先日、話題のハンバーグ店に行ってきました。
昨年吉祥寺に開店して注目を浴びていたハンバーグ店の二号店がこの 3 月に渋谷にオープンしていました。これは行ってみるしかないでしょう。
場所は百軒店の一本手前にある小路。ごちゃっとしていて普段はあまり近寄らないエリアの目立たないビルの中で営業しています。
しかしここ、フラッと行って入れるような店ではなく、まずは毎朝 9:00 から配布される当日分の整理券を入手し、その際に予約した時間に再来店する必要があります。
8:50 頃にお店前に到着したところ、既に整理券待ちの行列ができていました。これ平日朝の状況ですからね。これはちょっとすごい。
見た感じ二十~三十代のお客さんが多く、自分はこの行列の中ではおそらく最高齢クラス。渋谷らしく若者の間で口コミで認知されているだろうことが分かります。
9:00 を過ぎると整理券配布が始まり、スムーズに受け取ることができました。
これが整理券。
けっこうな行列だったから何時に入れるか不安でしたが、お昼遅めの時間帯や夜に予約する人も多いようで、私は開店直後の 11:10 を取ることができました。
ランチにはちょっと早い時間だけど、この整理券を手に入れるために朝早くから出てきているから逆にちょうど良い。
というわけで、ここから予約の時間までまだほとんど店が開いていない渋谷で二時間待ちます(汗
時間通りに入店。店内はコンクリート打ちっぱなし×ステンレス×ナチュラルウッドでお洒落な感じ。さらに間接照明で陰影を作ってあって、こういう雰囲気、けっこう好き。全席がカウンターというのもこの孤食の時代には正しいと言えます。
しかしビルの外観からこの内装はちょっと想像できなかったなあ。驚きました。
注文と支払いは入店時にタッチパネル式の券売機を使って済ませます(現金支払いのみ)。といってもメニューは店名そのものの「挽肉と米」定食と追加肉、ちょっとしたサイドメニューと飲み物程度。ほぼ悩むことはありません。
オーダーを済ませたら着席。カウンターの両脇にあるのは調味料と薬味類です。
円形のカウンター越しにハンバーグを焼いている網がまるでステージのように、全ての座席から見えるようになっています。目の前でどんどんハンバーグが焼き上がっていくの、確かにエンタメ感ある。
薬味入れの中身はこんな感じ。こちらは写真上が白菜の梅酢漬け、下が食べる醤油。
飲食店で薬味や調味料がたくさん提供されるのって楽しくなりますよね。どういう段取りでどう食べていこうか、妄想が捗ります。
これが提供される薬味類のリスト。先ほどの白菜と食べる醤油以外に六種類の薬味と、個別に大根おろしと生卵(セルフサービス)が提供されます。
自分がいろいろ確認して感心している間にも、ハンバーグは着々と焼けていっています。
あの大量のハンバーグのどれが自分ので、いつ運ばれてくるんだろう…そういう期待感が空腹を更に加速させます。
ハンバーグの前にまずは白飯と味噌汁が運ばれてきました(生卵は自分で取ってきた)。
米は産地・銘柄ともに日替わりのようで、この日は新潟産の「みずほの輝き」というものでした。初めて聞く名前だけど、新潟産ならきっと間違いない。
そして焼き上がった私のハンバーグが、目の前のミニ網の上にご光臨。ちなみにハンバーグは一個あたり 90g。
おお…この美しく整えられた、ツヤツヤと輝くハンバーグ。見るからにおいしそうだし、網からも良い匂いが漂ってきます。
これをどうやって食べようか少し考えたのですが、やはりまずはこれでしょう。
お店のアイコンにもなっているハンバーグ・オン・ザ・ライス状態。店名のとおり、まさに「挽肉と米」。
店員さんによるとハンバーグは切らずにそのまま食べるのが最もおいしいとのことで、この状態から直接かぶりつきました。
…何これ。粗挽きで凝縮感がある、けど柔らかいハンバーグの中からジュワワッと滝のような肉汁!
調味料を何もつけなくたって肉自体の味がうまい。それを受け止める米も最高の炊き具合で、ハンバーグと米が互いを引き立て合っているようです。
これほどうまいハンバーグは食べたことがないんじゃないかというレベルでうまい。一個目はあっという間に完食してしまいました。
お店側がこちらのハンバーグの進捗状況をちゃんとチェックしていて、一個目を食べ終わるとほどなくして二個目が提供されます(定食としては最大三個まで注文することができ、最初の食券購入時に個数を決定)。
ご飯も一杯目がなくなったのでおかわり。一緒に大根おろしとポン酢に味噌ダレも出てきました。
では、二個目はその大根おろしを軸にこんな感じでいってみようじゃないですか。
ハンバーグのおいしさはそのままに、大根おろしのさっぱり味が加わることでまた新鮮な気分で食べることができます。素のハンバーグも驚くほどおいしかったけど、おろしハンバーグもまた激烈にうまい!!
またしてもがっつくように食べてしまった…。
そして三個目。ここまでタイムリーに提供されるとまるでわんこハンバーグ状態。
今度もまた違った食べ方を楽しんでみようじゃないですか。
ここで投入するのが、ここまで取っておいた生卵。
これを薬味の「食べる醤油」と一緒に溶き卵にしたら、
TKG ハンバーグ丼!!!
他の薬味もちょっと足してハンバーグのほうも味変してみました。
これまた期待を裏切らないうまさ。挽肉と米って最強のタッグだけど、そこに卵が加わると他の追随を許さない三位一体感が出てきます。
しかしハンバーグ自体がおいしくて何もつけなくても三個くらいいけそうな感覚なので、結局カウンター上の薬味は半分も使えずじまいでした。これは追加料金で四個目もいっておくべきだったか。
ハンバーグ三個、ご飯三杯がスルスルと胃袋に消えて行ってしまいました。
それなのに肉も米も全然重たくなくて、お腹いっぱいのはずなのに苦しくない。むしろあと一個くらいいけそうな気がする不思議。
いやあ…これ以上ないほどおいしかった。
味もさることながら、目の前でハンバーグが焼けていく様子や好きなようにアレンジして楽しめることまで含め、この一食自体がひとつの体験だったように思います。
店員さんと二言三言交わしてみてもそれぞれの店員さんがハンバーグとこの店を心から愛していることが伝わってきて、こちらまで嬉しくなりました。
これを食べるために半日空けて朝から並ぶ覚悟が必要だけど、その価値はあると思えます。
また有給休暇を取って渋谷まで食べに来たくなりました。
ごちそうさまでした。
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