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TAMRON 70-180mm F/2.8 Di III VXD

タムロンが二ヶ月前に予告していた E マウントレンズ四本の詳細を正式発表しました。

タムロン、"寄れる"フルサイズEマウント単焦点レンズ3本 – デジカメ Watch

まずは単焦点レンズ三本。それぞれ 20/24/35mm F2.8 というスペックでした。フィルタ径が Φ67mm と太めだったため私は 28/35/50mm F1.8 くらいのスペックと予想していましたが、それよりも一段暗いレンズでした。まあフルサイズ対応でこの全長だと F1.8 は難しいということですかね。鏡筒の太さは明るさを稼ぐためというよりも複数のスペックのレンズで鏡筒(金型)を使い回してコストを抑えるために余裕を持たせたサイズにしているということでしょう。今後この鏡筒をさらに流用してもっと広角なレンズが出てきてもおかしくありません。

レンズの F 値に関しては、30mm を切る広角レンズではボケ量を稼ぐことが難しいため大口径レンズのメリットはあまり大きくありません。近年のイメージセンサは高感度に強いため多少暗いレンズでも問題はないし、まあ 20/24mm は F2.8 でも良い気はします。でも 35mm はせめて F2、できれば F1.8 くらいは欲しかったのが正直なところ。とはいえ、以前も書いた通りシグマを含む競合メーカーが軒並み大きく重いハイスペックレンズばかりを作っている中で、コンパクトで軽くコストパフォーマンスも高いレンズの選択肢が減っていることもあり、個人的にはこういう他社の間隙を突いた商品企画は良いと思っています。今回の単焦点レンズはいずれも最大撮影倍率 1:2
という寄れるスペックで揃えているのも良い。虫や花などを撮るのでなければわざわざマクロレンズを買わなくてもこういうので十分、というケースは多いはずです。

タムロン、Eマウント大口径望遠ズーム「70-180mm F/2.8 Di III VXD」を開発発表 – デジカメ Watch

望遠ズームレンズのほうは今回は開発発表止まりでしたが、70-180mm F2.8 という詳細スペックが明らかになりました。既存の 17-28mm/F2.8 と 28-75mm/F2.8 のシリーズとして作るからには「ズーム域で少し妥協することで軽量コンパクトにした F2.8 通しレンズ」になるだろうと思っていましたが、せいぜい 70-150mm くらいだろうと予想していたので、テレ端 180mm ならかなり頑張ったんじゃないでしょうか?実際に使ってみると「あと 20mm」が欲しい場面に遭遇する可能性もありますが、F4 通しズームのサイズ感と重さ(全長に至ってはソニー FE70-200/F4G より短い!)で F2.8 通しが使えるというのはかなり魅力的。あとはレンズ内手ブレ補正が入っていなさそうなので、ボディ内補正だけでどこまで実用になるかが課題でしょうか。まあ明るいレンズだし、高感度性能が高くボディ内補正が入ったカメラで使う分には不便はないかもしれません。

超高画素でとにかくレンズ性能を求める α7R シリーズはともかくとして、無印 α7 シリーズを日常的に使うならソニー純正やシグマレンズよりタムロンの E マウントレンズのほうが合っているのかもしれません。

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