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F1 モナコ GP 2009

モナコGP決勝:バトンがモナコ初優勝、ライコネンが3位 (GPUpdate.net)

伝統のモナコはブラウン GP・バトンが完勝で今季早くも 6 戦中 5 勝目。昨年のワールドチャンピオンであるハミルトンの年間勝利数にもう並んでしまいました。

今回のレースではレッドブルがいよいよダブルディフューザーを投入してくるということで、ブラウン GP とレッドブルのがっぷり四つ、ドライバーズサーキットであるモンテカルロの特性も考えるとむしろヴェッテル有利か?と思いましたが、蓋を開けてみればバトンの完全勝利。比較的重い燃料を積みながら PP を獲得し、スタートから最後まで逃げ切りました。チームメイトのバリチェロを含む他のドライバーがスーパーソフトタイヤのタレに苦しむ中、ただ一人スーパーソフトでも大きなタイム落ちなく走りきったスムーズなドライビングはまさにバトンの真骨頂。去年まではバトンのドライビングスタイルは 2006 年の初優勝のときくらいしか評価されていなかったと記憶していますが(特に去年、一昨年はタイヤに熱が入らないマシンとの相乗効果で最悪だった)、マシンやコースとのマッチングが良ければここまでハマるものなんですね。

このモナコでポディウムの中央に立つということは、チームやドライバーだけでなくファンにとっても特別な意味を持つこと。先週の AUTO SPORT 誌で「BGP001 は事実上 SAF1 とホンダ栃研が開発したシャシー」という今宮雅子氏による特集記事にジーンときていたこともあって(余談ですが、夫の今宮純氏の発言は昔と違い最近微妙なことが多いのに対して、雅子氏の記事は心に響くモノが多い)、その BGP001 がモナコを 1-2 の完勝で制した事実には、ちょっとグッとくるものがありました。
# SAF1 ファンなら、先週号の AUTO SPORT は必読かと。AS 誌は毎週木曜発売なので注意。


対するレッドブルはスペインまでの速さを発揮できず。決して遅くはなかったんですが、フェラーリが対抗しうる速さを身につけてきたことと、ヴェッテルのタイヤでのギャンブル失敗で残念な週末になりました。ヴェッテルは軽タン+スーパーソフトで PP から先行逃げ切りを狙った予選~決勝戦略でしたが、全車両中最も(それも極端に)軽いマシンだったにもかかわらず予選 4 番手に甘んじ、決勝でもファーストスティントでスーパーソフトタイヤのデグラデーションに苦しみ、初回ピットストップのすぐ後に単独クラッシュで終了という、残念な結果に。タイヤ性能を引き出せる代わりにタイヤに厳しいニューウェイシャシーの特性が仇となった結果ですかね。
いっぽうチームメイトのウェバーはきっちりきっちり 5 位入賞。こういう渋いところが個人的に好きです。

今回復活めざましかったのはフェラーリですね。スペインからその兆候はありましたが、今回はチームやドライバーの致命的なミスもなく、3-4 位につけてきました。まだまだブラウン GP との差は小さくない状況ながら、ようやくここまで持ち直してきたという印象です。ピット作業のミスがなければライコネンの 2 位もあり得ましたが、それでも上々の結果でしょう。
逆に散々だったのがマクラーレンとトヨタ。マクラーレンはマシンこそフェラーリの少し後ろくらいまで持ち直してきたように見えますが、今回は完全にドライバーのミスでレースを失いました。予選 Q1 のサン・デボーテでのハミルトンのクラッシュ、そして決勝終盤でのコヴァライネンの単独クラッシュ。ああもったいない。それでもメルセデスのノルベルト・ハウグが「ブラウン GP は全く同一のエンジンでグランプリ 3 連勝は史上初だ」とメルセデスエンジンを持ち上げるあたり、抜け目ないなあと(笑。
で、トヨタは一体どうしちゃったのよと。2 戦前のバーレーンではフロントロウ独占、で今回のモナコでは逆フロントロウ独占(;´Д`)ヾ。マシンが全然だめっぽい雰囲気ですが、開発の方向性に苦しんでるんですかね。やっぱり一年振り返ったときにバーレーンについて「あそこで勝てていれば・・・」となりそうなこと山のごとし。

ウィリアムズの一貴は惜しかった!今季初・自身二度目となる Q3 進出おめでとう、重タン作戦で Q3 はまともに勝負できなかったのは残念だったけど、粘っこく走ってれば上位の 2~3 台はガードレールの餌食になって自動的にポイントが転がり込んでくるはず・・・と思っていたんですが、現実はそう甘くはなく。終盤まではホントにそんな展開で、ヴェッテルが序盤に消えて終盤にコヴァライネンがクラッシュしたときには「キタ!!」と思ったんですが、最終的には 1 ストップ作戦だったブルデーとフィジケラに先行されてるって・・・えー(´д`)。でもって最終ラップで単独クラッシュって・・・もっとえー(´д`)。
重タンなのに 1 ストップじゃなくて変則 2 ストップだった作戦が敗因の一つかなあ。Q3 に残れるようになったのがトヨタが沈んだから、という理由じゃ寂しすぎるけど、この調子で次も Q3 進出、そして今季初ポイント目指してがんばってほしい。

次は 2 週間後のトルコ・イスタンブール。ここはモンテカルロとは正反対に純粋なマシン性能が試されるサーキットであるということが、3 年連続ポールトゥウィンを達成したマッサが証明してくれています(ぉ。レッドブル RB5 改の真価がここで発揮されそうな気がしますが、タイヤにきついクルマに「魔のターン 8」でヴェッテルの右フロントが悲鳴を上げないかどうか。そして、このコースでも BGP001 のアドバンテージはまだ健在なのか?
ドライバーズポイントでは 2 位に 16pt、3 位に 28pt 差をつけたバトンが、コンストラクターズポイントでは 2 位に 43.5pt 差というダブルスコア(!)をつけたブラウン GP が次も勝つようであれば、いよいよ今シーズンの趨勢は決してしまうところ。個人的にはブラウン GP 贔屓ですが、他チームのがんばりにも期待です。

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