「冬の北海道、雪の中からうまいものがザクザク出てくる」
昨日に引き続き、こどグル「真冬の北海道・旭川出張編」聖地巡礼後半の模様をお伝えします。後半は、ランチの定食屋編。
昨日はいい店に出会えたからなあ、つい今日も欲が出てしまう。
今回の目的地は、旭川駅正面から続く「買物公園通り」沿いにあります。この買物公園通りというのはなにやら日本初の恒久歩行者天国とのことで、ゆったりした通りをのんびり歩くことができます。が、雪が積もっているからかどうか、真っ昼間なのにとにかく歩いている人が少ない(笑。もうちょっと賑わっているほうが、楽しかったんだけどな。
おお、ここだここだ。
人のまばらな歩行者天国の片隅に、ひょこんと看板だけが顔を出しています。
って、え…?
キレイに除雪された公園通りとは対照的に、お店へと続く路地は見事に雪だらけ。つか、その奥の居酒屋なんて、入口が雪で埋まってるんだけど、ここ入れるんだろうか(笑
でも、躊躇わず進もう。
こういう細い路地の古いめし屋に、なぜかアタリが多い。
うん、いい店構えだ。地元密着って感じ。
たぶんまだ混んでるだろうし、開店直後に来てみたら、まだ営業準備が完了していないようで(汗。
でも、中に入って待ってていいということなので、お邪魔します。
これがメニュー。
看板のとおり、肉料理が充実している。
しかも、歴史を感じる筆文字のおしながきの周りに、「小さな宴会集れ!」「かにくり~むコロッケ」「エスニック餃子」「わらじ焼肉」と、ポップな文字が踊る(笑。
この何とも言えないセンスが、かえって清々しい(ぉ
カレー持ち帰り!そういうのもあるのか(お約束
…いかん。メニューに遊ばれてる。
集中して胃袋への回答を見つけるんだ。
なんだ、こっちにもメニュー、あるじゃないか。
しかも、ランキング。
ゴローちゃんが食べていたものは当確だけど、これだけいろんなメニューに惑わされたら、何からどう攻めていくか、組み立てが難しいぞ。
やたら推してる餃子も気になるし、オムカレーも捨てがたい。それに「ヤマベフライ」ってどんなのだろう。
と思ったら、「五郎セット」ってちゃあんと用意されているじゃないですか!
よし、このセットを中心に戦略を組み立てよう。
耳に入ってきた、お昼を食べに入った近所のおばちゃんらしき人と女将さんの会話によると、「最近はみんな五郎セットばかり頼むのよ」とのこと。まあそうだよねえ。おばちゃん曰く「三四郎さんも大変らしいわよ」と。確かに他のお客さんも二人に一人は「五郎セット」を頼んでいる様子。でも、都内の聖地に来ている巡礼者とはちょっと客層が違う感じ。たぶん放送を見た道内の人が集まってきてるんだろうな。
「ジリリリリリ!」と懐かしい音が耳に飛び込んできたと思ったら、この懐かしい店電話。
サーモンピンクの電話、さすが北海道の食堂だ。
さあ出てきましたよ、味噌汁(ライス付)。
ライスより味噌汁のほうがでっかいどう! 北海道!
メニューには「味噌汁」と書いてあったけど、お店的にはこれは「とん汁」という位置づけで、通常の定食についてくる普通の味噌汁を「味噌汁」と呼んでいるようです。
いやしかし、とん汁にしてもこの大きさは、ちょっと驚いた。
これは、うまい味噌汁だ。
汁というより、もはやおかずの域だ。
ちくわってのも渋いとこついてくる。
汁の底には半熟卵が沈んでいて、これを崩すとかきたま汁っぽく。
豚汁にしてはあっさりめのやさしい味だけど、これは身体の芯からあったまるなあ。
続いて、かにくり~むコロッケとホッケフライ。
いいじゃないか、いいじゃないか。
各 2 個だけど、このボリュームならそれぞれ単品で頼んでもいけたかも。
ホッケって、ほぼ居酒屋で干物を焼いたのしか食べたことがないけど、フライってのもあるのか。
しかし、考えてみれば白身の魚。フライにしてまずいわけがない。
アジフライの親戚みたいな、しっくりくる魚フライ。う~ん、いいな。
付け合わせのポテサラも、いい働きをしている。
かにくり~むコロッケは、本当に油断したら舌を丸ごと火傷しそうな熱さ。
でも、たまらなくうまい。
カニとジャガイモ。
図らずも、北海道味のど真ん中チョイス。
そこに、ホッケと畳みかける。
さらにそれを引き立てる、タルタルソース。
個人的には、フライよりもタルタルソースが主役、と言えるくらいのタルタルソース好き(笑。
ゴローちゃんがタルタルソースを単品でおかわりしていたのも、納得です。
「本日かきフライ有ります」と言われると、つい釣られてしまうのがカキフライ。
うん、おいしい…けど、かにくり~むコロッケやホッケフライの前では、まあ普通かな?近所の定食屋でこれが出てきたら嬉しいレベルではあるけど。
同行の某氏曰く「カキフライってひどく不味い店もあんまりないけど、感動するほどうまい店もそうないよね~」とのこと。確かに、生牡蠣やバターソテーは差が出るけど、フライは案外均されてしまうような気もします。
出た!これがわらじ焼肉。
皿の半分以上を肉が占めている、この圧倒的なボリューム。
350g か 400g か分からないけど、見た目の印象では完全に 400g だなこれは。
他の人が頼んでいたのを見る限り、「肉ライス」と同じものの大型版っぽいけど、肉の量、倍はありそうだぞ。
わらじ焼肉、大きさだけじゃなくて厚さもこんなに。
見た目のインパクトもすごいけど、食べてみるとこれがまた。
これだけ大きな豚肉なら、固かったりパサついていたりするのかもと思っていたけど、すごく柔らかい!味も、ソースのコクのある甘辛さが豚肉やタマネギとよく合って、とてもうまい。
本来の目的だったはずの味噌汁やコロッケを上回る、胃袋をガッチリ掴まれる味。
この肉とソースがあれば、白いご飯を永遠に食べ続けていられそうだ。
ああ、うまかった。
昼間っからお腹がパンパンになるくらい食べました。
いやあ、またもいい店を見つけた。
昨日と今日だけで、旭川が好きになった。
はるばる遠征してきた甲斐があったと言えよう。
ごちそうさまでした。
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