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F1 シンガポール GP 2019

F1シンガポールGP決勝:フェラーリワンツー! ベッテルが“復活”の今季初V、レッドブル・ホンダのフェルスタッペンは3位表彰台

前半戦の体たらくが嘘のようにサマーブレイク明け以降やたら強いフェラーリ。後半戦に入ってから三連勝、かつ今シーズン初のヴェッテル優勝と 1-2 フィニッシュでシンガポール GP を席巻しました。

余談ですが、シンガポール市街地コースは今年 1 月に現地を歩いてきたけど昼と夜とでは全然雰囲気が変わりますね。照明の都合で観覧車以外のランドマークがほとんど見えなくなってしまうのは、現地を知っているとちょっと残念に感じます。一方で平時にはないウォールやフェンスが設置されることでクラッシュの恐怖も格段に高まるわけで、面白くも難しいコースです。

今回は予選からフェラーリの独壇場で、結果だけ見ればフロントロウ独占からの 1-2 フィニッシュという完勝でした。しかし PP を獲得したのはルクレールだったのに勝者はヴェッテル。後ろを走っていたヴェッテルが先にタイヤ交換を済ませたことでアンダーカットに成功したことが勝因ですが、チームとしてはそこまで計算に入っていたかどうか。最近の流れならばチームはルクレールを優先してもおかしくない流れでしたが、今回は久しぶりにヴェッテルが完璧な仕事をして一年ぶりの勝利を手にしました。
ただ終盤は度重なるセーフティカーにフェラーリの二台が助けられた印象もありました。後半に連続して三度導入された SC のうち、二度目までは SC 明けは三番手のフェルスタッペンのほうがフェラーリよりもペースが良いように見え、これはファイナルラップまでにフェルスタッペン逆転の目もあるのでは…?と見ていましたが、三度目の SC 以降フェルスタッペンのペースが伸び悩み、むしろ追い上げてくるハミルトンに対する防御が必要になったためにフェラーリへの挑戦権を失ってしまったように見えました。まあ抜きにくいコース特性上三度目のセーフティカーがなかったとしてもヴェッテルが勝っていた可能性は高いですが、最後の攻防は見たかったなあ。

ハンガリー以降勝利から遠ざかっているハミルトンは、今回はファーストスティントを引っ張ることで二本目のタイヤのライフを稼ぎ、終盤に勝負を賭ける作戦に出たようですが、それが現実になることはありませんでした。前半戦のハミルトンならばそういう流れを引き寄せる強さがありましたが、昨今はとにかくフェラーリが速い。PU と空力ナップデートが実を結び、シーズン前に言われていた速さがようやく本物になってきた印象です。これが序盤からあれば今シーズンはもっと面白いことになったんでしょうが、ちょっと遅かったなあ…。とはいえ、メルセデス/フェラーリ/レッドブル・ホンダが三つ巴で優勝を争うレースこそ私が観たかった F1。チャンピオン争いの大勢が決してしまったところで、ようやく面白いシーズンになってきました。

レッドブル/トロロッソ・ホンダ勢はクビアトが接触等もあり下位に沈んだものの、残る三台は 3-6-8 位フィニッシュというまずまずの結果。フェルスタッペンはメルセデスを抑え切っての表彰台は立派だし、アルボンもボッタスの 1.5 秒後方からほぼ離されずの 6 位。ガスリーはレッドブル時代にはあまり見られなかったアグレッシブな走りで 8 位をもぎ取るなど、開幕当初を思えば遙かにしっかり戦える体制になってきました。まあ夏休み前はフェルスタッペンがハミルトンとガチンコで優勝争いをするレースが続いていただけに休み明け以降そういうレースが見られないのが残念だし、シンガポールはシーズン中で最もレッドブル・ホンダが勝てる可能性が高いレースと言われていただけに悔しいですが、フェラーリが戦線に戻ってきたのは F1 そのものの面白さという点では良いこと。このまま最終戦まで拮抗したレースを続けてほしいところです。

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