川崎ルフロンに先月新規オープンしたばかりの「カワスイ 川崎水族館」に行ってみました。
ルフロンといえば私のメイン量販店である川崎ヨドバシが入居している施設。それ以前に西武・丸井の両百貨店が入っていた時代からこの施設を利用していた私としてはここに水族館が入るというのがちょっと信じられませんでした。そういう興味もあってぜひ一度見てみたいと思っていました。
ルフロン 1F のエントランス前で入場時間帯が定められた整理券をもらい、時間になったら館内エレベーターで 10F に上がって入場する方式を採っています。私は日曜日の 14:40 頃に整理券をもらったところ、15:30~16:00 のスロットに入場できました。昼の部と夜の部で展示内容の入れ替えをするらしく、昼の部は何時に入ろうと 17:00 には完全退館となります。
※写真は全て α7 III+Vario-Tessar FE 16-35mm F4 ZA OSS にて撮影。
場所はもともとルフロンのレストラン街だったフロアを改装しているため、水族館としては決して広くはありません。あくまで商業ビルの 9・10F の一部を利用した水族館です。施設の広さや雰囲気的には横浜みなとみらいにある屋内型動物園・オービィ横浜に近いものを感じます。
もともとコンパクトなフロアを複数のエリアに区切って世界中の様々な地域の水棲生物を展示しています。入ってすぐにあるのが川崎と東京の間を流れる多摩川ゾーンで、その次がいきなりオセアニア・アジアゾーンというスケールの変わりっぷり。近くに住んでいても多摩川の生物に触れる機会はそう多くないからまあ面白くはありますが、その隣でアロワナが展示されてるのはさすがにスケール違いすぎない?と思わざるを得ない(笑
狭いながらもバリエーションのある展示はなかなか面白い。各地域で一般的な生物というよりは、見た目や生態的にインパクトのある生物にフォーカスして展示ししている印象を受けます。
なお、各水槽には展示内容の説明がほとんどありません。水槽の脇に QR コードが貼り出されていて、それをスマホで読み込むことでオンラインで解説を読むことができる仕掛けになっています。
が、解説がほぼ簡単なテキストだけという寂しさ。せっかくオンラインにするんだから館内掲示ではできないようなマニアックな解説とか普段は見られない生態の動画とか、そういうのを期待したのに残念です。どうも作りかけで間に合わなかった雰囲気が漂っているので、今後充実していくのかもしれませんが。
そんな感じなので、水族館に来ると解説をじっくり読み込むタイプな私としては、説明不足なまま魚たちを眺めていくだけになりがちなのが物足りません。
館内はこんな感じで壁に埋め込まれた水槽を覗き込んでいくことになります。一部大きめの水槽もありますが、全体的には小さい水槽に人が群がる形になって「見たいのに見えない」ということもしばしば。それも感染対策のために入場制限をしている状況でこれですから、制限がなかったとしたらもっと厳しいことになりそうです。
それでも展示内容自体は悪くない。他の水族館に比べて写真映えする生き物が多いので、カメラを持っていれば楽しめます。一般的な水族館よりも暗いため、スマホよりは高感度に強いカメラを持っていった方が良いでしょう。
でもやっぱり水槽の前でいちいちスマホをかざすのはまどろっこしいので、展示パネルは欲しいところです…。そもそも狭くてパネルが貼れないとか、読み物を減らすことで回転率を上げたいとか、いろんな事情はあるのでしょうが。
9F には「パノラマスクリーンゾーン」という壁面をワイドスクリーンに見立てて海中の CG 映像を流しているエリアがあります。が、わざわざ水族館に行って CG の魚やイルカを見たいかというと…。休憩にはちょうど良い場所なので、そこでのリラックス映像としては良いのかもしれませんが、他にチームラボやネイキッドとコラボした映像演出のすごい水族館もあるような現代では中途半端感は否めません。
魚のみならず水辺・陸上の珍しい動物も多数展示されています。イグアナやカピバラ、オオハシ、アルマジロ、カメレオンが間近で見られるのは嬉しい。ただし、目玉のひとつであるふれあいパーク(小動物と触れ合うことができる)が休止されているのが残念。本格的に楽しみたければもう少し状況が良くなってからの方が良さそうです。
展示方法はちょっとばかり残念だけど、展示内容自体はやっぱり悪くない。ネオンテトラの水槽なんて永遠に眺めていられそうな気がします。こういうの見てると自宅で熱帯魚飼いたくなってきますね。
最後のエリア「アマゾンゾーン」はここまでとは打って変わって明るく、少し広々とした場所。水槽も他より大きくてピラルクなんかも泳いでいて、ここは楽しい。
建物の条件的に水族館としては物足りないだろうな…と予想していましたが、意外にも展示物はかなりがんばっている印象を受けました。が、電車を使って 30 分圏内にしながわ水族館(大森海岸)とマクセル アクアパーク品川(品川駅)というより本格的な水族館と競合する状況はさすがに厳しいと言えます。川崎駅前という立地の良さを生かしてデートや子連れのお出かけのついでに軽く水族館を組み込めるのはメリットですが、大規模水槽やイルカショーといった水族館の象徴となる展示がないのが淋しい。
まあオープンしたてで試行錯誤している側面もあるんでしょうし、感染対策のために本格展開できていない部分もあるでしょうから、しばらく時間をおいてまた行ってみようと思います。
コメント
多摩ゾーン以外はスケールぶっとんでるかといういと
多摩川に違法に生息してたりしてあながちとんでたりなかったり
水族館すきーとしては落ち着いたら訪問してみたいですねー(心のメモ)
この手の施設に限らず各所厳しい中新規オープンはただただうれしいですね
コメントありがとうございます。
調べてみたら不法投棄されて野生化した生き物がびっくりするほどいるんですね。「タマゾン川」とも呼ばれているとか…知りませんでした(笑
意外とカワスイで展示されている魚もタマゾン川で獲ってきたものだったりして…。
仰るとおり、この状況下で新しい施設をオープンした努力は素晴らしいし、喜ばしいことだと思います。もう少し落ち着いてから行った方が楽しめそうですが。
ただ近隣に競合の水族館が複数あるのも事実なので、他館にはない特長を出してがんばっていってほしいところですね。