小樽に行ったのは、港町の写真を撮りたかったのももちろんですが、もう一つの目的は「何かうまいものを食べること」。そういえば北海道に来たのにまだ海鮮丼食べてないし、これは市場で海鮮丼を入れていこう、ということにしました。調べてみたら札幌の場外市場はあまり評判がよろしくなく、それなら小樽あたりまで出たほうが安くてうまいんじゃないか、という目算もあり。
ただ、ほとんど下調べせずにいきなり小樽まで来たら、日曜日は小樽に複数ある市場のほとんどが休みだったという(;´Д`)。でも、小樽駅を出てすぐのところにある「三角市場」は営業していたので、まずはそこを覗いてから、どの店で入れていくか決めよう、と考えました。
中に入ると、それほど大きいとは言えない建物の中に小さなお店が所狭しと軒を連ねていました。坂道に沿って作られた市場で、上からだと奥の方まで見通せます。ほとんどが海産物のお店と、海鮮丼などが主力の飲食店。駅徒歩 1 分で日曜も営業、とあっては、観光客向けの商売なんでしょうが、それもまた良し。一見さんに対しても遠慮なく話しかけ、いろいろ教えてくれるおじさん・おばさんが揃っています。
飲食店の店先には、どこもこんな感じのメニュー表が出ていて、ウニ、イクラ、蟹、鮭、ホタテのオンパレード。かに丼なんて本ズワイガニ使用で 1,000 円ですよ。ベニズワイガニじゃないんですよ(笑
似たような店ばかりで、どこがうまいのか、なにがうまいのかさっぱりわからない。俺は、海鮮丼の森に迷い込んでしまったのかもしれない(ぉ
なんか珍しい魚発見。「八角」って、中華料理の香辛料じゃないんだから。
お店のおじさん曰く「本州じゃ見ないっしょ。北海道だけで獲れる魚で、見た目が八角形だから『八角』。刺身にするとなんまらうまいよ」とのこと。見た感じだけだと、あんまりうまそうには見えないんですけど(笑
ともあれ、そろそろ店を決めよう。とりあえず、店先でいろいろ試食させてくれた店のウニとイクラが美味しかったから、誘われるままにおじさんの店に(ぉ。鮮魚店の中に飲食店が併設されているという、面白いお店でした。
うわあ、なんだかすごいことになっちゃったぞ。
海鮮丼は、シンプルにウニイクラ丼にしようか、でもサーモンも捨てがたいしなあ…と迷っていたら、「日替わりでいろんな具をちょっとずつ載っけた『あの丼』がうちはおすすめだよ」とのことで、流されるままにオーダー。あと、初体験の八角の刺身。
この、「あの丼」がまたすごいことになっていて、イクラ、ウニ、ホタテから始まって、甘エビ、サーモン、タラの昆布締め、とどめにタラバガニの右親爪まで入っている大ボリューム。その日の仕入れや売れ行きによって載ってくるものは全然違うらしく、「次回来ても同じ丼は食べられない」とのこと。特にこの蟹爪は滅多に載せないとか。タラバガニは左右で親爪の発達度合いが違うので、これは一匹につきひとつしか採れない貴重品なんですよね。私は運がいい…。
どの具材も新鮮で文句なしにうまいんですが、やっぱりこの蟹爪が圧巻。利き腕の爪だけあって、とても張りのいい肉感の、食べ応えのある爪でした。こんなにすごい蟹は今まで食べたことがありません。これは感動した。
八角の刺身は、活き作りで出てきてちょっとびっくり(笑。
初めて食べた八角は、想像とはちょっと違って、筋肉質でエンガワに似たコリッとした食感がある、あっさりめの魚でした。でも、イクラ・ウニ・ホタテ・サーモンという濃厚な丼の脇で、すっごく爽やかな存在だ。これを挟むことで、ボリュームたっぷりの丼に、飽きることなく取り組んでいける。
朝から大ボリュームのごはんだったけど、難なく完食。これは満足度高いです。これだけ食べて 3,000 円、というのは観光客向けの値段かもしれませんが、内容的にはむしろ得したような気さえします。とりあえず食べたかった海鮮はひととおり食べられたし、この店で大正解。これが食べられただけでも、小樽に来た甲斐はあったと思います。
そんなわけで、続きます(ぉ
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