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個人でも COVID-19 解析に貢献できる「Folding@home」

COVID-19 の影響で不自由な生活を強いられている東京都民の一人として、どうせなら自粛しているだけでなく何か個人でも貢献できることをしようと思い立ち、「Folding@home」によるゲノム解析に協力することにしました。

今からでも3分ではじめられるコロナ解析貢献「Folding@home」の使い方 – PC Watch

Folding@home は既に歴史の長いプロジェクトで、PlayStation 3 向けにも解析ソフトが公開されていたのを憶えています(私は当時も PC でしばらくプロジェクトに参加していた)。しかし PS4 では採用されず、私もその後存在を忘れていました。それが十年以上経ってこんな形で話題に上ることになるとは。

これは私もこの問題の早期収束を願ういち個人として貢献したいし、年明けにリニューアルしたばかりの自作 Windows PC の性能を活かすいい機会だと思い、久しぶりにインストールしてみました。
プロジェクトに参加する手順はフリーで配布されている Folding@home のソフトウェア(Windows、macOS、Linux に対応)をダウンロードしてセットアップし、起動したら「Start folding」するだけ。PC に詳しくなくても簡単に始められるのは良いことです。

Folding@home – Fighting disease with a world wide distributed super computer.

↑こちらが Web から確認できるコンソール。操作系は解析の開始/停止と使用する PC リソース配分、それと動作条件(常に稼動させるかアイドル時のみにするか)くらい。中央付近にあるメーターからは CPU と GPU の両方をぶん回して解析していることが分かります。

一応 PC アプリ上ではより細かな設定ができるようになっていますが、基本的にあまりいじる必要はありません。バッテリ駆動時に解析を停止するチェックボックスがあるので、ノート PC ではこれを有効にしておいた方が良いという程度でしょうか。

なお参加するプロジェクトは「Any disease(全ての病気)」「Alzheimer’s(アルツハイマー)」「Cancer(癌)」「Huntington’s(ハンチントン病)」「Parkinson’s(パーキンソン病)」の五種から選べます。COVID-19 を明示的に選択することはできず、「Any disease」を選ぶことで COVID-19 関連プロジェクトが割り当てられることもある、という挙動の模様。

先ほどの画面で割り当てられていた PRCG(プロジェクトコード)で Project Summary を検索すると、バッチリ COVID-19 関連の解析に当たっていました。同時に別スレッドで走っていた解析は COVID-19 のものではありませんでしたが、今この状況下では比較的高い確率で COVID-19 関連プロジェクトがアサインされるようです。
まあ、Folding@home で扱っているゲノム解析は COVID-19 に限らず現代の人類にとっての難病ばかりなので、この行為を通じて(といっても自分はアプリを動かして電気代を支払っただけで、何も汗をかいていない)世の中に貢献できるならば、それで満足です。

ちなみに解析中に PC にかかる負荷は、Ryzen 5 3600+GeForce GTX 1070 を搭載した私の自作機でパワー「Full」で解析した場合で、CPU 使用率が 100%、GPU が 35% 前後でした。CPU 使用率 100% といっても PC 操作に支障があるレベルではなく、Chrome でタブを多数開き Photoshop CC を動かしても遅くなった感覚はありません。フルパワー使用時でも 6 コア 12 スレッドを全て使い切るわけではなく、適宜フォアグラウンドタスクにも割り振るようになっているのでしょう。なお「Medium」に変更しても CPU/GPU 使用率に大きな変化は見られなかったので、内部的にどう制御しているのかはよく解りません。「Light」だと GPU を使わないようなので、ノート PC にはそのほうが良いと思われます。

PC を使っているときって意外とただ何かを読んだり考えたりしている時間が長くて CPU/GPU は無負荷、という状態が多いものです。高性能な PC でなくとも、そういう CPU/GPU にとってのスキマ時間を使って COVID-19 と戦い、社会貢献できるなら悪くない。個人的には、この動きに賛同する人が一人でも増えてくれることを望みます。

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