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ヤマハの電動クロスバイク「YPJ-EC」を試す

孤独のグルメ聖地巡礼で朝霧高原に行った際、周辺を散策するのに現地のレンタサイクルを利用しました。

富士宮市観光協会 » E-BIKE (イーバイク)で富士山麓らくらくサイクリング

朝霧高原レンタサイクル

富士宮市観光協会がヤマハ発動機と提携して実施しているレンタサイクルサービスです。ヤマハの e-Bike(電動アシスト付クロスバイク)である YPJ シリーズを朝霧高原周辺の各ランドマークで借りることができます。
料金は 90 分まで ¥1,000、3 時間まで ¥2,000、3 時間超で ¥4,000。都内のバイクシェアサービスに比べると割高ですが、観光地であることと後述する車種を考慮すると決して高くない。そもそも公共交通機関でここまで来た場合は足がないと楽しめないので、十分に現実的な価格設定だと思います。

YPJ-EC

場所によって貸し出している車種が異なり、道の駅朝霧高原ではオールラウンダータイプの「YPJ-TC」がレンタルされていました。
なおバイクシェアサービスではなくあくまでレンタサイクルなので、返却は借りた場所でないとできません。

ちなみに私はあさぎりフードパークに行ったついでに借用したところ、車種はオンロードタイプの「YPJ-EC」でした。

ヤマハ / スポーツ電動自転車 YPJ-EC

YPJ-EC

私は自宅でヤマハのシティサイクルタイプの電動自転車 PAS RIN を使っているので、同社のクロスバイクタイプの電動自転車には一度乗ってみたかったんですよね。でも一般的な自転車屋で試乗できるのはせいぜい PAS Brace 止まりで YPJ に乗れるところは多くない。YPJ をレンタサイクルとしてじっくり乗れるということで、実は朝霧高原に行く前から楽しみにしていました。

ちなみにレンタルするとペットボトルのお茶が一本サービスでついてきました。あとヘルメットもセットで貸し出されます。

YPJ-EC

というわけで貸し出された YPJ-EC。見た目からしていつも乗っている電動アシスト自転車とは違います。あくまで e-Bike であって電動アシスト自転車とはカテゴリが違う、と全身で主張しているかのよう。

YPJ-EC

乗ってみてまず気づくのが軽さ。普段乗っているスチールフレームの PAS RIN とは明らかに違う。PAS RIN はマンションの駐輪ラックに乗せるにも「よっこいしょ」感があるのですが、YPJ-EC はスポーツ車らしくとても軽い。私が以前乗っていた非電動のマウンテンバイクと大差ないくらいの軽さに感じます。これだけ軽ければ挙動もクイックだし、電動アシストの持続距離も伸びるはずです。同じスポーツタイプでも PAS Brace と比べて 3kg は軽いという。

YPJ-EC

シートチューブの後ろが定位置である一般的な電動アシスト自転車とは異なり、YPJ シリーズではダウンチューブに載せる形でバッテリーを搭載します。シートチューブの後ろにバッテリーを積むとリヤタイヤが遠くなる=回頭性が低下するので、スポーツ車ならばこの構造が合理的。確かに方向転換がいつもよりキビキビしている感覚があります。

YPJ-EC

アシストモーターも PAS シリーズとは当然別物。こういう部分を見ると、PAS Brace はあくまでシティサイクルの PAS をスポーツ車風に仕立てたものにすぎないことが分かります。YPJ は根本的に種類の違う自転車であり、高価いだけのことはある。

YPJ-EC

変速は 2×9=18 段。これだけ多段だと微妙なギヤ比調整もやりやすくて、好みの重さで漕ぐことができます。PAS RIN だと 3 段しかなくて「2 速と 3 速の中間が欲しいのにない」とか「もっとスピードを出したいのに 3 速で頭打ち」みたいなことが少なくない。3 速だと頑張って漕いでもせいぜい 20km/h 止まりなのが、YPJ-EC では普通に漕ぎながらギヤを上げていっただけで簡単に 20km/h を超え、25km/h くらいまでは普通に出るし下り坂なら 35km/h くらいまで出ました。単にギヤの問題ではなく車体の軽さやアシストの強さの差もあるのでしょうが、乗っていてとても気持ちが良い。

YPJ-EC

ハンドルグリップはエルゴタイプ。掌を預けておけるので長時間ライドでも楽…なはずなんですが、YPJ-EC はフロントサスペンションがついていないため路面の振動がダイレクトに伝わってきてちょっと辛い。特に国道を逸れてふもとっぱらへと続く道はほぼずっとひび割れた凸凹道で、この振動が厳しかったです。そういう道を走るならフロントサスつきの YPJ-TC かオフロードタイプの YPJ-XC のほうが向いていると思います。道の駅で YPJ-TC を借りるべきでした。

YPJ-EC

マルチファンクションメーターは大画面で走行速度とバッテリー残量、アシストモードを同時に表示できるタイプ。PAS シリーズだと速度とバッテリーのどちらかしか表示できなくて少し不便でしたが(まあ速度を気にする自転車でもないか)、これは見やすい。またアシストモードの切り替えスイッチは左グリップに添えられていて、まるでシフトチェンジする感覚で切り替えられます。アシストモード自体も PAS の三段階より多い五段階。キツい坂でエクストラパワーモードを使えるのは助かります。
またスマホを充電するための USB ポートやサードパーティ製スマホアプリと連携できる Bluetooth(今回は試していません)もついています。

YPJ-EC

貸出車両にはスマホホルダーが取り付けられていました。MINOURA 製のかなりガッチリ固定できるホルダーで、スマホの着脱もしやすいしこれはかなり気に入った。東京に戻ったら買おうと思いました。

YPJ-EC

また純正オプションのフェンダーとキャリアも装備された状態でした。天候が変わりやすい山間部ではフェンダーは必須ですよね。見た目が野暮ったくなるのが難点ですが、仮に私が YPJ-EC を買ったとしてもこれは取り付けると思います。ちなみに YPJ-TC のほうには標準装備で、やはり TC のほうが万能感がありますね。買うなら TC だな。

YPJ-EC

朝霧高原~ふもとっぱら周辺を 90 分ほど走ってみましたが、この自転車本当に気持ちいいですね。20km/h オーバーで走っていてもあまりスピードが出ているのを感じないほど安定感があるし、緩い上り坂が続くような道でもしっかりアシストしてくれるから疲れにくい。そもそもの車体が軽くて運動性が良いから疲れにくい、というのも大きいと思います。PAS RIN もアシスト力が強くて普段使いには困らないけど、乗っていて感じる重さはいかんともしがたいので。

YPJ-EC

唯一のネックはその価格で、いざ買おうと思ったら三十万円コースというのは自転車マニアではない私にはハードルが高い。PAS Brace と比べても十万円高いですからね…。でもこれに一度乗ってしまうと「どうせ買うなら YPJ」と思ってしまいます。

まんまと欲しくなってしまったわけですが、残念ながら我が家はマンションの駐輪場不足のためこれ以上自転車を増やせません。駐輪場に空きが出るか(当面その見込みはない)、子どもが一人暮らしを始めることがあれば改めて考えよう。

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