東京モーターショー 2007 に行ってきました。
市販車はレースカーほど詳しくないので、とりあえず写真中心に軽くレポ。
メインホール入ってすぐのところにあったフェラーリブース、いきなり 430 スクーデリアがお出迎え。F1 チームと同じ「スクーデリア」の名前がついているだけあって圧巻なのですが、個人的には削ぎ落とした印象の 599(これもあった)とかのほうが好みなんですが、どちらにしても実車を見られると感激しますね。
ブースには「F1 World Champion 2007」の文字こそあったものの、F1 関連の展示は申し訳程度のモデルカーのみなのがちょっと残念でした。
お隣ロータスブースのヨーロッパ S。かつての F1 の古豪だからというわけではないですが、ロータスってけっこう好きなんです。昔はエリーゼのほうが好みだったんですが、最近はヨーロッパのほうに惹かれます。まあ、どっちも買えないんですが(´д`)。
こちらは男のコの憧れ、ランボルギーニのムルシエラゴ。カウンタック世代なので・・・。
このランボルギーニやベントレーなどは招待者しか入れないブースになっていましたが、いつかこんなクルマを好きに買える身分になってみたいものです。
プジョーブースにあった新車「308 RC Z」。プジョーらしからぬマッシブさが良い感じです。
普通に考えてオーナーになれる可能性の極薄な他のヨーロッパ車に比べて、プジョーはまだ買える価格帯なので好き(笑。でも X07 世代のシリーズは顔がネコブタみたいであまり好きじゃなかったんですが、308 は同系統ながらフロントグリルが多少絞られたせいか、けっこう良いかも。
BMW ブース。海外メーカーの中では最も次世代パワートレイン系の展示に力が入っていたと思います。F1 の好調さと併せて最近の BMW は技術力が高いイメージをうまく醸成できていると思いますね。
移って国内メーカー。国内最後発の自動車メーカーである富山の光岡自動車ブースにあった「大蛇(オロチ)」。光岡って参入時のイメージでレトロカーのレプリカを作ってる印象しかなかったんですが、スポーツカーも作ってたんですね。ものすごく独特の存在感があります。
でもって今回のモーターショーのヒーロー、ニッサン GT-R。いやはやすごい人でした。私自身は GT5 Prologue 体験版やあちこちの報道で散々目にしていたので「おお、これが実物か」くらいの感慨だったのですが、その注目度たるや。まあ、確かに最近の日本車になかったストイックさを久々に感じるクルマだと思います。思わずカットモデル展示とかをじっくり見させていただきました。やっぱりこういう夢のあるクルマが売れてこその日本なんだと思うんですけどね・・・。
コンセプトカー展示に力が入っていたマツダ。「大気(たいき)」は最も象徴的なデザインだと思いますが、従来の「流(ながれ)」「流雅(りゅうが)」「葉風(はかぜ)」のデザインのほうがまとまっていて好みですね。RX-7/8 を生み出したマツダらしいボディラインなのですが、ボディ形状だけで言えば私はホンダよりマツダのほうが好きかもしれません。
続いて巨人トヨタブース。トヨタで最も印象的だったのがこのパーソナルモビリティ「i-REAL」。これは乗ってみたい。こういう展示こそ未来を感じさせます。
ハイブリッドスポーツカーのコンセプトモデル「FT-HS」。
で、個人的に本命のホンダブース。ハイブリッドコンセプトカー「CR-Z」です。実物を見ると確かに CR-X の系譜を継いでいるらしいことがよく分かります。かっこいいんですが、正面顔がちょっとブサイクな気も・・・。
シビックのレースカー 2 種。ハイブリッドカーベースのものと Type R ベースのものですが、ハイブリッドカーベースのレースカーなんてあったんですね(ニュルブルクリンク 24 耐で走っていた模様)。Type R ベースのものはカラーリングが変わっていて、後ろ半分は Type R 伝統のチャンピオンシップホワイトなのですが、前半分は反射率の高いクロームシルバーで、天井に描かれた地球が映り込んでアースカー風のイメージを醸し出していました。何というか、ホンダは F1 に限らずレース活動全体でエコを訴えているんですねー。これで F1 がもっと速ければ(´д`)。
