7 月末くらいまではずっと雨だったこともあって過ごしやすく、今年は冷夏なのかな?なんて思っていました。が、8 月に入ってみたらとんでもない暑さ。リモートワーク生活に突入して約半年、本来なら通勤や移動だった時間や夜遅くまで関係なく働くようになって辛いことの方が多かったのですが、これだけ暑いと通勤がないのだけは本当に助かっています。しかしここまで暑いのが続くと、6 月に書斎にエアコンを設置したのは本当に正解でした。
あのままエアコンのない書斎で仕事していたら、多分今季のうちに三回くらい熱中症になっていたに違いない。
というわけで就寝中以外はほぼずっと稼動状態にあるこのエアコン。購入当初から、運転停止した後にもしばらく「ミシミシ、パキ」という音が鳴っていることがあるのが少し気になっていました。
まあ熱交換器(金属)と外装(樹脂)では熱膨張率が違うし、エントリークラスのエアコンならばそういう膨張・収縮の関係で筐体が軋む音がするのは仕方ないか…と思っていたんですが、あるときあることを思い出して音が鳴っている瞬間にカバーを開けて中を覗いてみました。
すると、内部の熱交換器のフィンにビッシリ白いものが…一瞬カビっぽくも見えるけど、これは霜、つまり氷。日立の「白くまくん」で 2020 年モデル以降はエントリーグレードのモデルにも搭載されるようになった「凍結洗浄 Light」が動作している状態なんですね。室内機内の温度を急激に上下させているのだから、そりゃあ筐体の軋み音が聞こえてくるわけです。
氷の結晶が見えそうなレベルで凍っています。室温 26℃ 程度の宅内でこれだけ見事に凍っているのにはちょっと感動すらおぼえます。それも単に霜がついているのではなく、ほぼフィンの隙間が埋まってしまいそうな量の霜柱。
凍結洗浄を開始して 20 分くらい(?)でフィンを凍結させて、その後一気に加熱。霜柱を水に戻してフィンについた埃を洗い流すわけです。
ある瞬間に氷が一気に溶けて、フィンの隙間へ水が吸い込まれていく様子は圧巻。
他社のエアコンで同様に結露させた水分を使って熱交換器を洗浄する機種もあるようですが、凍結洗浄の場合は凍結させることでフィンに突いた埃を水分ごと浮き上がらせつつ、結露よりも多量の水で洗い流すことができるという仕組みなのでしょう。
けっこうな量の水分なので流し終わった後もしばらくは水が溜まっている箇所もあります。これが逆にカビの温床になるのでは?という気がしなくもないですが、フィンは常に空気が循環しているためこの水分もすぐに気化していくようです。
※凍結洗浄動作中のフロントパネルの開閉はメーカーが禁止している行為です。本エントリーは動作状況を実際に確認することを推奨するわけではありません。
凍結洗浄はエアコン運転時間の合計が 42 時間を超過して運転停止した際、一定の温湿度条件を満たしている場合に自動的に動作します。リモコンから手動実行することも可能です。
ちなみに運転停止後に熱交換器とファンを加熱してカビを抑制する「ヒートアタック」という清掃機能もついていますが、これを使うとエアコンを切った後に室温が上がる原因になることと、デフォルトではオフになっているのでこちらはちょっと扱いづらいです。一定以上の時間部屋を空ける際にときどき使う程度にしようと思います。
加熱と冷却というエアコン本来の機能を応用して別の目的にも使えるようにする、という発想と実装が素晴らしいじゃないですか。それがユーザーによるメンテナンス軽減に繋がっているのも嬉しいし、ベーシックモデルにまで搭載してきたというのも良い。来年の夏はいよいよリビングのエアコン買い換えを検討しているんですが、また日立にしても良いかもしれません。
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