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ルノーのクラッシュ事件に判決

ルノー執行猶予付き有罪、ブリアトーレ永久追放 (F1キンダーガーテン)

昨年のシンガポール GP でルノーがピケ Jr. に対して故意のクラッシュを指示し、レース内容の操作を行ったとされる通称「クラッシュゲート」の判決が世界モータースポーツ評議会で下されました。

内容は、

  • ルノーチームの F1 世界選手権資格剥奪、ただし執行猶予 2 年つき
  • フラビオ・ブリアトーレの FIA 関連選手権からの永久追放
  • パット・シモンズの 5 年間の資格停止と関連活動の禁止
  • ネルソン・ピケ Jr. は捜査協力に対する恩赦によりお咎めなし
  • アロンソは事件に関与していなかったため無罪

というもの。2 年前のマクラーレンスパイ事件以上の重い処分となっていますが、内容的には FIA の思惑が強く感じられてしまいます。
ネルソン・ピケ Sr. によると昨年のブラジル GP の時点で FIA はこの事実を(ピケ Sr. からの密告によって)把握していたとも言われ、それを今まで公表してこなかったということは「明るみに出すつもりがなかったのに、ピケ親子がルノー解雇をきっかけに騒いだため」対処せざるを得なくなったのではないかと。さらに、FIA としては F1 の統率を脅かす天敵ブリアトーレは前々から忌々しく思っていたから今回は絶好のチャンス、でもこれ以上メーカー系チームに撤退されたくない、という微妙なバランスによってこういう結論に至ったのではないかと。2006~2007 年にあれだけ FIA の目の敵にされたアロンソが無罪放免なのも、スタードライバーを失いたくない FIA の事情に見えてきてしまいます。


ブリアトーレはビジネスや政治の才覚にあふれているので、今後は以前も手を出したようなサッカーチームの運営か実業界への復帰、場合によってはイタリア政界への進出あたりを狙いそうな気がします。シモンズは当面は FIA に関連しないモータースポーツ活動(ル・マンとか?)に身を置くんですかね。逆にお咎めなしとなったピケ Jr. は、速くはないしトラブルの種を抱えたドライバーというレッテルを貼られてしまった以上、父親ともどももう F1 の表舞台に戻ってくることはないだろうなあ・・・。
逆に気の毒なのがブリアトーレのマネジメントを受けているドライバーたち。アロンソを筆頭に、ウェバー、コヴァライネン、グロジャンらは新しいマネージャーを見つけない限りスーパーライセンスの更新ができないことに。まあ少なくとも現役 F1 ドライバーについてはマネージャー探しに苦労することはないでしょうが・・・。

それにしてもフラビオの永久追放はちょっとショックですね。人間的にはいろいろどうかと思うというかヤクザな人だとは思っていましたが、ある意味今の F1 の「顔」の一人だったので・・・。ジャン・トッド、ロン・デニスに続いて 1980 年代後半から現代に至る F1 を支えてきた顔がまた一人いなくなるのは、20 年来の F1 ファンとしては寂しい限りです。そういう意味では F1 のチームマネジメントも世代交代の時期に来ているのかもしれませんね。その割に FIA と FOM のトップはなかなか退く気がない(モズレーはようやく退任しますが)ようですが・・・。

あれ、でもということはアロンソは「ブリアトーレ縛り」がなくなるので、フィジケラを押しのけて今期中のフェラーリドライブもあり得る!?まだバドエルが乗っていたならともかく、フィジケラに落ち着いた以上、それはさすがにないか(´д`)。

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