ちなみに、現行のシビック(ハイブリッドの市販車)に初めて乗り込んでみたんですが、私がかつて乗っていた EK に比べて居住性が段違いに向上していますね。シートに座ってハンドルを握ってみただけですが、シビックとは思えない快適さがあり、これなら次はシビックでも良いかなという気がしてきました。まあ、ガソリン高の昨今、燃費を考えるとハイブリッド車なんですが、アコードがハイブリッドからクリーンディーゼル路線に変更した今、ハイブリッドで選ぶならシビックしかないし。
こっちは今回のモーターショーに併せて初めてのフルモデルチェンジが発表されたフィット。ウチは母親も妹もフィットなので、フィットというと「ママカー」の印象が強いんですが、今回のフィットは全体的にシャープな印象になって(国内では)ハッチバック亡き後のシビック代わりに選んでも悪くないという感想を持ちました。また、ヴィッツ同様に「RS」グレードも用意されて、クルマ好きがあえて選ぶコンパクトとしても良い選択肢と言えそうです。安いし燃費も良いし、売れそうな予感。
で、ありました、F1 マシン。シーズンオフだからか、ショーカーではなくちゃんと RA107 の実車。しかもカラーリングはノーズに日本列島が描かれた日本 GP バージョンです。ハッキリ言って失敗作なのでキライなクルマなのですが(´д`)、こうして見ると現在の空力トレンドから全くの独自路線を行ったクルマであったことがよーく分かります。来年は今季の反省をしっかり活かしてほしいところ。
他メーカーでの F1 マシン展示。フェラーリとメルセデス(マクラーレン)には残念ながら展示がなかったんですが、ルノー・BMW・トヨタにはありました。2007 年のカラーリングになっていますが、ルノーは R25 を、BMW は F1.06 をベースにしたショーカー、トヨタは今年の TF107 でした。トヨタはヤルノとラルフのレーシングスーツ+ヘルメットも展示してましたが、ラルフはもう契約切れちゃったんで・・・来年のヤルノのチームメイトは誰になるんでしょうねえ。
ということで駆け足でしたが気になったのはこんなところ。印象的だったのは、今までは「エコ」というとプリウスのように「とりあえずクリーンなイメージで快適そうな乗用車」というイメージが強かったんですが、今年はスポーツカーやラグジュアリーカーで次世代パワートレインの採用が進みつつあること。化石燃料の枯渇や深刻な環境問題に直面し、クルマのエコ化は実験期から実用期への変遷の途中、自動車メーカーがフラッグシップ機に採用して徐々に量販車へと技術を落とし込んでいこうというフェーズに入ったような気がします。モータースポーツや「趣味としてのクルマ」が環境問題と矛盾するものでは必ずしもないということはもちろん、原油問題が経済すら直撃している現在、新しいパワートレインの普及は急務。私もクルマを買うことがあればもうハイブリッド以外は考えられないかなあ、と思っていたりします。
コメント
球体バイオみたいな
中身入ってないモデルには興味を感じない今日このごろ。
ほんとにRealなものを出してほしい。
資本主義の行き着く先、その中にあって・・・
Real Valuable Creationを実現しようとしている人々(茶色さん含む)を
新の字は応援しています。
自分もそうであり続けたい。
でも、行雲行水はいい言葉だ。
バランス感覚を大事に。
私もある意味ではかなり行き詰まりかけた成熟産業に携わっていると思うので、
その中での価値創造の難しさは最近特に痛感してます。
モーターショーへは趣味というより半分仕事への見聞を広げる目的で行ったんですが、
そういう意味では今回のモーターショーは(方向性としては)良いヒントになったかも。