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F1 カタール GP 2021

F1カタールGP 決勝:ハミルトンがフェルスタッペンを圧倒し今季7勝目、アロンソが7年ぶりに表彰台に登る。角田裕毅13位

今シーズンが初開催のカタール GP。先週の絶望のブラジル GP から連戦となりました。
勢力図はブラジルに引き続いてメルセデスが終始優勢。レッドブル優位だったメキシコまでとは対照的な状況ですが、メルセデスはここにきてマシン性能を引き出す何かを見つけたということなのでしょうか。
「抜けない」という前評判に対して実際は結構なオーバーテイクが見られたり、中盤以降に複数のクルマにタイヤバーストが発生してレースが混乱したり、アロンソが 2014 年以来となる表彰台を獲得したりと意外にも(?)見どころの多いレースとなりました。ただし優勝争いを除く…。

■マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)

予選は 0.4 秒の大差をつけてハミルトンが PP。フェルスタッペンはなんとかフロントロウに並んだ…かと思ったら、Q3 終盤でのイエローフラッグ無視で 5 グリッドダウンの裁定。オンボードカメラを見る限りでは分かりづらい状況にあったようですが、ルールなので仕方ありません。
ペナルティを受けて決勝は 7 番手スタートながら見事な蹴り出しを見せ、5 周目には 2 位に浮上。しかしこの時点でハミルトンは数秒前方に逃げてしまっており、ペース的にも追いつくのはほぼ不可能な状況に。まあ順当に 2 番グリッドからのスタートだったとしても今回はハミルトンに勝つことは難しかっただろうと思います。
ハミルトンには追いつけないまでも 3 位以下を大きく突き放すだけの速さはあり、そのギャップを活かして終盤にファステストラップを記録。FL ポイントを 1 点獲得してチャンピオンシップ上のダメージを 6pt に留めたのは、今回のレースでフェルスタッペンができる最大限の仕事だったと言えます。

それにしたってブラジル以来のハミルトンが速すぎる。今回ハミルトンが使った PU はブラジルで投入した新品ではなく、トルコ〜アメリカで使った個体とのことだから単純に PU のマイレージが少ないことが速さの理由ではなさそう。そうなるとレッドブル・ホンダにはもう打つ手がないことになるのですが、どうなんですかね…。
シーズン終盤まで僅差のチャンピオン争いが続いてほしいとは思っていましたが、フェルスタッペンとハミルトンによるコース上での丁々発止が見たかったのであって、去年までのようなワンサイドゲームでメルセデスが勝つレースを見たかったわけじゃない。このままフェルスタッペンが選手権で逆転負けを喫するようなことがあれば、もう来季から F1 を観るのをやめてしまいそうなほどショックを受けています。

次のサウジアラビアもおそらくメルセデス優位なサーキット。おそらく最終戦アブダビを 2pt 以内の差で迎えることになるのでしょう。フェルスタッペンの戴冠のためには残り 2 戦のどちらかで勝つことが最低条件、この終盤戦で秘策があるはずもないとは思いますが、そこをなんとかお願いします>レッドブル・ホンダ

■セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)

過去三戦で続けて表彰台に乗り、ついに RB16B をモノにしたと思っていたペレスですが…今回は予選がダメでした。Q2 落ちの 11 番グリッドではフェルスタッペンをサポートできる状況にありません。
それでも良いスタートを決め、その後も着実にオーバーテイクを繰り返して気がつけば 3 番手。中盤に不可解なタイミングでのタイヤ交換を行い 3 位をみすみす手放したように見えましたが、その後他チームで続いたタイヤバーストを見る限りではそのリスクを避ける判断立ったのでしょう。終盤には 3 位のアロンソをあと少しで捕まえられるところまで来ましたが、残り 2 周でラティフィのタイヤバーストに伴う VSC 導入にオーバーテイクの機会を奪われてしまいました。

ペレスがちゃんとセカンドロウからスタートできていればもう少し違ったレース展開もあったかもしれませんが、11 位→4 位という内容は上々だし、ボッタスのリタイヤによってコンストラクターズはメルセデスと 5pt 差まで迫れたことは良し。ダブルタイトルに向けて残り 2 戦は表彰台の一角を占めてほしいところです。

■ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)

予選は 4 番手タイム、フェルスタッペンとボッタスの黄旗無視ペナルティによって 2 番グリッドに繰り上がったところまでは今季最高のレースになるはずだったガスリー。しかしレースペースが異様に遅くてズルズルと順位を落とし、最終的にはポイント圏外の 11 位でチェッカー。同じような位置からスタートしたアロンソが最後まで安定したペースを見せて 3 位表彰台を獲得したのとは対照的な結果に終わってしまいました。
チームメイトの角田も同様にペースが上がらなかったことを見ると、完全にレースセッティングのミスだったんでしょう。抜けないサーキットと読んで予選一発重視のセットアップにした結果ロングランが振るわず、無駄にタイヤを虐める状況になってしまったものと思われます。後半戦は常にフェラーリと三番手を争えるマシンを持っているにも関わらず、時々こうやって大外ししてしまうのがアルファタウリというチームなんだよなあ…。ブラジルまで同点だったアルピーヌは今回ダブル入賞で 25pt を追加し、残り 2 レースでの逆転はほぼ絶望的な状況に。コンストラクターズ 5 位が射程に入ったと思っていたんですが、もう無理だろうなあ…。

■角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

自宅へのシミュレーター導入や家庭教師アルボンの献身により、ここ数戦はフリー走行から予選までをうまくまとめられるようになってきた角田。今回もフリー走行から順調で、予選でも 8 番手を獲得します。しかしガスリー同様にレースペースが全く上がらず、入賞圏に戻ってくることがないままレースを終えてしまいました。結果に繋がらないのがとても辛いところですが、内容が悪くないのがせめてもの救い。残り 2 レースはなんとかポイントフィニッシュで終えて、良いイメージを持って来季に繋いでほしい。

カタールを総括するとレッドブルは事前予想に比べれば上々な結果、アルファタウリは戦略ミスで台無しにしたレースだったと思います。次は 2 週空けて最後の二連戦、ホンダとして有終の美を飾れるよう、両チームとに何とかパフォーマンスを絞り出してほしいところです。

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