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F1 スペイン GP 2023

フェルスタッペン、圧倒的な逃げ切り優勝。角田裕毅は奮闘見せるもペナルティで入賞逃す|F1スペインGP決勝

(エミリア・ロマーニャ GP の中止により)開幕戦以来のパーマネントサーキットでのレースとなったスペイン GP。モナコで各チーム(と今回からフェラーリ)が投入したアップデートの効果がようやく本格的に確認できるサーキットということで、今後のシーズンの流れを占うのに最適なレースでした。が、予想通りフェルスタッペンの完勝、圧勝。RB19 とフェルスタッペンの組み合わせが今シーズンは結局どこでも速いことが証明されたグランプリでした。今季レイアウト変更で高速サーキット化されたカタロニアは特にレッドブルに有利でしたね。

■レッドブル
予選はフェルスタッペンが 2 番手に 0.4 秒以上の大差をつけて PP。決勝でもまさに「影さえ踏ませない」速さで最初から最後まで席巻し、無敵ぶりを見せつけただけのレースでした。いやあ強い…。
チャンピオンシップ上のライバルであるペレスは、前戦モナコでの失態から立ち直ってマックスに食い下がればまだ挑戦権はある…と思っていたのですが、なんと予選 Q2 落ち。決勝では徐々にポジションを上げたものの P4 までが精一杯で、フェルスタッペンとのポイント差はついに 53 まで開いてしまいました。気が早いけどこれはもう今シーズンは実質的に終戦ですね…。予選やレースにおけるマックスとの差がここまでついてしまったのはモナコでのクラッシュによるシャシーへのダメージがまだ残っているのかもしれませんが、いずれにしても後の祭り感が強い。

■メルセデス
二番手争いの勢力図が今回で大きく描き変わりました。前回からマシンに大幅アップデートを持ち込み、ゼロポッドコンセプトを捨てたメルセデスがついに浮上。予選こそあまり振るわなかったものの決勝ではマックスには追いつけないけど他を寄せ付けない速さで 2-3 フィニッシュ。今シーズン初めて二人が表彰台に登壇しました。スペインで速いクルマは他のサーキットでも速いことが多く、もしかすると今後はアストンと入れ替わりでメルセデスが二番手チームということになるかもしれません。それでもチャンピオンシップは覆らないでしょうが、やっぱりメルセデスがレッドブルと戦える位置にいないと今の F1 は面白くならない気がします。

■フェラーリ
フェラーリも今回から空力コンセプトを大きく変えてきました。従来のバスタブ型サイドポッドをやめてレッドブルに近い形に。昨年アストンがレッドブルをコピーした際には「グリーンブル」と揶揄されたものですが、メルセデスやフェラーリもとうとう追随。メルセデスはブラックブルとして、フェラーリは…「レッド」ブル?(笑
しかしフリー走行で新旧仕様のマシンを比較走行させていたのに両車でほとんど速さの違いが見られませんでした。しかも予選ではルクレールがまさかの Q1 敗退、サインツは 2 番グリッドを獲得したにもかかわらず決勝では存在感なく 5 位フィニッシュ…今季もフェラーリはもうダメかもしれません。

■アストンマーティン
モナコまでは勢いに乗っていたアストンがアロンソのホームレースで大きく失速。予選も振るわず、決勝は何故かソフト→ソフトと繋ぐ謎のタイヤ戦略。今季ここまでずっと表彰台争いを続けていたアロンソが今回はそれに絡むことなく、6-7 位フィニッシュが精一杯。メルセデスが戦闘力を上げてきたから相対的に落ちた部分はあるにせよ、それ以上に勢いを失っているように見えました。次戦カナダで挽回できればいいけど、もし次もこういう状況が続くようならコンストラクターズ 2 位に黄信号が点るかもしれません。

■アルファタウリ
今回も一人気を吐いていた角田裕毅。事前情報では Q1 突破も怪しいという話だったのが二台揃って Q2 に進出し、角田に至ってはトラックリミット違反がなければペレスを下して予選 11 位につけられた可能性もありました(結局タイム抹消で 15 番手)。しかし決勝ではまるでアロンソのような絶妙なスタートを決めてポジションアップを果たし、その後もオーバーテイクを交えながら終盤まで 9 位を走行。もう少しでオコンを抜いて 8 位にいけるか、と思わせたところでアルファロメオの周冠宇に飛び込まれ、それに対するディフェンスが危険行為として 5 秒ペナルティ+ペナルティポイント 1。この 5 秒が響いて最終結果は 12 位…いくらなんでもペナルティ重すぎない???個人的にはレーシングインシデントに見えたけど、国際映像に映っていない情報から仮に角田の過失が認められたとしてもペナポを出すほどのことではなかったように思います。それを言うならレース中のオコンのアロンソに対する幅寄せの方がよっぽど悪質だったのに、あっちはお咎めナシなんですよ。レースから二日経ってもまだ納得がいかない。
とはいえ角田が今シーズン一貫してマシンポテンシャル以上の走りを続けているのは周知の事実なわけで、レッドブル関係者にはちゃんと届いているはず。それでも個人的にはちゃんと結果に繋げさせてあげたい…。なんだかんだ言って、結局仕事上の苦労に報いてくれるのは過程よりも結果なんですよ。

二週間後のカナダこそは角田にとって良い結果に結びつくことを祈っています。カナダは荒れたレースになることが多いので、角田に上位入賞が転がり込んできてくれると良いんですが。

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