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Shure・Acoustune・qdc 一万円台のイヤモニ 3 モデル比較

先日 qdc SUPERIOR を入手したことで、手元にあるインイヤーモニター系イヤホンが三種類になりました。Shure SE215 Special Edition、Acoustune RS THREE、qdc SUPERIOR。どれもモニター系イヤホンとしては定評の高いモデルで、一万円台のイヤモニとしてはあとゼンハイザー IE 100 PRO を加えれば定番四天王という状態(IE 100 PRO は店頭で試聴した限りではリスニング用としてあまり好みの音ではなかったから買うつもりはありません)。

IEM

そこで、せっかくだからこの三機種を聴き比べてみました。ただし SE215SPE はモデル自体が旧くてずいぶん使い込んである上に、左側のステムが折れて瞬着で補修歴があるからあくまで参考程度です。ちなみに公平を期すためケーブルとイヤーピースは標準付属品を使おう…としたのですが、SE215SPE のウレタン系イヤーピースは経年劣化でかなりヘタっていたのでやむを得ず SednaEarfit ORIGIN に換装して試聴。

Shure SE215 Special Edition

長年にわたってエントリー IEM の定番として存在し続けてきた名機。発売から十年以上仕様を変えずに売られ続けているのも驚きですが、二年ほど前に新色パープルが発売されて紫好きとしては買い直そうかと思っているほど。
音質に関しては解像力はそこそこ、低音重視で高域はちょっと伸びが足りない…のは購入当初の印象から変わっていません。近年は BA だけでなくダイナミック型ドライバーのイヤホンでも高域がよく伸びる製品が増えているから相対的に見劣り(聴き劣り?)する感覚は否めません。ただし耳に刺さることのないマイルドな音は聴き心地が良く、長時間聴いていても疲れないことと遮音性の高さは長所。またリケーブルで化けるのも面白いイヤホンで、私は高音が得意な鬼丸改との組み合わせは今でも気に入っています。今まさに Amazon でタイムセール中だし、パープルを買い直そうかなあ…。

Acoustune RS THREE

SE215 の後に聴くと一気に現代的な音に感じます。音場は近めだけど広がりはちゃんとあって、低域から万遍なく聞こえる。高音はソースによっては若干刺さり感はあれどそこまでキツい印象は受けず、リスニング用としても十分楽しめる。どの音域もよく鳴るけど必要以上に脚色しすぎないので、新しい音源を手に入れたらまずはこのイヤホンで「刺身で食べるように」聴き、その後にリスニング系のイヤホンやヘッドホンで改めて楽しむ、というのが私の最近の使い方です。
でもモニターイヤホンだからヴォーカル系の曲を聴いているときにもバッキングトラックの楽器をちゃんと聴き分けることができ、本来の用途である分析的な聴き方にも当然強い。個人的には「モニター」として使うなら今回の 3 モデルの中で一番使いやすいと思います。

qdc SUPERIOR

今回の三機種の中では最も見た目の高級感があります。また耳の窪み全体で支える形状だから装着時の安定性も遮音性も高い。
また音質も三機種の中では一番派手。といっても世にあるドンシャリ系イヤホンのような極端さではなくあくまでモニターにしては派手、の範疇だと思います。音場の広さや高域の煌びやかさは RS THREE 以上で、高音の刺さりも特にありません。ただ解像力に関しては RS THREE の方が高いから、モニター用途なら RS THREE かな。
でも全体的に聴いていて楽しいのは SUPERIOR の方なんですよね。この「分かりやすくいい音」というバランスが本機の人気の理由ではないでしょうか。私は当面、普段使いのメインは SUPERIOR にしつつ、じっくり聴き込みたいときは RS THREE、ソースによってもっと煌びやかな音で聴きたい場合は HS1300SS、みたいな使い分けになると思います。

イヤホンも五万円とか十万円クラスになるとまた違った世界が広がっているのでしょうが、私は高くても三万円くらいまでのイヤホンを用途や気分で使い分けるのが楽しいかな。しばらくは SUPERIOR、RS THREE、HS1300SS をローテーションしながら楽しもうと思います。

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