ガルパンはいいぞ。
というわけで封切りされたばかりの『ガールズ&パンツァー 最終章 第 4 話』を観てきました。立川まで行く時間はなかったのでチネチッタの LIVE ZOUND で。台詞のボワつきはやっぱり少し気になるけど、腹の底に響く重低音がイイ。特に今回は戦車の砲撃よりもさらにすごい爆音が入っているから大迫力でした。
第 3 話のラスト、大洗女子学園×継続高校の序盤戦でいきなり隊長車であるあんこうチームが撃破。これまでのガルパンにはなかった衝撃の展開で、4 話でここから大洗がどう立て直すか…過去 3 話以上にドキドキしながら公開を待っていました。今まではどんな相手だったとしても西住みほの洞察力と機転と創造性のある作戦によって勝ち抜いてきた絶対的な信頼感があったわけです。今回はそれがなく、残ったメンバーでどう戦えるのかという新しい構造の物語。主人公が最強になってしまったら面白い話にするにはこういう作りにするしかないよねと思うけど、実際にそうなってみると本当にハラハラします。
第 3 話を観た段階で、4 話ではお飾りの隊長に祭り上げられた河島桃が真の隊長として成長、覚醒するストーリーになるんじゃないかと予想していました。が、実際は全然違った(笑
なんと二年前の時点で今回の展開についてほぼ正解を言い当てていた blog を発見したので貼っておきます。この的中率は本当にすごい。
大洗はもはや「西住みほがいるから強い」ではなく、大洗自身が強いチームに成長しました。最終章自体が全編を通じてあんこうチーム以外のメンバーの成長や他校を含め世代交代を描くシリーズになっていますが、今回はそれが顕著でした。特に澤梓、新指揮官としてのあの振る舞いは惚れてまうやろ…。
舞台設定と戦車戦に関して言えば、雪の進軍はテレビシリーズのプラウダ戦でも一度描かれているからまた似たような戦闘になるかと思ったら、まさかのゲレンデを滑降しながらの戦車戦!瞬きをすると展開が追えなくなってしまいそうなスピード感で、これまでにない面白さ。この疾走感はぜひ 4D で観てみたい。みほ不在の緊張感も相まって、決着までヒリヒリする戦いでした。
対する継続高校は隊長であるミカの謎めいた言動が以前から面白かったのですが、『水星の魔女』を経た今となってはあの声(CV:能登麻美子)を聞くとまさに雪原の魔女としか思えない(笑)。またあんこうチームを撃破したスナイパーの声に某射撃スキルナンバーワンのリコリスをもってきたのも巧い。
大洗×継続の決着の後は同じく準決勝の聖グロ×黒森峰戦。こちらも実力校同士の総力戦で見応えがあったのですが、最後の最後にサプライズを仕込んでの決着というのがまたアツい。
1 時間という尺の中で継続高校戦と聖グロ×黒森峰戦の決着まで描ききるとは予想していなかったので驚きましたが、あまりにも内容が濃すぎて 2 時間の映画を観たような満足感があります。
というわけで、最終章のここまで 4 話の中で一番良かったと断言できるほど面白かった。実は既に 2 周してきたのですが(ぉ)、4D 上映を含めあと 1~2 周しても良いくらいです。
ほぼ全編にわたって戦車戦のシーンなわけですが、これだけスピード感のある展開の中でカットインされる 1 カットに至るまで無駄な画がない。これは前作から二年半かかるわけですね…。
ところでガルパンは最初のテレビシリーズから数えて今年で十周年とのこと。私は最終章から入ったクチですが、それでもそこから五年以上経っているのだから驚きます。完結まであと二話、これまた五年くらいかかってしまうんでしょうか。最後までちゃんと見届けられるよう、健康には気をつけて生きていきたいと思います(笑。
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