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WALKMAN ZX707

以前から狙っていたコレを遂に手に入れました。

ソニー / WALKMAN NW-ZX707icon

WALKMAN ZX707

ウォークマンの最新モデル、NW-ZX707 です。

TWS を外出時のメインイヤホンにするようになってから母艦はすっかりスマホがメインになり、ウォークマンを持ち出す機会も減ってしまいましたが、最近は手軽さから音の良さにちょっと回帰中。ZX707 は位置づけ的にも息の長いモデルになりそうな雰囲気なので、これは早めに手に入れて長く愛用するが吉だろうと思いました。今後ワイヤレスヘッドホン/イヤホン側の音質がさらに良くなって優先と遜色なくなるとしたら、これが私にとって最後のウォークマンになるかもしれないという予感もあり。

ポジショニング的にはこの上にさらに WM1ZM2、WM1AM2 というフラッグシップモデルがあって純銅の WM1ZM2 はさておきフルアルミの WM1AM2 とはそれほど価格差が大きくないからいっそ上位モデル…というのもちょっとよぎったのですが、そこは搭載する SoC で判断しました。WM1AM2 は本来モバイル機器用ではない NXP の i.MX 8M Plus 搭載と言われていて低性能な割に消費電力が大きいのに対して、ZX707 は Snapdragon 665 相当の Qualcomm 製 SoC 搭載。長く使うならどう考えても ZX707 でしょう。ということでこのモデルをお迎えしました。これで Qualcomm 搭載の WM1AM3 とかが出てきたら泣くけどそれは当分ないでしょう。

WALKMAN ZX707

私が今まで使っていた ZX300 と比較するともう別グレードの機種に見えるくらい ZX707 が大きい。とはいっても横幅は Xperia 1 シリーズや iPhone(Max/Plus じゃないほう)とほぼ同じで縦寸が短いから Android 端末として特段大きいわけではありません…が、厚みと重さがあるからやっぱり物量感は相当あります。でも昔カセットウォークマンや MD ウォークマンを使っていた頃はこれくらいのサイズ感だったわけだから、それに回帰したと思えばこんなもんじゃない?(とムリヤリ自分を納得させる)。まあ、実際の使い方は外出時よりも自宅で一人音楽に浸りたいときに使う、というのがメインになると思います。

WALKMAN ZX707

初代 ZX1 以来ハイエンドウォークマンのアイデンティティーとなった背面の出っ張り。高音質コンデンサーを収めるためにあえて一部分の薄さを捨てた、と言われるやつです。実際に手に持つときにはこの下の部分を握ることになるし、出っ張りの部分にキラッと光る W. のミラーロゴがグッと来ます。2000 年にウォークマンのロゴがこれに刷新されたときには将来自分が十万円クラスのウォークマンを使うことになるとは思っていませんでした。

WALKMAN ZX707

ヘッドホン端子は 3.5mm 3 極(アンバランス)と 4.4mm 5 極(バランス)の二系統。開発上はバランス端子の方を優先的にチューニングしてあるらしいですね。私はバランス接続優先で使う予定ですが、せっかくだからアンバラも含めていろいろ遊んでみようと思っています。

WALKMAN ZX707

「DSEE Ultimate」「バイナルプロセッサー」「DSD リマスタリング」などの高音質化機能で遊べるのも面白い。
DSD リマスタリング(はオンにするだけで音源が不思議と角の取れたまろやかな音質になるのが驚きです。そういえばその昔 VAIO の一部機種が対応していた CD の DSD アップコンバート機能を使っていたときもこんな感覚でしたね。当時は専用のオーディオチップ(Sound Reality)を搭載した PC で変換処理をしてからでなければ再生できなかった(当初)のが、今やウォークマンの内部でリアルタイム変換再生ができてしまう時代なのか…。

ちなみに ZX707 はストレート再生では良くも悪くもソースの音質をそのまま表現してしまうため、圧縮音源の粗もハッキリと判ってしまいます。DSEE Ultimate で圧縮による欠損部分を補完するか、DSD リマスタリングをかけるかはソースによって相性があるようなので、それを試行錯誤するのもまた楽しい。

WALKMAN ZX707

私の有線でのメインイヤホンであるソニー XBA-N3(+純正バランスケーブル)。外装はかなりヘタッてきましたが音はまだまだ行けます。
手持ちのイヤホンの中で最も聴き込んだ XBA-N3 で聞くと、ZX707 は再生機器側では音楽にそれほど色をつけずに出力して、味付けはイヤホン/ヘッドホン側に任せるような素直な出音であることが判ります。DAC/アンプとしてはそれでこそ正しい。

WALKMAN ZX707

ウォークマンの買い換えを視野に入れながら先日購入した Acoustune RS THREE(バランス化済み)。期待通り、RS THREE の端正ながらも煌びやかな音がウォークマン側からの出音の良さによってさらに伸びる印象。再生機器側の S/N が悪いとそれもしっかり拾ってしまうシビアなイヤホンですが、さすがこのクラスのプレーヤーになるとそういうのはありません。
購入前の「組み合わせたら多分これくらいの音は鳴ってくれるだろうな」という期待に見事に応えてくれました。これは気に入った。

WALKMAN ZX707

ヘッドホンはソニー MDR-M1ST(+MDR-1A 用純正バランスケーブル)。これインピーダンスがそれほど高くない割に、パワーのないアンプで鳴らすとそれなりの音しか出ない、逆に言えばパワーをかければしっかり鳴るヘッドホンです。ウォークマン ZX300 の出力でも物足りなかったのが ZX707 だとちゃんと鳴ってくれるし、どんどん音量を上げていきたくなる感覚。このヘッドホンをちゃんと鳴らせただけでも ZX707 に買い換えた価値はありました。

ZX300 っていろんな人から評価が高かったウォークマンで、音質ならむしろ後継の ZX500 よりも良いと言われるくらいだったのですが、ZX707 の音質は ZX300 よりもさらに良いですね。よりクリアな美音になり、さらにパワーも出せるようになった印象です。
安くはなかったけどいい買い物をしました。長く愛用しようと思うし、他にもヘッドホン/イヤホンを買い足して聴き比べたくなってしまいました。

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