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F1 ラスベガス GP 2023

レッドブルvs跳ね馬ルクレールの“ヒリつく”極上バトル……フェルスタッペンが逆転で18勝目。角田裕毅は序盤のジャンプアップ活かせず|F1ラスベガスGP決勝レポート

初開催となったラスベガス GP。北米でのナイトレースということで日本人的には観戦しやすい時間帯で助かったのですが、初めて開催されるしかも公道サーキット、さらに初冬の夜間開催という悪条件。フリー走行ではマンホールの蓋が外れて FP1 は 10 分足らずで赤旗中断、FP2 も大幅にディレイ(現地時間では深夜 2:30 のスタート!)と問題点も顕わになりました。個人的には、F1 として近年エコやサステナビリティを標榜する一方で膨大な電力を消費するナイトレースを増やすのってどうなのよ…と思っているのですが、まあそれはそれ。

■レッドブル

ラスベガス GP としての初代ウィナーはやっぱりフェルスタッペンでした。コースレイアウトやコンディションにはフェラーリ有利かつマックスはフロントロウを逃し、さらに決勝スタート直後にルクレールをコース外に押し出したことで 5 秒ペナルティーを受けてさすがに今回は勝てないか…と思いましたが、ピットストップ時にペナルティーを消化してからの怒涛の追い上げで終盤にはルクレールをオーバーテイクして優勝。今季ではシンガポール GP に次ぐ悪条件だったにも関わらず、強すぎる。
今までのフェルスタッペンはクルマの状態が悪くて不利な状況下だとラフな走りが目立ち、結果として接触やペナルティーを受けて下位に沈むことが多かったように思います。今回もマシンは万全ではなく、スタート後のペナルティーに加えてラッセルとの接触もあり(これはラッセル側にペナルティーが出ましたが)、フェルスタッペンの年に二回くらいある取っ散らかったレースになりそうだったところを最終的にはまとめ上げてきましたね。チャンピオンとしてどんどん成熟していくフェルスタッペン、末恐ろしい。

終盤戦に来て復活傾向にあるペレスは 3 位表彰台を獲得。中盤以降ルクレールとガチンコにやり合い、終盤にはフェルスタッペンのアシストを得て 2 位は盤石かと思いましたがファイナルラップに逆転されました。「0.7 秒差があったから仕掛けてくるとは思わなかった」というペレスの詰めの甘さが出た…という気はしますが、ここはむしろルクレールの見事なオーバーテイクを称賛するべきでしょう。
ともあれ今回のレースでハミルトンに先行したペレスはドライバーズランキング 2 位が確定。ペレス的にはとりあえず一安心といったところでしょうか。

■フェラーリ

FP1 でのマンホール事件の被害者となったのはサインツ(とアルピーヌのオコン)。シャシー交換が必要なほど深刻なダメージだったようですが、レギュレーションの例外事項が存在しないということで運営責にも関わらずグリッドペナルティーが科されてしまったのはかわいそうでした。

予選ではフェラーリが 1-2 を獲得(2 番手だったサインツはペナルティーにより 12 番グリッド)。とはいえ今季はルクレールが PP を獲っても勝てないジンクス(どころか DNS や失格さえあった)が続いていたので今回もどうせダメなんでしょ感が強かった。が、今回はマックスが 5 秒ペナで後方に下がったこともあり、中盤までトップ争いを繰り広げたのはちょっと意外でした。最終的にはファイナルラップの攻防を制して 2 位表彰台、久しぶりにルクレールの良さが光ったレースだったのではないでしょうか。
来シーズンはチャンピオン戦線に戻ってきてほしいところですが、ドライバーっていうよりクルマとチームなんだよなあ。その点でフェラーリには期待できない…という気がします。

■アルファタウリ

事前にまさかのガンダムコラボを発表して期待させた割に、同じ週末にファッションデザイナーとのコラボによるスペシャルリバリーを導入してすっかりガンダムの存在感がなくなってしまったアルファタウリ。低温コンディションに弱くストレートが遅い時点でラスベガスでは苦労することが目に見えていましたが、予選でも決勝でも良いところがありませんでした。
唯一と言って良い見せ場を作ったのは決勝スタート直後の角田裕毅。最後尾スタートからターン 1 での混乱をすり抜けて一気に 12 位までポジションアップし、このまま行ってさらに SC が何回か導入されたら入賞の目もあるのでは…と期待しました。が、すぐにソフトタイヤがタレ始め、どんどんとポジションを落とすだけのレースに。最終的にはギヤボックストラブルでリタイヤという残念な結果に終わりました。まあオースティン→メキシコ→ブラジルという相性の良いコースでポイントを稼いで弱いコースは捨てるのは下位チームの戦い方としては正しいと思います。残り 1 レースでコンストラクターでウィリアムズを逆転するのはかなり厳しくなってしまいました。最終戦はむしろ来季に向けた仕込みをするレースで良いと思います。角田にはポイント獲ってほしいですけどね。

というわけで長かった 2023 シーズンも来週のアブダビを残すのみとなりました。もうランキングもほぼ確定して(まあサインツ×アロンソ×ノリスとか、メルセデス×フェラーリやマクラーレン×アストンとか接戦ですけどね)来シーズンを見据えたグランプリになるでしょうが、今季も最後まで見届けようと思います。

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