秋葉原に行く用事があったので、昼食は気になっていたこちらのお店へ。
電気街中央通り沿いですが秋葉原というよりほぼ末広町ですね。e イヤホン本店の向かいにある飲食店です。
「チキン南蛮専門」という珍しいお店で、一年半ほど前に開業して以来一度食べてみたいと思っていたのでした。
左手にある中古カメラ屋の展示に気を取られつつ入店。
メインの定食は三種類。
オーソドックスなむね肉とタルタルソースを使った「宮崎チキン南蛮定食」、当店オリジナルのもも肉を使った「ひむかのチキン南蛮定食」、むね肉をタルタルを使わずに南蛮酢だけで味付けした「元祖延岡のチキン南蛮定食」。それぞれボリューム違いで二段階ある、という仕組み。
タルタルなしがあるという時点で既に新しい。でもタルタリストとしてはタルタルは外せないわけで、悩ましい。
店内はカウンター席のみですが、すれ違うのも難しいような極狭店舗ではなく比較的ゆったりとした広さがあります。
店員さんも落ち着いていて、かかっている BGM も相まってどこか日本食レストラン的な雰囲気すら感じる。ちょっと居住まいを正して食べたくなる感覚。
メニューにはチキン南蛮の歴史から始まる蘊蓄が長々と記されています。お店側の暑苦しいまでのチキン南蛮愛を感じる(笑
でも個人的にはこういうの嫌いじゃないです。
さらに蘊蓄にとどまらず宮崎県内のチキン南蛮の名店と宮崎のオススメ観光スポットの案内まで!
飲食店で、県外とはいえメニュー内で他のお店を紹介するなんて初めて見ました。お客さんに自店のおいしいチキン南蛮を食べさせることと同じくらい、チキン南蛮そのものの良さと宮崎を知ってほしい…という熱い思いが伝わってきます。
というわけで私のチキン南蛮が届けられました。
やはり初めての店では王道。「宮崎チキン南蛮定食」の一枚肉を注文しました。
ご飯は大中小で同じ値段。写真を見る限り大はかなりの大盛りっぽかったから中にしてみたけど、中でも一般的には大盛りと呼ばれそうなボリューム。
スープは鶏のダシがよく出て染みわたる味。こういう鶏料理を扱ってる店のスープってうまいよなあ。
一枚肉、圧倒的な存在感。
そしてこのタルタルソースはマヨネーズから手作りしているということで、市販のタルタルとは味が全然違う。酸味も塩味も控えめであっさり、ほんのり甘みを感じるし、何より食感がフワフワ。マヨネーズ特有のベッタリした重さはまるでなくて、スフレっぽい何かがかかっているような感じ。こんなタルタル、初めて食べました。
よくあるチキン南蛮だと揚げた鶏肉にとろみのある甘酢がかかっていることが多いですが、ここのはとろみ無し。しっとりしたむね肉に、南蛮酢に漬け込まれた衣もしっとりしていて、全体的にしっとりしたおいしさ。チキン南蛮って揚げ鶏に甘酢とタルタルで全体的にガッツリした食べ物だと思っていたからこれには驚きました。こんなにやさしい食べ物だったとは。
ただ、もう少しだけ味に引き締め感が欲しいと思っていたところに柚子こしょうを発見。かけてみると、確かに宮崎チキン南蛮の上品さを保ったまま味わいに芯が出てきた。ちょうど良い味変。
後半はこの柚子こしょうで食べきってしまいましたが、このタルタルにはタバスコも合うらしい。そっちも試してみれば良かったか。
せっかくだから日向夏ドリンク(別料金)もいただいてみました。
爽やかな酸味と香りが広がって、冬なのに夏の南国に来た気分。
今までの固定概念を覆すチキン南蛮、おいしかったです。
このあっさりタルタルならむね肉じゃなくてパンチのあるもも肉で食べてみたい気もします。次の機会にはそっちだな。
ごちそうさまでした。
コメント