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容疑者 X の献身 [DVD]

容疑者 X の献身

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なんかすごい今さら感があるんですが、テレビドラマ版『ガリレオ』をじわじわと観ていたりします。

私はもともと原作を読んでいて(それも、以前のテレビシリーズでひとしきり話題になった後に、ではあるけど)、テレビドラマがあまり好きではないこともあってドラマ版は敬遠していたのですが、それほどドラマファンでない人からも意外と評判が良いということで、ちょっと前にやっていた再放送から順に、少しずつ観てみました。
そしたら意外にもいいじゃないですか。原作を読みながら脳内に浮かんできていたイメージが、そのまま映像化されたような感じで、これほど原作に忠実に映像が作られるドラマもなかなかないんじゃないかと。あえて難点を挙げるとすれば、主役と(ファーストシーズン版)ヒロインの演技が残念な感じなのと(ぉ)、「ガリレオ先生」のキャラクターがデフォルメされすぎな点くらいでしょうか。大学教授も含め才能に秀でた理系研究職は何人も見てきましたが、所構わずいきなり数式を書き出す人には会ったことがありません(笑。というか、計算式を書かないと解けないトリックなんてほとんど出てこないし、本当に天才だったら閃きと暗算で解決できるはずだ(笑。まあ、あのシーンは水戸黄門の印籠や金さんの桜吹雪みたいなものなのでしょうが。


さておき、劇場版『容疑者 X の献身』。さすがに買うほどではないな、と思って TSUTAYA で借りてきましたが(笑、BD がなかったので DVD での視聴となりました。なので画質に関しては特に語るところはありません。

この作品、原作でもこれはシリーズ初の長編として書かれたものですが、確かに映画でじっくり描くのに相応しい内容だと思います。とはいえ、他の回に比べると派手な物理的トリックはないし、謎解きも地味。『ガリレオ』シリーズにあって最も『ガリレオ』らしくない話でもあります。でも、テレビ版以上に原作に忠実に映像化されていて(石神役の堤真一は原作の設定からすると二枚目すぎるだろ、とは思うものの)とても良い。あの「数式書き殴りシーン」がないというだけでも好ましいです(笑
原作との違いとしては…というか、これは原作を一度読んだから言えることかもしれませんが…原作ではどうにも気づきようがなかった真のトリックに対する伏線を、この映画では映像でそれなりに丁寧になぞっているな、ということに気づきました。まあ、この作品のトリックは、先日観た『探偵は BAR にいる 2』と同じく「そんな伏線もマトモにないようなところからタネ明かしするのは無しでしょう」というレベルのものなので、ミステリーとしてはどうなの、とは思います。まあ、今作に限って言えば、この良さはトリックの難解さよりも登場人物たちの苦悩と、真相が明らかになろうとなるまいと誰も幸せになれないやるせない後味だと思うので、これでいいのでしょうが。

ドラマのセカンドシーズンも視聴率は好調だそうですが、確かにこの内容なら主役の人気だけによるものではないんでしょうね。来月には映画化第二弾『真夏の方程式』も封切られるようだし、これは劇場に足を運んでも良いかも、と思っています。

コメント

  1. 丁稚 より:

    ガリレオシリーズで最も評価の高い作品ですよね。原作では物語全体に流れる哀感というのが堪らないのですが、そこら辺もうまく描かれているのなら私もTSUTAYAにゴーします。

    雅治をライバル視している勝之より

  2. B より:

    良かったですよー。特に堤真一と松雪泰子が。主役とヒロインはイマイチでしたが(笑
    もう旧作価格で借りられますし…と思ったけど、二期放送の影響で最長三泊四日縛りがついていたような。

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