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東京都清瀬市のもやしと肉のピリ辛イタメ

「清瀬…ここって、まだ東京都だよな?」

ドラマ『孤独のグルメ Season4』も先ほどの放送をもって大団円(っていうのか?)を迎えましたが、私の聖地巡礼はまだ道半ば。改めてスタート地点からの巡礼を…というわけで、今回は第 1 話に登場した清瀬にやってきました。

人生の半分を東京で過ごしている私ですが、市部の地理はさっぱり。清瀬という市の存在自体、今回初めて知ったに近い状態です(笑。埼玉の手前というとかなり遠そうだな…と思ったら、東急東横線~地下鉄副都心線~西武池袋線が直通運転となった今、自宅からもほぼ直通に近い形で来ることができることに気づきました。恐るべし、相互乗り入れ。

清瀬駅前の商店街をちょっとブラブラしてみましたが、ちょうどいい地味さ加減で、これぞ正しい東京近郊の駅前商店街という感じ。でも、ちゃんと地元の人たちで賑わっていて、その中の一員として潜り込んでいる感覚が、なんかいい。

お目当ての「みゆき食堂」はそんな商店街に入ってすぐのところにありました。が、まだオープンしていない模様。食べログには 11 時開店と書いてあったはずなんだけどな、とは思いつつ、まあ個人でやってる飲食店ならオープン時間が少しずれるくらいのことはあるだろう、と思い直して商店街を再びブラブラしてみることに。

ちなみに、劇中でもゴローが行きはシャッターが閉まってたから焼鳥屋だと思ってたけど食堂だったのか!というくだりがありましたが、開店前は本当に半分だけシャッターが閉まってるんですね。


商店街で探すのは、まずはゲストの志賀廣太郎さんが麻雀に興じていた雀荘「たんぽぽ」。一般的な雀荘に比べると、外観はむしろお年寄りの社交場、とでもいった雰囲気。
そういえば、先日巡礼した枝川のアトムといい、Season4 は微妙に麻雀づいていますね…。

「頭脳スポーツ」「健康マージャン」…。いずれにしても、麻雀といえば初代ファミコンの麻雀(緑色のカセットのやつ)くらいしかやったことのない私にとっては、敷居の高い場所です。とりあえず雰囲気だけ味わって、次の場所へ(ぉ

で、その志賀さんが店主を務めているという設定だった「メガネサロン ヨゴ」も雀荘のほぼはす向かいに。
まさか「松重豊がサングラスをかけると怖い」という定番ネタがこどグルで観られるとは思っていませんでした(笑。

そうこうするうちにいい時間になったので、改めてお店へ。

みゆき食堂

おお、ようやくシャッターが上がって、暖簾がかかっていました。

それにしてもこの店構え、クルな…。
たのもー。

店外に貼り出されていたメニューはこんな感じ。いかにも、ニッポンの正しい大衆食堂、という王道メニューの宝庫です。そして「味噌汁付」じゃなくて「汁付」と書かれてるのがまたいい。

よし、正しい大衆食堂、挑もうじゃないか。

広い!この店、やはり只者ではないぞ。

ただでさえごちゃっとした店内でも特に異彩を放つ中央のポール。これは何に使うんだろう…大衆食堂でポールダンス、ってんじゃないしな(笑
しかも、ほんのしばらく商店街をブラついていただけで、それも開店直後なのに、ほぼ満席。この店、こんなに人気だったのか。よく見ると聖地巡礼っぽいお客さんも二組ほど見受けられるけど(巡礼のしすぎで最近は雰囲気で判るようになってきた(ぉ))、ほとんどが近隣に住んでいるか働いていると思われる常連さん。それでこの繁盛っぷりはすごい。

この押し寄せるような品数はどうだ。
表のメニューなんて、氷山の一角だ。

店内を見回すと、カレーだったり焼きものの定食だったりスパゲティだったり、みんな思い思いのものを食べているじゃないか。メニューも多彩だけど、お客さんのニーズも負けずに多彩。なんて懐の深い店なんだ。

いかん、店の雰囲気に呑まれるな。
落ち着いて、打つべきボールを見極めるのだ。

肉に魚に、中華も。たこのカルパッチョに、ぬか漬け…高野豆腐とナス煮とは、渋いな。

早く決めないとジリジリ体力を奪われて、思考停止になりそうだ。
集中しろ。動物的カンを研ぎ澄ませ…!

