F1中国GP決勝:ハミルトンが今季初優勝!入賞圏内のアロンソは無念のストップ
開幕戦でのヴェッテル優勝で俄然面白くなりそうな今年の F1。第 2 戦中国 GP はウェットコンディションとなり、これまた波乱のレースが期待されました。
予選で圧倒的な速さを見せたのはハミルトン。しかしフェラーリもヴェッテルが 1/1,000 秒差でボッタスを交わしフロントロウの一角をもぎ取ると、今回もメルボルンの再現への期待が高まります。しかし、スタート後は序盤こそハミルトンのペースが上がらなかったものの、中盤以降は完全にペースコントロールをしているようなレース運びで完勝。やはり今季もメルセデスが強いことは変わりません。
しかし 2 位争いは面白かったですね。フェラーリが序盤にアンダーカットを狙った早めのピットインこそ不発に終わりましたが、いつもは決まり切ったピット戦略しか採れないフェラーリが攻撃的に動いたことは評価したい。そしていったんはポジションを落としたヴェッテルが猛攻を見せ、リカルドとホイールが接触するほどのデッドヒートの末に競り勝ち、フェルスタッペンにはブレーキング勝負で勝ち、実力で 2 位をつかみ取りました。レッドブル時代も含め「逃げて勝つ」印象の強いヴェッテルがここまで攻めたのは久しぶり、去年までは攻めが裏目に出ることが多かったことを考えると、今のフェラーリ×ヴェッテルは本当に勢いに乗れているということでしょう。
最終的な順位はハミルトン-ヴェッテル-フェルスタッペン-リカルド-ライコネン-ボッタスのオーダー。トップ 3 チームがきれいにポイントを分け合った形になっていて、やはり今季はこの 3 チームを軸にチャンピオンシップが進むことが示されました。ライコネンとボッタスが決勝でのレース運びにやや苦しみがちに見えますが、この二人も優勝争いに絡んでくるようになるともっと面白いんだけどなあ。
マクラーレン・ホンダは直線スピードが物を言うこの上海で、非力なパワーユニットをして序盤 7 位をキープし続けたアロンソの走りは流石としか言いようがありません。ウェットだったが故にマシン性能の差が埋められた部分はあったでしょうが、今のマクラーレン・ホンダは完全にアロンソが引っ張っていると言っても過言ではないでしょう。しかし結果はダブルリタイア。アロンソはドライブシャフト破損、バンドーンは燃料系のトラブルとのことですが、PU のパワー不足の問題はともかく、今回のトラブルの原因はシャシー側にあります。オーストラリアでもアロンソがサスペンショントラブルでリタイアしているし、昨年の最終戦でバトンがリタイアしたのもサスペンション破損。とかくホンダの信頼性不足ばかりが槍玉に挙げられますが、ここんとこレースで壊れてるのってシャシーばかりじゃないですか。今マクラーレンがすべきことは広報対応でホンダを悪者にすることじゃなくて、シャシーと PU 両方の完成度が低いことを認めた上で、一体となって改善の努力をすることじゃないですかね…。このままでは、いくらなんでもドライバーとホンダ技術陣が不憫すぎます。
次はすぐ来週末のバーレーン GP。どのチームもマシンのベースはそのままにセットアップ変更で臨むと思われるだけに、中国と大きく勢力図は変わらないと思われます。優勝争いは三強の誰が勝ってもおかしくないし、マクラーレン・ホンダは次もポイント獲得が現実的な目標となるでしょう。早くポイントを獲得して、コンストラクターズ最下位を脱出してほしいところです(´д`)。
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