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α55/α33 も見てきた

先週金曜日、NEX-VG10 と一緒にα55/33 も見てきました。

さすがに先行展示開始から間もない金曜の夜だけあって、人だかりとまではいかないものの常に 2~3 人が集まっている状況で、あまりじっくり触れませんでしたが、軽く感想を。

まず本体ですが、一瞬モックかと思うほど、ちょっとびっくりするほど軽いです。感覚的にはオリンパスの E-510/410 を初めて触ったときの感覚に近い。でもグリップの形状がいいのか、持った感じは意外と手にしっくり馴染みます。
ただ、さすがに高級感はあまり感じませんね。まあ、両肩の素材の質感がどうしても好きになれなかったα550/330 系よりは好みではあります。

外観的な特徴はそんなところ。できれば透過ミラーがどんな感じになっているか確認したかったんですが、レンズがテープで固定されていて外すことができませんでした。

EVF はどうだろう、パナ G1 の EVF を初めて覗いたときには「こんな酔いそうなファインダ使えたもんじゃない」と思いましたが、かなりマトモに使えそうに感じました。若干の遅延はあるもののコマ落ちは少なく、個人的には苦しいと思った NEX-VG10 より良いかも。これなら、そろそろヘタな光学ファインダより EVF のほうが良い、と感じるユーザーも(用途によるでしょうが)出てくるかもしれません。ただ、展示機の EVF は表示が青白く、正しい色が出ていないように感じたので、そこはちょっと不満。
色の問題を除けば、総じてこの EVF はピクセルの大きさがあまり気にならない程度に精細で好印象。でもこの EVF で MF ができるかというと、そこまで高精細な印象も受けず、まだ少し厳しいような気がします。もしかしたら装着されていたキットレンズ(テープ固定されていて外せず)の性能のせいもあるかもしれないので、明るくピン山の掴みやすいレンズであればまた印象は違うかもしれません。

あ、そういえば EVF で NEX のような「MF アシスト」ができるかどうか、確認してくるの忘れた・・・(´д`)。


いっぽうで AF 時の操作性ですが、操作インターフェースが減ってマルチセレクタがなくなり、Cyber-shot ライクなコントロールボタン(デフォルトでは ISO 感度や WB 変更に割り当てられている)と共用になったので、測距点の切り替えには一度「AF」ボタンを押してからコントロールボタンを操作しなくてはならなくなりました。今まではマルチセレクタ一発で測距点を変更できていたので、これでは撮影のスピードがスポイルされてしまう・・・。ターゲットユーザー的にワイド AF(測距点自動選択)でカメラ任せがキホン、ということなのかもしれませんが、私的にはこれはちょっといただけません。

噂の 10 連写にはちょっとビビりました。α33 の 7 連写程度ならば EOS 7D(8 コマ/秒)のほうが速いのでそれほど驚きもしないのですが、α55 の 10 コマ/秒しかも AF 追従、という今までのαでは考えられなかったスペック(ぉ)は実際のシャッター音を聞くと衝撃を受けます。
とはいえミラーが固定式なので、シャッター音はミラーショックのない NEX のそれによく似た種類の音。私はこの音は嫌いじゃないです。

そんなところですかね。長所/短所ともにありますが、今年のエントリークラスのレンズ交換式カメラとしては出色の仕上がりじゃないでしょうか。私は NEX と中級機があれば良いのでこのカメラを買うことはないと思いますが、これから一眼レフを始めてみたい人で、でもミラーレス機よりもステップアップしたい意欲がある人であれば、現時点ならば私は EOS Kiss よりもこちらを勧めたいと思います。

α55/33 は現時点では透過ミラーや EVF といった技術的側面が注目を浴びていますが、このカメラが今後市場に受け入れられていくかどうかは、「技術的にどうなっているか」よりもむしろ「こういう新しい技術によって得られるメリットを(相反するデメリットまで含めて)ユーザーが受け入れるかどうか」にかかっているので、このカメラの真価が問われるのは、発売して少し時間が経った頃、年末商戦本番あたりではないかと考えています。
そうはいってもキヤノンやニコンといった老舗メーカーは当面コンベンショナルなエントリー機を出してくるでしょうから、しばらくはさまざまなアプローチで各メーカーしのぎを削っていってほしいところ。今後はここにカムコーダやコンデジも渾然となってくるでしょうし、久しぶりにカメラが面白い時代に突入したと言えます。

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