イタリアGP決勝:バリチェロが優勝、ブラウン1-2 (GPUpdate.net)
個人的にはフィジケラ贔屓で他のドライバーは半分どうでもよかった(ぉ)イタリア GP。肝心のフィジケラはイマイチ振るわない結果でしたが、レース自体は「これぞ近代 F1」とでも言うべき見応えのあるデッドヒートが繰り広げられました。
予選はここ数戦の流れどおり、マクラーレン・フェラーリの「旧 2 強」が来る展開。そこにスパ以来絶好調なフォースインディアが絡み、2 戦連続のフロントロウを獲得してしまいました。パワフルなメルセデスエンジンに「直線番長」な VJM002 の組み合わせはスパ以上にサーキットに合っていたのでしょうが、夢のフェラーリで母国凱旋したフィジケラにとっては複雑だったろうなあ・・・と思わなくもない(´д`)。
ということでグリッドはハミルトン-スーティル-ライコネン-コヴァライネンの順で、その後にブラウン GP の 2 台が続き、リウッツィ(!)とアロンソを挟んでレッドブルの 2 台が並ぶという順位に。レッドブルはエンジンとギヤボックス温存でフリー走行をまともに走れないのが災いしてか、(サーキットとの相性はあるにせよ)明らかに一時の勢いはなくなってしまいましたね。これはもうペナルティ覚悟で新エンジン投入して「捨てるレース」と「狙うレース」のメリハリをつけていかないと勝機は見えないんじゃないかと。
ここモンツァもこの数戦の例に漏れず KERS が物を言うサーキットで、明らかにマクラーレン・フェラーリ有利。対するブラウン GP は燃料を積んでの 1 ストップで行く戦略。KERS の熟成的にもサーキット特性的にも KERS にアドバンテージが出てくる中、残りのレースも同様に逃げる KERS 車・ピット戦略で戦うノン KERS 車という構図が続きそうです。
スタートから何台かのマシンが接触するというアクシデントも発生する中、逃げたのはやはりハミルトンとライコネン、という KERS の 2 台。そこに「直線番長」VJM002 を駆るスーティルが追いかける展開に。ブラウン GP の 2 台はその後から腰を据えて走り、チャンスを窺います。ウェバーがスタート直後のアクシデントでリタイア、このノーポイントで彼のチャンピオンシップはほぼ絶望的な状況になりましたね。
狭いオールドサーキットながら抜きつ抜かれつのデッドヒートが繰り広げられる中、そうは言ってもトップ 3 はハミルトン-ライコネン-スーティルのオーダーで安定。このままチェッカーまで行くか、と思いきや、1 回目のストップあたりで計算上ブラウン GP の 2 台がトップ争いに絡んでくることが発覚。ここからが俄然面白くなりました。
トップ 3 が 1 回目のストップを終えたところで見た目上はバリチェロ-バトンの 1-2 体制。ハードタイヤに交換したハミルトンは思ったようにペースが上げられず、2 回目のストップを終えたときには結局バトンの後ろ、3 番手に。
いっぽう、その後ろではライコネンとスーティルが激しいデッドヒート。コーナーの立ち上がりに KERS で逃げるライコネンとストレートラインスピードの伸び+スリップストリームで追いすがるスーティルの争いは見応えがありましたね。CS の解説では因縁(ライコネンは去年から数えて 2 度スーティルに追突して、彼のレースを台無しにしている)とか言っていましたが、そんな湿り気を感じさせない素晴らしい戦いでした。
とか思っていると、なんとハミルトンがレズモで派手にクラッシュ!リプレイ映像を見る限り、縁石にタイヤを取られて滑ったように見えましたが、いずれにしても貴重な 3 位表彰台・6pt がフイに。最近のハミルトンはこういう大事なところでクラッシュすると素直に落ち込んだ素振りを見せるので、ちょっとかわいい(笑。さておき、これでライコネンがティフォシの前で表彰台に上ることになり、またヴェッテルも運良く 8 位 1pt を拾う結果となりました。
とはいっても今回はロス・ブラウンの戦略による久々の完勝で、残るは 4 戦。事実上ドライバーズチャンピオンシップはブラウン GP の 2 人に絞られた形となり、コンストラクターズでも 40.5pt という大きな差をつけました。残りのレースも鈴鹿を除けばブラウン GP 有利と思われるコース特性で、エンジン残基数なども考えるとほぼ決まりとみていいでしょう。あとはバリチェロがどれだけバトンに迫れるか、他チームがそれぞれのグランプリをどれだけ引っかき回すかが見どころと言えそうです。
この調子なら鈴鹿あたりが久々にチャンピオン決定の舞台となりそうですが、長らく勝てていないバトン(表彰台すら今回が久しぶり)、ホンダ開発のマシンで鈴鹿のポディウムの中央に立って決めてくれないとそろそろ納得がいかないんだからね!と思っています。
しかしこうなってくると今年は諦めていた鈴鹿に俄然また行きたくなってきたんですが・・・どうするかな(´д`)。
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