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F1 オランダ GP 2023

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夏休み明けの F1。例年ならベルギーから再開するところ今季はフェルスタッペンの故郷オランダから始まりました。しかしまあフリー走行から決勝までいろいろありすぎたグランプリで、観る方としても体力を使いました。

■レッドブル

フェルスタッペンが予選から決勝まで完勝でホームグランプリを制しました。もう天候が荒れようと展開が荒れようとマックスには関係ない、とにかく強すぎますね。チームメイトに対してもレースペースで 1 秒近く上回っているとかもう化け物じみています。
国際映像に映ることも少なく、唯一の正念場は赤旗リスタート時にアロンソに狙われたときくらいでしょうか。これで個人として 9 連勝を達成、これはアスカリ、ヴェッテルにならぶ歴代最多連勝タイ記録。次のイタリアでは新記録樹立がかかります。

ペレスは予選 7 番手から決勝ではスタート直後の雨に素早く反応してタイヤ交換、一時はトップを走り、マックスに交わされた後も長らく 2 番手を走行していましたが、終盤に大雨が来たときにコースアウトしてポジションダウン。最終的にはピットレーン速度違反による 5 秒ペナもあって 4 位フィニッシュ。ペレスってザウバーからレーシングポイント時代までは荒れたレースで光る印象がありましたが、ここ二年は荒れた展開になるととっちらかることが多いですね。
それはそれとして、ペレスがペナルティを受けた結果ガスリーがアルピーヌ移籍後初表彰台。ここまで苦しいシーズンを送ってきていただけに、これは素直に喜びたい。

■アストンマーティン

アストンというよりもアロンソ。この人のレースクラフトは本当に強い。今回はメルセデスが戦略ミスで沈んだ結果でもあるから夏休みを挟んで AMR23 の戦闘力がどの程度上がったかはこのレースだけでは判断できません。でもアロンソは一人だけ他とは違う走行ラインを取って活き活きと走っているように見えました。結果 2 位フィニッシュで久しぶりの表彰台、やっぱり今シーズンはアロンソが活躍するとレースが面白くなります。

■ウィリアムズ

今回輝いていたのはウィリアムズでした。アルボンは開幕からずっと安定していいレースをしてきていましたが、今回はサージェントも予選 Q3 に進出。開発が進んだというよりクルマとサーキットとの相性が良かった可能性はありますが、マクラーレンに続いてウィリアムズまで上位争いに絡んでくるとなると面白くなります。サージェントは残念ながらマシントラブルに起因するクラッシュでリタイヤしてしまったものの、アルボンは 8 位入賞。後述のアルファタウリがメタメタだったのとは対照的に、ガスリー/アルボンというレッドブル/アルファタウリから足抜けしたドライバーが結果を残したのが印象的なレースでした。

■アルファタウリ

で、アルファタウリ。まずは金曜、フリー走行でクラッシュしたピアストリ車を避けようとしてリカルドがウォールに激突、そのときの衝撃で手首を骨折。そこで白羽の矢が立ったのがリアム・ローソンでした。先日のもてぎのスーパーフォーミュラを観たときには、まさか一週間後にザントフォールトで F1 に乗ってるとは想像しませんでしたね…。
そのローソンは特に準備もなしに土曜日の FP3、それもウェットコンディションから出走し、そのまま半ぶっつけ本番で予選。そういう状況だから個人的にはレースにならなくてもぶつけずに日曜のチェッカーを受ければ御の字だと思っていました。そしたら決勝ではポイント争いにこそ絡まなかったものの、手負いとはいえルクレールのフェラーリをオーバーテイクする見せ場を作るなどいい走りをしたじゃないですか。少なくとも次のモンツァまではリカルドの代役を務めることが確定しているので、次はちゃんとシミュレーターを含め準備ができた状態で週末に臨んでほしい。

角田は競争力があるとは言えないマシンで予選 Q2 に進出し、14 番手タイムを記録。しかしコース上でハミルトンのアタックラップを邪魔したとして 3 グリッド降格ペナルティ。決勝では 1 周目にインターミディエイトタイヤに履き替える判断が奏功して中盤まで入賞圏を走り、マシン性能で勝るノリスやハミルトンを抑え込む好走を見せてくれました。が、ノリスやハミルトンがアンダーカットを試みる中でアルファタウリは謎のステイアウトを選択し、ユーズドソフトタイヤで 50 周引っ張った結果角田は完全に入賞圏外。最後はズルズルになったタイヤでディフェンスした挙げ句ラッセルと接触し、5 秒ペナルティ+ペナルティポイントを受けて 16 位フィニッシュ。ノリスのピットインに反応していれば 8 位とは言わなくても 10 位入賞の可能性はあったとだけに悔しい。チームとしてはレース前に角田とソフトタイヤで引っ張る戦略に合意していたということですが、特に今回のような刻々と天候が変わるグランプリでは事前にいくつかのプランを用意して状況に応じた判断をするのが「レース」というものではないのか。アルファタウリはつい 2 戦前のハンガリーでも同様に角田を放置して入賞のチャンスをフイにしています。もう本当にアルファタウリは獲れるはずのポイントを自ら投げ捨てに行っているとしか思えないし、チームスタッフはレースが始まったらガレージに引っ込んでカプチーノでも啜ってるのか!?という暴言の一つも吐きたくなります。
アルファタウリの酷いのはこれだけじゃなくて、

  • スタート直後の降雨で角田がピットインしたタイミングでタイヤの用意ができておらず、10 秒のロス
  • (前述の通り)レースの状況が変わっているのに事前の戦略に固執してステイアウトし大幅なタイムロス
  • ラッセルとの接触に関するペナルティについて、赤旗中断のタイミングもあったのにレース後まで本人に伝えず(スペイン GP でもあった)
  • 角田へのペナルティに関してこれまで一度も FIA へ抗議する素振りすら見せず

と、あまりにも酷い。レースをするためにグランプリに来ているチームじゃないですね。2019~2021 年頃までそれなりに結果が出ていたのは、今よりも PU 依存度が高かった時代に PU 性能に下駄を履かせてもらっていただけだったのでしょう。
個人的には、第四期ホンダを救ってくれた恩もあってレッドブル以上にトロロッソ/アルファタウリを応援してきたつもりでいました。が、こんなんじゃ角田はともかくチームとしてのアルファタウリを応援する気になれません。レッドブルも最近はもうペレスとリカルドを天秤にかけている様子しかないし。角田にはホンダとの関係を切ってでもレッドブルでトップドライバーになる道を掴んでほしいとさえ思っていましたが、本人のキャリアにとってはもはや別の道を模索した方が良いのかもしれません。
今回のレースではスチュワードにもいろいろと思うところがあったのですが、あまりにもチームが酷すぎてどうでも良くなってしまいました。フェルスタッペンがヴェッテルに並んだとか、レッドブル・ホンダ(RBPT)が連勝記録をさらに伸ばした、とか聞いても特に嬉しくない自分がいます。

次のレースはもう今週末、トロロッソ/アルファタウリにとって験の良いモンツァ。ここで今度こそ角田の好走に結果がついてきてくれることを祈ります。

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