だってむっちーさんが手放すって言うから(ぉ
ソニー / WALKMAN NW-F807/B (ブラック)
私にとっては NW-A847 以来、3 年ぶりのメインポータブルプレイヤーの買い換え。中古ということで格安で譲っていただきましたが、ほとんど使用感がないと言って良いくらいの美品で驚きました。本体カラーは有彩色系がちょっと若者向きすぎて好みじゃないし、買うなら白か黒だろうと思っていたのでちょうど良かったです。2006 年に買った NW-S706F 以来、メインではずっと紫の音楽プレイヤーを使ってきていたんですが、選択肢にないものは仕方ない。
ただ、A847 の内蔵バッテリがヘタッてきたのをきっかけに買い換えようと思っていたところに、バッテリがもたない Android 機に買い換えてたら世話ないですよね(;´Д`)ヾ。
で、音楽プレイヤーなのに箱開けて電源入れていきなりドロイド君が出てきて萎えるわけです(´д`)。プラットフォームに Android を使うこと自体はいいけど、音楽に特化して表側からは Android が見えず、シンプルに操作できるような作りになっていても良かったんじゃないかと。まあ、競合たる iPod touch がいる以上、こういう商品性になってしまうのはしょうがない部分もありますが。
操作性に関して言えば、やっぱり全てタッチというのはどうにも…。せめて走行系(モーターを搭載していないのに走行系、というのも矛盾していますが)のボタンくらいはハードウェアで欲しかった。側面の「W.」ボタンでいつでもウィジェットを呼び出して再生/停止/曲送り/曲戻しができるとはいえ、ワンクッション挟んでの操作になるし、スリープ状態から「W.」を押したときのレスポンスが悪い(遅いだけじゃなく、スリープ解除だけしてウィジェットが起きてこないこともある)。例えば iPod nano 6G は電源ボタンの二度押しで曲送りができるなど、少ないハードキーで工夫していましたが、せめてそういうのが必要だと思います。
いろいろと言いたいことはありますが、すっ飛ばして音質について。A847 と比較してみました。使用したヘッドホンは MDR-CD900ST、MDR-EX800ST、MDR-XB90EX の 3 本。
結論から言うと、ソースのジャンルやエンコードにもよりますが、一聴して A847 よりも良いと判る違い。違いの方向性としては NW-Z1050 と比較したときに近いかな?Z1050 の音は細かくはもう忘れちゃいましたが、A847 がアンプのパワー不足をムリヤリ絞り出して音にしているような印象で中域が痩せているのに対して、F807 は明らかに全体的にパワーがあり、特に中域の厚みや広がり感が出ている印象です。同じ S-Master MX 搭載機でも A860 シリーズのほうが音質的にはバランスが良いという意見もあるようなので、この F807 がベストかどうかは判りませんが、少なくとも A847 に比べると、内蔵アンプのポテンシャルでは勝っていると思います。
ヘッドホンとの相性では、万能型の MDR-EX800ST(+EX1000 用ショートコード)との組み合わせが個人的にはベスト。A847 との組み合わせ以上に、ジャンル問わず何でも来いと言える音になったと思います。XB90EX との組み合わせも面白くて、中域が厚くなったことで低音のブーストが相対的に緩和され、現代ポップスや R&B などの編曲・マスタリングとの相性がさらに良くなった印象。EX800ST、XB90EX ともに内蔵ドライバがアンプからの入力量にリニアに反応する性格なので、特にその恩恵が大きいのだと思います。
ただソースとの相性は確かにあって、レミゼのサントラなどクラシック系の音楽では A847 も F807 もどちらもなんかイマイチ(´・ω・`)。コンプレッサーがかかった最近の音楽との相性はいいけど、ダイナミックレンジが広いクラシックとの相性が悪いのか、そもそも可逆圧縮フォーマット(私は入れたい楽曲数と内蔵メモリ容量との兼ね合いで、基本的に 256kbps MP3 を使っている)では音質劣化が激しいということなのか判りませんが、CD でそのまま聴くのに比べて明らかに音が篭もってしまっている印象を受けました。これは非圧縮 or 可逆圧縮フォーマットではまた違った結果になるかもしれないので、改めて比較してみたいと思います。
細かい不満はいろいろとあって、完全に満足とは言い難いですが、それでも音質については及第点。これなら日常使いのメインプレイヤーとして、A847 から世代交代させるに十分だと思います。
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