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豚組 [しゃぶ庵] が閉店へ

豚組しゃぶ庵を閉店します|ひとし|note

六本木の「豚組 [しゃぶ庵]」が今年 10 月末をもって閉店することが発表されました。

閉店の理由は COVID-19 の影響で人々の外食の機会が減り、その中で鍋という料理形態が厳しくなったこと、および自粛期間中のテイクアウト/デリバリー活動を通じて「しゃぶしゃぶならば実店舗でなくても価値が提供できる」ということを発見したこと、とオーナーの中村仁さん自ら言及されています。

外食産業に逆風が吹く中、実際に多くのお店が閉店や営業形態の変更を強いられていますが、多くの固定ファンをもつしゃぶ庵はそう簡単に閉店することはないという先入観がありました。それが、COVID-19 に伴う緊急事態宣言の発令からわずか三ヶ月で閉店発表というのだから驚きます。しかしこの三月に持ち帰り用の豚しゃぶホームセットの提供を始め、五月にオーナー仁さんが社長を務めるトレタが「テイクアウト&デリバリー MAP」を公開した流れをリアルタイムで見てきただけに、妙に納得感があるのも事実。

そういえば同じ豚組グループにかつて存在した居酒屋「せいざん」も、東日本大震災の発生から一ヶ月後には閉店していたわけで、このあたりの仁さんの判断は本当に早い。「起業家気性特有の『状況の変化を楽しんでる感じ』」というのは本当に同感で、他にも豚組の運営を離れて「ミイル」を起ち上げたときやそのミイルをサクッと手放してトレタを設立したときにも似たような印象を受けましたね。根っからのシリアルアントレプレナーなのでしょう。

豚組 [しゃぶ庵]

閉店を告げるエントリーには「豚組しゃぶ庵が生き残り世の中に価値を提供できる方法は、店舗という目に見えるものとは違うところにもある」と書かれており、閉店後は店舗を持たずにテイクアウトやデリバリー関連の形態で営業していく可能性が示唆されています。あの味が今後全く味わえなくなるわけではなさそうなことに少し安堵すると同時に、やっぱり実店舗がなくなってしまうのはあまりにも淋しい。

しゃぶ庵へはこの十年、私はもう二桁は余裕で通ったし、公私ともにいろんな人を連れて行きました。blog やメルマガ系のイベント会場としてもよく利用されていたので、この場で出会った人も数知れず。そういう場所である以上に、毎回安定したクオリティのしゃぶしゃぶを食べさせてくれる店として大好きだった場所です。先日の自粛期間中、自宅で食べた豚しゃぶホームセットは本当に涙が出そうになるくらいおいしかったなあ。再び外食できる社会情勢になったら早いうちに実店舗にお邪魔しなくてはと思っていたら、まさかその前に閉店が決定してしまうとは。

私は緊急事態宣言解除以来未だに夜の外食に出られていないのですが、しゃぶ庵が閉店するまでの間に少なくとも一回は食べに行こうと心に決めています。それが今までたくさんの幸せな時間をくれたお店への感謝の証でもあるし、何よりあの味を心に刻んでおきたい。
と同時に、他の自分の好きなお店たちも今は何とか営業できているように見えても、この状況下ではいつなくなってもおかしくない。しゃぶ庵の閉店告知はそのことに改めて気づかせてくれました。感染には最大限の注意を払いつつも、できるだけ外に出て、好きな店には行くようにしようと思います。

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