ここでふと隣のカベを見やると、そこには松重さん・久住さんのサイン色紙に並んで「五郎さんセット」の文字が。

いやいや、先日「五郎’s セレクション」を頼んでみたらそれはメニューじゃなかった事件(ぉ)があったところじゃないか。でもこれにはちゃんと値段がついているから、これは確実にメニュー化されているはず。というわけで、注文は決まった。五郎さんセットと焼き鳥、これでいこう。

…来たか。ドラマそのまんま、うん、いい風景だ。

写真で見ると普通の食事のように見えるけど、それぞれの皿が一般的にいうところの 1.5 人前くらいあります。想像以上、かなりのボリュームだなこれは。

まずは当然、もやしと肉のピリ辛イタメから。

これこれ、そそるなあ。ニラに人参も入ってる。
こういう裏切り、ウェルカム。

それにしても、これだけ大量のもやしを食べるのなんていつ以来だろう。でも、うまいもやしって、いくら食べても飽きないから不思議なもんなんだよなあ。

しっかりめの味付けに、シャキシャキしたもやしの歯応えが楽しい。
うーん、間違いない。ピリ辛指数、俺にジャスト。

これだけの量で、お値段たったの 300 円。
定食屋の鑑だな。

続いてジャンボ餃子(ハーフ)。
ジャンボのハーフで…プラスマイナスゼロ、じゃないのか。

でも、見た目は確かに、ジャンボ。
一見してわかるもっちりとした皮に、具がたっぷり詰まっているようじゃないか。

うん、なるほど食堂の餃子だ。

中華の餃子と通ってきた道が違う味だ。それもまたよし。

お次は焼鳥。ゴローは「焼き鳥を一本ください」と頼んでいましたが、一口に焼き鳥といってもいろんな部位が選べるようで、今回は雛鳥を頼んでみました。たぶん、これがゴローが食べてた焼き鳥。

割と普通なたれの焼き鳥だけど、この普通っぽさがまたいい。ちょっと、麦入り炭酸飲料が欲しくなるな(ぉ

うーん、焼き鳥まで食ってる俺。
焼き鳥飯、おかずの焼き鳥。

そしてこれが、

問題の味噌にんにく(青唐辛子入り)。
揚げニンニクとか、ステーキ屋の鉄板の上でカラッと焼いたニンニクとか、後のことさえ考えなければこれほどうまいものもほかにあまりないじゃないですか。そのニンニクに、味噌と青唐辛子を和えてあるわけですよ。これはうまくないはずがない。

これはいい、すごくいい。
白いごはんに最強。
これだけでもメシ、百杯くらいいけるんじゃないか?

これ、五人前くらい瓶に詰めてもらって持ち帰りたいくらいだ。

ああ、いい飯だった。この後、夜になってもあまりお腹が空かないくらい、お腹いっぱいになりました。
モリモリ食える幸福、他に何が要る。

いやあ、俺の直感を上回る、想像を超えた店だった。
何より安くて、ちゃんとうまい。
清瀬、恐るべし。

遠くまで来た甲斐がありました。
ごちそうさまでした。

『孤独のグルメ』聖地巡礼 全店レポート Season1~10&原作
ドラマ&漫画『孤独のグルメ』の聖地を実際に巡礼してきた本人によるまとめです。(※2017 年大晦日スペシャルの広島編、2019 年大晦日スペシャルの釜山編、2023 年大晦日スペシャルの台湾編、および原作の病院、パリのみ未巡礼)。 ドラマ...

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