「ちょっと冒険だが、今の俺の勢いなら、いける。かも」
『孤独のグルメ』配信オリジナル版ドラマの聖地巡礼、今回は浅草は合羽橋の聖地を攻めてきました。
合羽橋といえば食器や調理器具の街。食べることが好きな輸入雑貨商・井之頭五郎には似合いの街と言えます。私は浅草までは来たことがあったけど、合羽橋周辺は今回が初めて。
目的の店は住宅街の中の路地っぽい、やや渋い立地。その中に、唐突に焼きそばや生ビールの幟が立った真緑の建物が現れるんだからインパクトあります。
お店は入口からして孤独のグルメ推し。
劇中では店先にテーブルを出してテイクアウト品を販売していましたが、通常は持ち帰りの場合も中に入って注文する必要があるようです。
私もゴローに倣ってテイクアウトするかと考えましたが、自宅まではけっこう距離あるしせっかくなら店内の様子も見てみたいし、何より料理は出来たての方がおいしい。というわけで、中で食べていくことにします。
ドアを開けると、いきなりすごい急な階段が出現。
ちょっと躓きそうになりつつも、気をつけながら上がっていきます。
店内、焼きそば屋っていうよりはめっちゃ居酒屋風。
でも短冊メニューがどれも心引かれる感じで、これはむしろ夜に来るべきだったか?
きっと夜はのんべえちゃんたちで賑わってるに違いない。
メインの焼きそばは、味付け→麺の種類→量→トッピングの順に選んでいく CTO 方式。こういうの迷うけど、ちょっと楽しい。
右側には変わり種焼きそばと、所狭しと並べられた酒肴メニュー。やっぱりここ、飲み屋なんじゃないの?(笑
いや、でも焼きそばって祭りの屋台で食べるか、お好み焼き屋か中華料理屋のいちメニューなのが普通で、こういう焼きそばメインの店っていうのは珍しい。
それだけ焼きそば自体に自信があるということなんだろうし、否応なしに期待が高まります。
壁にはさらに焼きそば&カレーセットとかハンバーグカレーセットとか、気になるメニューの数々。しかもやたら安い。
そして…ラーメン風スープ焼きそば。これはゴローが最後まで気になっていたやつ。
焼きそばなのにスープ、ラーメン風なのに焼きそば。どういうことなのか気になってしょうがない。
というわけで注文したのは王道の塩焼きそば、細麺。
ゴローは大盛りを注文していましたが、私は後述の理由により並盛りを頼みました。
並盛りでもけっこう盛りがいい。しかもこれで ¥500、ワンコインとは恐れ入りました。
やっと飯にありつける。
それでは、いただきます。
焼きそばといえば青のり・かつおに紅生姜が王道だけど、そこにさらに白ごまと青梗菜。なかなか豪華だし、確かに焼きそばの味に合う。
うん、いい。塩で正解。
細麺がいい!すごくもっちもち。そこに塩味と薬味が絡んで、とてもうまい。
このモチモチ感のある焼きそばは他ではなかなか出合えないかもしれない。
カウンター上にはさまざまな調味料が。
劇中ではゴローが事故でトマトスライスをぶっかけてしまった焼きそばに対していろんな調味料で味変しようとして大失敗する…というくだりがあったけど、もしかしてこの調味料群にインスパイアされたのでしょうか。
試しにシュリンプチリソルトとトムヤム塩を(混ぜずにそれぞれ)かけてみたところ、塩焼きそばがほんのりエスニックに化けて、これはこれでおいしい。
でも自分はオーソドックスな塩焼きそばがやっぱり好きかな。
続いて、ラーメン風スープ焼きそば。ゴローも興味を持っていたけど私もどんな味なのかどうしても気になって注文。塩焼きそばを並にしたのはこれがあったからでした。
塩焼きそばと一緒に頼んだところ、マスターに「スープもですか!?」と軽く引かれました(ぉ
見た目は焼きそばっていうより完全にラーメン。でもソース焼きそばを鶏ガラスープに入れたものという。ソースと醤油スープ、ケンカしないか?
食べてみればその謎が解けるに違いない。
おお…こうなるか。スープ自体は普通にラーメンのそれ。でも麺はソース焼きそばの味。正確に言うとソースがスープに溶け出していて、麺の周囲のスープがラーメンと焼きそばの中間の味。でもスープにコクが加わった感覚で、これ意外と悪くないぞ?
この独特の味を受け止める中太麺の存在感がまた良い。ちょっとジャンクでクセになりそうな味、なかなかに楽しい。
今回も無事完食。マスターには「案外ペロッといっちゃいましたね!」と賞賛されました(笑。
でも、焼きそば二杯はさすがに腹がいっぱいになってしまった…帰りに浅草で鯛焼きでも買って帰ろうかと思っていたのに、そんな余裕はなくなってしまった。
焼きそばって完全に日常の味なのに、いつ食べてもなんかちょっと懐かしい感じがする。
やっぱり、ソースの味って男のコだよな。
ごちそうさまでした。
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