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電波時計の時刻合わせをスマホで行う「JJYEmulator」

X(Twitter)で知ったスマホアプリがとても興味深かったので私も試してみました。

JJYEmulator – Google Play のアプリ

JJYEmulator

電波時計の時刻合わせ用電波を発信している無線局(JJY)の電波をスマホでエミュレートし、JJY の電波が届かない場所でも電波時計の時刻合わせをできるようにするアプリです。市販の電波リピーターなんかもあるし、正確な時刻を取得してそれに合わせた電波を発することができる機器があれば電波状況の悪い場所でも時刻合わせは可能。そして今の時代、インターネットに接続されたコンピューターであれば NTP サーバーから正確な時刻を取得することができ、それにはスマホも含まれます。このアプリはつまりスマホ経由で NTP の時刻を JJY の疑似電波として発信してやろうという発想。

アプリの使い方としては、スマホに有線イヤホンを接続してイヤホンケーブルを電波時計に巻き付けるか、スマホのスピーカーを最大出力にして電波時計に近づけ、電波時計側を強制受信モードにします。JJY の標準電波(40kHz)の波形に似せた 13.3kHz の音声を再生することで時刻合わせ可能…という不思議な仕組み。
私は電気の知識は高校物理レベルで止まっているから正しいかどうかわかりませんが、おそらく 40kHz が鳴らせるイヤホンやスピーカーは限られる(ハイレゾの高域再生仕様を満たす必要がある)から 40kHz の逓倍分の一である 13.3kHz の音声を出してそれに含まれる倍音成分に期待しつつ、イヤホンケーブルを巻くことで実質的なコイルを作ってそこに特定波形の電流を流すことで電磁波(電波)を発生させるということかと思われます。スピーカーから鳴らしても良いというのは、スピーカーにもボイスコイルが含まれるためボリュームが十分大きければそこから電波が出る、ということなのでしょう。
言われてみれば(この推測が正しければ)納得だけど、それを実際にやってできてしまうというのがすごい。

ちなみに↑は Android 用アプリですが、iOS 用には「JJY Simulator」というほぼ同機能のアプリが存在します。

「JJY Simulator」をApp Storeで

JJY Simulator

見た目は殺風景な Android 用よりも iOS 用のほうが面白味があります。表示されているのは 1 分間に発する信号のパターンですが、昔の Windows のデフラグ画面みたいでつい眺めてしまいますね。

両方使ってみたのですが iPhone は有線イヤホンが使えないのと、iPhone 12 よりも Xperia 1 III のほうが内蔵スピーカーの出力が大きいのか疑似電波の強度も強いように感じられたので今回は Android 用をメインに試してみました。

JJYEmulator

私が使っている G-SHOCK が電波時計対応なのでまずはこちらから。あらかじめ現在時刻をでたらめに変更してちゃんと修正されるかテストします。
まずはイヤホンケーブルを巻き付けて試してみたのですが、どう巻いてもいろんなイヤホンを取っ替え引っ替えしても電波強度が一定以上にならなかったので Xperia 1 III 内蔵スピーカーを使用。スマホと時計の微妙な位置関係で電波強度がすぐに変わってしまいますが、あるところで強度表示が L3(最強)になる場所を見つけたのでそこでしばらく放置。スマホのスピーカーからは聴力検査のような高周波音(人によっては不快かも)がモールス信号のようなパターンで発音されます。

JJYEmulator

すると 10 分あまりで時計側の液晶に「OK」表示が出て、正しい現在時刻が表示されています。

これは面白い、けどこの G-SHOCK は Bluetooth 対応だから時刻合わせならそっちを使った方が実は早い(笑)。

JJYEmulator

リビングで使用しているセイコーの温湿度計。これもどこにアンテナが内蔵されているか分からないのですが、探ってみた結果スマホのスピーカーを側面に当てたところベストな受信状態になりました。

が…、電波強度表示が最良を示しているのに何分待っても同期されません。疑似電波の波形が正しく認識できないのか何なのかは不明。一時間くらい待機しても同期できなかったから諦め。

JJYEmulator

こちらは BRAUN の目覚まし時計。スマホをスタンドに立てて時計と向き合わせるとアンテナ表示がバリ 3(古)に。
しかしこちらも先ほどの温湿度計と同じく、どれだけ待っても同期されず。

ちなみにこの二つの時計はスマホでの同期を諦めて窓際で強制受信モードにしたら 10 分ほどで同期されたので、故障しているわけではなさそうです。

JJYEmulator

リビングに置いている掛け時計は平置きにして文字盤の上にスマホを置いておいたら 10 分ほどで同期されました。これが一番ラクだった。

というわけでうまくいったものといかなかったものがあり、その差がどこから来るのかは不明。
調べてみたところ 3.5mm プラグ付きの AM ループアンテナをスマホのイヤホンジャックに挿してこのアプリを使うと強めの電波が出て安定するようですが、私はさすがにそこまでは必要ないかな。

JJYEmulator

我が家はマンションの 1 階で部屋の向き的にも JJY の電波が届きにくく、電波時計の時刻合わせは窓際に時計を持っていくしかありませんでした。どの時計も一年に数分程度ずれるので、今までは半年に一度くらい電波時計を窓際に並べて強制受信させていました。
アプリで同期できなかった二つの時計は持ち運びが苦にならないから今後も窓際受信させるけど、掛け時計は移動が面倒だから今後はアプリを使うことにします。

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