他の部分もほぼ塗り分けてしまいました。特にこの膝裏は関節(ヒンジ外側)やその上下の濃赤を部分塗装。成型色だとどうしても平板になる背面の見た目がこれによって強弱がつくので、ちょっとしたことだけど塗る意義が大きい。
ちなみにシールド裏のパイプもここまで来たらやってしまえ!と塗り分けました。やはり赤×グレーの中でこのオレンジイエローは映える。
弾倉が外付けになっている GQ ガンダムの頭部バルカン。言われてみれば確かにこのサイズの頭部にバルカンの弾が入るわけがない。
そしてバックパックはコア・ファイターそのものですね。GQ ガンダムのコア・ファイターは最終話でようやく日の目を見ましたが、頭部バルカン同様にガンダムの胴体にコア・ファイターを格納する設定はリアリティーがないからこの解釈には正当性を感じます。ただモビルスーツのメイン推力にするにはコア・ファイターじゃちょっと非力すぎない?という気もしますが…。
GQ ガンダムの顔は耳のところにもヒンジが仕込まれていて、上を向くときには顔がここから回転します。『復讐のレクイエム』のジムの頭部も似たような構造になっていましたが、これキモイ(笑
でも劇中の赤いガンダムはけっこうこのポーズをとることが多いので、劇中再現という意味ではこのギミックは意外と重要。
部分塗装で一番大変だったのがビットでした。成型色だと完全にグレー×赤(サーモンピンク)で設定色とは大きく違っていて、しかもサイズが大きいから無塗装だと違和感が大きい。幸いにしてメインのボール部分は二層構造になっているので、内部(グレー成型)を黄色でスプレー塗装、赤い外装のエッジ部分だけをグレーのマーカーで塗装した上ではみ出した部分をデザインナイフの腹で削り→ペーパーをかけて仕上げ、という手順で塗装。そのほかの細かい部分も成型色を活かしつつ部分塗装してあります。
ガンダムの肩のハードポイントに装着できます。ガンダム本体に対してビットはこのサイズ感だから目立つんですよね。
手間はかかったけどほぼ完璧に塗り分けできたから満足感が大きい。
なおシュウジが乗っていたときには主兵装扱いだったハンマーも付属してます。このチェーン部分、RG ガンダム Ver.2.0 用の別売武器セットについてたチェーンパーツの流用ですね。
ハンマー本体はグレーの一色成型なのでこれまたイエロー部分を塗装してあります。
ガンプラとして見た場合、この赤いガンダムは GQuuuuuuX やゲルググ(GQ)に比べるとオーソドックスな作りで組みやすいのですが、全体的にパーツが細かいから部分塗装が大変でした。でも塗ると塗らないとでは仕上がりが全然違ってくるからこれは少なくとも部分塗装推奨と言えるでしょう。
私としてはほぼ劇中イメージそのままに仕上げられて満足です。















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