小説版を読んだので、買ってあった DVD を鑑賞。
これ原作とは話の流れこそ同じですが、全然違う作品ですね。ハッキリ言って地雷(´д`)。
映画では描き足りなかった『亡国のイージス』よりもさらに長編の小説を、たった 2 時間の映画にまとめるなんてハナから無理だと思ってはいましたが、それにしてもあちこちデフォルメしすぎ。戦う意味も見つけられないまま戦場に出てしまった、悩める折笠征人は単なる熱血特攻兵だし、高須が原作の高須+土谷+フリッツの混合キャラになっているし、この物語で最も重要キャラの一人であるフリッツは幼少時代に死んだことになっているし、台無しな感じ。単におじさんたちが喜びそうな「熱い戦場ドラマ」になってしまっているのに加えて、設定だけ見ればトンデモな「ローレライ・システム」が絡んでくるもんだから、B 級になるのも当然と言ったところ。
でもって(悔しいからもうネタバレ覚悟で書いちゃいますが)艦長ほかクルーが捨て身の覚悟で折笠とパウラを離脱させたにも関わらず、最後は《伊 507》ももしかしたら沈んでいなかったかもしれない、という結末に至っては、興ざめもいいとこです。原作のあの感動は何だったのかと・・・。
これだけ実力派の俳優陣を揃えておきながら、ここまで B 級に仕上げられるのはある意味才能じゃないかと。映画は「潜水艦ものにハズレなし」だと思ってたんだけどなー。
あ、でも、時岡軍医役の國村隼だけは良かったです。カメラ好きとしては特に。
ということで、映画だけ見てダメだった人は、原作を読んでみると評価が変わるかも。ただ、長いので、けっこう気合いは要りますが。
コメント
見てしまいましたか・・・(^_^;)
やっぱり原作読んでみようかなぁ~
見てしまいました(´д`)。
興味あれば、原作読んでみることをおすすめします。
『亡国のイージス』より面白いです。長いけど・・・。
ちょうど、終戦の日が近いし、時期的にも良いのでは。
図書館にもけっこう置いてあります。
作中で重要な役を演じる歌、映画では『モーツァルトの子守歌』になってましたが
(なんでドイツ人なのにオーストリアの歌・・・確かに、第二次大戦中は
オーストリアはドイツに占領されてましたが)、
原作では『椰子の実』です。ストーリー的にも、こっちのほうが全然良い。
子守唄の件は気が付きませんでしたねぇ
ドイツ-オーストリア-ハンガリーあたりは中世から歴史的に色々なった地域なので、変にかんぐってしまいそうですね。
図書館・・・涼しそうでいいなぁ(^_^;)
ストーリーの肝となる要素が、商業的都合(知名度とか世界展開とか?)
変えられちゃうのはイカンですね。
「男組」のVシネマ版で、八極拳がこれっぽっちも出てこなかった位
納得がいかないことと思われます。
ドイツ領の国であればOKなら、併合されてたチェコの民謡
ポルカでもいいかもしれませんね。ウキウキしちゃいそう
(ポルカってのはチェコ語でポーランド女性のことですが、
ポーランドも併合されてたので、2重で問題ナッシング)。
さておき、二時大戦中、ドイツは同盟結んでいた日本と戦争状態に
あった中国に、ちゃっかり武器を輸出しまくっていたそうですね。
併合していたチェコの軽機関銃の性能が良くて、日本兵は相当
コレにやられてしまったようで。
発射音が特徴的で、音を聞けばそれと分かったことから、日本兵は
「チェック」と呼んで、戦場では相当恐れていた。。。とかなんとか
いう話を、以前NHKの特番で見た覚えが。
二時大戦初頭、陸上では、併合したチェコのシュコダ社の戦車もかなり
活躍したそうで、東側編入前の中欧の技術力が伺われます。
今はフォルクスワーゲン傘下企業となっていますが、以前、
ジャパンラリー参戦時に、車体にカタカナで「シュコダ」と
書いてあったのは、個人的にかなりウケました。
今はレッドブルと提携してWRCに参戦継続中。がんばれシュコダ。
以上、前振りですが、
ローレライは、漫画版もありますね。
月刊アフタヌーンで連載していましたが、私はこれしか見たこと
ありません、ハイ。