「湯呑みも食器もバラバラ、実家みたいだ」
先日護衛艦とガンダムを撮りに横浜に行った際、ついでに『孤独のグルメ Season10』第 3 話に登場した桜木町「キッチンカフェ ばる」を再訪してきました。母の味付けとは全然違うけどなんとも言えない「おふくろの味」を感じるこの店のすっかりファンになってしまって、横浜方面に用事ができたならまず候補に挙げたい店になりました。
土曜日の 11 時頃にお店に着いたところ、既に店内は満席でさらに十名あまりの行列ができていました。放送後の人気はやはりすごい。そして 30 分ほど待ったところで入店。
今回は放送後初めての訪店でしたが、お店に入ったところでこんな注意書きを発見。まあドラマを見て同じものを食べたいと思ってお店に来る人が多いだろうし、でもこのお店はメニューが仕入れ次第で全然変わるから必ずまぐろユッケ丼があるとは限らないし、こういうの大事。
ちなみにホール担当の店員さん、私の顔を見るなりハッとした表情になって「今日も並んでくれてありがとうございま~す」。どうやら顔を覚えられてしまったらしい(笑)まあほんの一ヶ月と少しの間に六回も来てれば覚えられるか。
この日のメニュー。相変わらず目が泳ぐ泳ぐ、こんな小さなキッチンカフェでこれだけの品数、恐れ入った。
まぐろのユッケどんぶりと真鯛のソテーはちゃんとメニューにありました。でも私はもう食べたし、他のお客さんに譲って自分は新メニューに挑戦だ。
注文を済ませてカウンターに着席したら、あとは姉さんや店員さんと他のお客さんとのやりとりを見守りながら待つのが楽しい。
作っているのを見ながら待つって、お腹が空く幸せだ。
というわけで今回まず注文したのは鯛のフライ。久住さんが食べているのを見てこれ絶対うまいやつだ!という確信がありました。
「今日は単品用のサイズがなくて定食用のサイズになる(=高くなる)けどいい?」と訊かれたけどむしろ望むところです。単品でも定食と同料金になるけどまあ良い。
揚げたて、熱いが止まらん。
外サクサク、中ほわほわ。鯛のフライってこんなにおいしいものだったんだ!アジフライ派から宗旨変えしそうな勢い。これ、めちゃくちゃおいしいじゃないの。
フライの味付けはソースとタルタル。ソースの容器に「ソース」って付箋が貼ってあるのがかわいい(笑
そして、タルタル。業務用のタルタルソースを容器ごと使えるなんて初めての体験!タルタリスト熱狂の店だ。
で、好きなだけ使ったら他の席でフライ頼んでるお客さんに自分で回す。これもこのお店のルール。
続いてメインは「しみしみ大根ととろまぐろ とろとろ煮付け定食」。この長い名前が気になったのと、前回来たときに次は煮付け系を食べてみようと思っていたのでした。
でも名前が長いから店内では通称「しみしみ」。この日、注文から会計まで私は「しみしみのお兄さん」と呼ばれることに(笑
ちなみにホール担当の店員さんが「姉さんの煮付けはホントにおいしいから」と言っていて、食べる前から期待大。
小鉢三連星はなます、こんにゃく、ひじきの組み合わせ。
超ベーシックなおふくろの味のオンパレード。でもこういうのでいいんですよ。
何もかもうまい、繋がっている。
小鉢も味噌汁も、メインと一丸となっての全員野球だ。
そしてこれが大根とまぐろの煮付け。しみしみでとろとろのやつ。
このマグロ、どういう状態になっているのかと思ったらマグロの切り身を煮込んだ結果マグロの身が筋に沿って剥がれてる状態。こりゃ相当煮込んだね。
味付けはオーソドックスに出汁、醤油、生姜という感じ。
てっきり大根は箸で軽く切れるくらいにホタホタに煮込まれているものだと思ったら、以外にも大根らしい歯ごたえが残るように煮付けられている。なのに味はめっちゃしみしみ!どう作ったらこの味と食感を両立できるんだ。
実家のぶり大根みたいな食感を想像していたから驚いたけど、これはちょっとすごい。
マグロのほうも負けず劣らずしみしみ、とろとろ。でも身に少しプリッと感が残されていて、この絶妙な食感が素晴らしい。この煮付けは期待以上でした。
鯛もまぐろも間違いなしの大当たり。
この店、やっぱり煮ても焼いても挙げても生でも丼でもうまい。何を頼んでもハズレなし。姉さん、あんたって人は。
店外には、お店の常連さんへのメッセージが。
そうだよなあ、これだけおいしい店が行きつけで、そこがこれだけ混んじゃったら悲しいだろうなあ。
私も今度横浜に用事ができたらまた来たいところだけど、ほとぼりが冷めるまでは少し遠慮しておこうかなあ。
でも、いずれまた絶対来たい店。ここは自分にとってそういうお店の一つになりました。
改めて、また食べに来させてもらいますよ。
ごちそうさまでした。
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