新しいモニターイヤホンが届きました。
qdc / SUPERIOR In-ear monitor (Piano Black)
先日 AV Watch に掲載されたレビュー記事のプレゼントキャンペーンに応募したら当選してしまいました。まさか当たるとは思っていなかったから驚き。
『オクトパストラベラー』シリーズをはじめゲーム音楽を中心に活躍する作曲家・西木康智氏が qdc のイヤモニ「SUPERIOR」をレビューするという企画です。レビューそのものよりも西木さんの経歴や曲作りへのこだわりに関するくだりの方が長い(笑)。記事広告だしかなり読者層を選ぶ内容ですが、オクトラのコンサートを聴きに行くくらい西木さんの音楽のファンである私としてはめちゃくちゃ刺さりました。
しかも qdc SUPERIOR も発売以来評判がすごく良いから気になっていたんですよね。ただこれが発売されたのが私が昨年 RS THREE を買った直後だったからあえて見ないふりをしていたのでした。で、最近改めて店頭で試聴してみたら良くて、ちょうど関心が高まっていたところでした。どうせ懸賞には当たらないだろうし自分で買うか、と覚悟していたところに当選通知が来たから真剣に驚きました。
化粧箱に金色のマーカーで西木さんのサインが書かれています。サイズ的にイヤホンにはサイン入れられないし、仮に入ってたらもったいなくて使えなかったと思うので箱へのサインで良かった。
イヤホンそのものも嬉しいけど、このサインがイヤホン以上に嬉しかったかもしれません。
qdc SUPERIOR、一万円台のイヤモニの中で今一番売れているとも聞きます。中国のカスタム IEM を多く手がけるメーカーで、他は軒並み 10 万円以上という中で手を出しやすい唯一のモデルだから人気なのも頷けます。
フェイスプレートはミラー加工されたクリアパーツの中に qdc SUPERIOR のロゴがキラリと輝き、値段以上の質感があります。
自分で買うなら深みのある赤の Vermilion Red かなと思っていましたが、Piano Black も光の加減で黒~シルバーへと表情を変える中にゴールドのロゴが光って、ウォークマン ZX707 と組み合わせたときの見た目の相性が良い。
ケーブルは 0.78mm 2pin 規格のリケーブルに対応。シュアー掛けするタイプです。
耳型を採取しない既製品のユニバーサル IEM ではありますが、裏側は複雑な形状になっていてフィット感が高い。今までに使ってきたイヤホンの中でも特に装着時のしっくり感のある形状だと思います。
装着してみると耳の窪みのところにスッポリ収まり、外側へはほとんど飛び出しません。
耳の窪みをまるごと覆う形状のおかげか、耳型を採るタイプでないにも関わらず遮音性はかなり高い。試しに地下鉄を含む電車に乗ってみたりもしたところ、標準付属のイヤーピースでもノイズキャンセリングの必要性を感じないほどの遮音性を感じました。
ノズルは金属製(たぶんアルミ)。
音楽を聴いてみるとモニターイヤホンにしては高音のキラキラ感がよく出ていると思ったら、この金属製ノズルが高音の響きを生み出しているに違いありません。
ケーブルの被膜には少し安っぽさを感じるけど、コネクターは金属製で質感高い。
プラグは段落ち形状になっていて、スマホに繋ぐ際も 3mm くらいの厚みのあるスマホカバーをつけていても干渉せず装着できます。
イヤーピースはシングルフランジ、ダブルフランジのそれぞれ S/M/L サイズが付属。
ダブルフランジタイプならさらなる遮音性が期待できそうなので、そのうちシングルフランジや他社製イヤーピースも含め比較してみようと思います。
しっかりしたセミハードタイプのキャリングケースが付属します。
この手の IEM ならスマホや DAP に繋いで普段使いするほかに、マイ IEM としてスタジオやステージに持ち込む人もいるでしょうからね。
音のほうはモニターらしく高域から低域まで得手不得手なく万遍なく鳴らしてくれる印象。全体的に近めだけどそれぞれの音源の定位はちゃんと感じられ、個々の音の輪郭がクッキリ、ハッキリしていて聴き分けやすい。でも無味乾燥なモニターという感じではなく、前述したとおり高音のキラキラ感とかヴォーカルが前に出てくる感じがしてリスニング用としてもずっと楽しく聴いていられます。自宅でじっくり聴いてみて、店頭で試聴したとき以上に良さを感じました。
一万円台でこの音が出れば十分以上ではないでしょうか。発売後しばらく品薄が続いたのも納得です。慣らしやイヤーピースの試行錯誤も兼ねて、しばらくはこのイヤホンをメインにして音楽を聴いていこうと思います。
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