今年の CES での話題の一つはやっぱりこれじゃないでしょうか。
【CES/PMA】富士フイルム、レンズ交換式ミラーレス「FUJIFILM X-Pro1」を発表 – デジカメWatch
【CES/PMA】インタビュー:ミラーレスの「今」と「これから」【富士フイルム編】 – デジカメWatch
富士フイルム初のミラーレスカメラ。コンセプトは従来の X10 や X100 に近いですが、今回はレンズ一体型ではなく、独自マウントを採用したレンズ交換式カメラになっています。こだわりのレンズやマニア向けのデザインと操作性で一部に熱狂的なファンを作った X10・X100 が「レンズ交換式だったら」と指をくわえていたカメラファンも少なくないのではないでしょうか。
この X-Pro1 に関しては、言いたかった以上のことをほぼ全てクマデジさんに書かれてしまったので、私もたまには丸投げ(ぉ
あちこちで何度か書いていますが、私は基本的に懐古的なデザインの製品には(最近は特に)否定的なので、X10 や X100 についてもさほど欲しいとは思っていませんでした。でも、この X-Pro1 には興味を引かれるポイントが二つあります。
一つめは、イメージセンサ。独自開発のローパスレスセンサである「X-Trans CMOS sensor」を採用しているため、偽色とモアレの少ない高精細な画像が得られるということです。ローパスレスセンサといえばシグマの Foveon X3 センサが思い浮かびますが、Foveon はローパスレスに加えてセンサの 1 画素が 3 層構造になっていて、イメージャの全てのドットで 3 色を感光する仕組みになっていましたが、X-Trans CMOS sensor ではベイヤー型センサでは 2×2 配列だったカラーフィルタを 6×6 配列にすることで、ローパスフィルタなしでも偽色やモアレの発生を防いでいるとのこと。仕組みが違うので一長一短ありそうですが、例えば Foveon では 3 層構造のデメリットとして最下層の赤色フィルタの感度が弱い、という欠点もあるようなので、どちらがどういった画質になっているのか、一度比較してみたいところです。
二つめはやはりレンズマウント。レンズ交換式であることはもちろんのこと、フランジバックが m4/3(20mm)や NEX(18mm)よりもさらに短い 17.7mm ということで、ライカ M マウントをはじめ、現存する 35mm 判向け交換レンズのほぼ全てが使えることになります。もちろん、マウントアダプタさえ登場すれば私が愛用する CONTAX G レンズも(ブラックボディにシャンパンゴールドのレンズは似合わないと思いますが・・・)。さすがに NEX のようなミニマルさを目指したボディではないので、普通のレンジファインダカメラを持ち歩く感覚になってしまうとは思いますが、イメージャとオールドレンズの相性次第では、NEX よりもさらにオールドレンズ遊びに向いたボディと言えるかもしれません。というか、X-Pro1 の位置づけからして明らかに最初からそれを意識しているはずです。
私は NEX が本当に気に入っているので他社から APS-C フォーマットなミラーレス機が出てきてもそう簡単に乗り換えないつもりでいましたが、ローパスレスセンサ搭載で来るとは完全に意表を突かれた感じです。とにかく今年の CP+ では、これを触ってこなくては・・・。
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